Archive for the ‘レポート:PC(USB)/ネットワーク系’ Category

DELA HA-N1AH20/2 vs HA-N1AH40/2

金曜日, 2月 17th, 2017

今回は新型「DELA」のプチレポートを書かせていただこうと思います。
(分かりやすさから)タイトルは“vs記事”となっているものの、要は「2TBモデルと4TBモデル」を同一環境下に於いて使用した際の“検証レポート”となっておりますので(特に2TBと4TBで悩まれている方は)参考になれば幸いです。

※以降、文中ではHA-N1AH20/2を『2TB』、HA-N1AH40/2を『4TB』と表記いたします。尚、4TBは初期設定のスパニング設定となっております。

●起動時間
2TBに対して、4TBは容量が倍になるということで起動時間なども倍になるという(単純な理屈からの)噂が聞こえてきたことがありましたが、(くどいようですが元プログラマーの)黒江的にはどうにもしっくりくる話ではありませんでした。
それならば「実機で検証するのが一番でしょう」ということで、2TB・4TBの気になる起動時間を(ほぼ)同条件で行いました。
2TB…約24秒後に「IPアドレス表示」そこから更に7秒(合計31秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。
4TB…約25.5秒後に「IPアドレス表示」そこから更に10秒(合計35.5秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。

操作可能になるのが「IPアドレス表示」後なのか、「PCマーク」点灯後なのかは(タブレットを用意している間に「PCマーク」が点いてしまうので)定かではありませんが、黒江の考察通り、4TBが2TBの倍時間が掛かるということはなさそうです。
ただし、(旧モデルですが)旧2TBモデルに於いて容量の9割程度をファイルやデータで埋めた方によると(多くのファイルを入れると)起動時間は「1分以上かかる」といったフィードバックがあったという情報も得ており(実際に確認したわけではありませんが)、ストレージの使用量により起動時間に変化がありそうであることは予め承知していただけたほうが良さそうです。
(ファイル量と起動時間が比例するのであれば、2TBの上限付近と4TBの上限付近では数10秒の差が付くかもしれません。前述の情報が確かであれば上限付近の起動時間は黒江の予想は2TBが1分30秒、4TBが2分くらいでは…と思っていますが、情報お持ちの方がいらっしゃいましたらぜひ教えていただきたいです。)

※今回使用した2TBと4TBは(恥ずかしながらそんなにたくさんのハイレゾ音源を持っておらず…)それぞれ100GB以下程度しかファイルが入っていない状態での検証です。

●操作感
次に2TBと4TBそれぞれを同じように操作(選曲・フォルダ移動・各種切り替えなど)した時の挙動・レスポンスの早さですが、これに関しては2TB・4TB共に差異は感じられず、レスポンスは非常に早く(サクサクで)「全く同じ」と言ってもよい結果となりました。
しかしながら、起動時間と同様に「ファイル・データ量」と比例してレスポンスが遅くなる(重くなる)のは明白であり、数万曲・容量いっぱい程度まで埋め尽くされた場合は大分もたつきが出るのではないかと想像します。
(※操作用のスマホやタブレットの性能にも比例することがあるので大量のファイルを入れて使用される方(でもたつきを感じる場合)は高性能のタブレットなどを(まずはお借りするなどで)試してみるのも一計かと思います。)

●音質・音の傾向
一応…念のため…という気持ちで2TB・4TBにまったく同じ音源を入れて聴き比べをしてみました。
結論は(当然)「ほぼ同じ」となりましたが、心なしか4TBの方が(ごくごく僅かにS/N感が高く?)わずかにすっきりして聴こえるのは気のせい…(または個体差)なのかもしれません。
(仮に違っていたとしても、ブラインドテストやシャッフルテストをしたら当てる自信がないレベルです。^-^;)

★総論
2TBと4TBを比べた時、一番気になるだろうという2点(起動時間・操作感)を(自分が気になったので)検証してみましたが、レポートの通り2TBに対して4TBが圧倒的に不利になることはありませんでした。
…とすると(黒江なら)「どちらを買いたいか」という考察になるのですが、黒江的には(迷うことなく)『4TBモデルを買う』となります。

理由はこのDELAという製品が“基本的にはNAS”であるということがほぼすべての理由です。「4TBも音源無いでしょ」と思うこともありますが、どんどんハイレゾ化が進んで「384kHz/32bit」くらいが当たり前になるかもしれないし「DELAには音楽ファイルしか入れられない(入れてはいけない)」なんてこともないので、容量に余裕がある方は動画や画像、その他のデータやバックアップ用途にも使用しても良いのではないかと思っています。
(黒江なら(一般的なNASと同様に)電源を常時入れて使用する…かも?と思いました。※アイドル時の消費電力を計るの忘れてしまいましたが…。「電源切り忘れ防止機能」というスリープ・サスペンド機能があるようなのでそんなに大きくは消費しないはず…と思われます。&最大消費電力が60Wとなっていますが、これはおそらくDELAとDACを直接つないでトランスポートとして使用した際の最大だと予想します。)

…ということで、ディスク容量が倍であるものが価格的には2割程度の差で買えるのですから(容量が倍ということは使用できる期間もほぼ倍なので)悪い判断・選択ではないと思いますが、みなさんはどう感じられましたでしょうか。
ちなみに、4TBは(たぶん)2TBと同じHDDを2台搭載することで倍の容量となりますが、この2台のHDDを(ミラーリングという)まったく同じ内容にすることでデータの破損から保護する(その代り使えるのは2TBになる)という使い方も選ぶことができます。(2割程度の価格差でデータの保険を得ることができるとも言えます。)

“プチ”のつもりが普通サイズのレポートになってしまいましたが…少しでも参考になれば幸いです。

TEAC UD-503

火曜日, 11月 29th, 2016

今回は(久しぶりの)TEACブランドより、USB DAC(プリ)のUD-503をレポートいたします。

【「ドカッ」「バキッ」「ゴッ」アグレッシブ系のリファレンス。】

(ザ・ステレオ屋 黒江的に)TEACと言えば、当店で激オシしていたAG-H600とPD-H600の“Reference 600シリーズ”を思い浮かべます(思い浮かぶ方がいると思われます)が、600シリーズ終焉の後、同メーカーはローエンドタイプのリリースに徹した(その他に色々なことが相まった)こともあり、しばらく遠ざかっておりました。

久しぶりに当店に合いそうな製品が登場し、満を持しての試聴レポートです。600シリーズで感じられていたTEACサウンドは健在なのでしょうか…。

■TEAC [UD-503]
●ぱっと聴いての印象は“(以前に聴いていた)TEACサウンド健在”といった第一印象です。良い意味で変わっていないことにほっとしました。
●基本的な音質も上々で(すっごくクリアといった傾向ではないものの)S/N感・(超高精細に広がるようなほどではないものの)解像感・(これでもかという程の高音の伸びがあるわけではないものの)レンジ感・ダイナミック感など基本的音質面で見劣り(聴き劣り)するようなことはありません。
●音の感触面では「やや硬質(間違いなくソフトではない)」「ウォームではないけれどキンキンの寒色系ではない」「(高音がにぎやかで派手な)明るい傾向ではない」といった印象が挙げられます。
●スピード感も「ややハイスピード」と(ハイスピードを好む黒江的に)上々ですが、音の“キレ”よりも、“えぐり”や“アタック音”“インパクト音”に長けているタイプであり、総じて『雄々しいモニター調』といった印象を持ちます。
●シャープというよりは「タイト」、鋭利というよりは「鈍器」となるので、(黒江的には)いわゆる“アグレッシブ系”に分類されるサウンドですが、(決して鈍足ではなく)最低限のハイスピード感も併せ持っているのでかなり“いい感じのドライブ感”で(ノリノリに)楽しませてくれると思います。
○前述の通り、高域がピーンと張りつめて伸びる傾向ではなく、やや低重心のサウンドです。
○透き通るようなサウンド(ステージ)でもなく、悪く言うと「やや暑苦しいタイプ」の傾向です。
○エッジ(輪郭感)もしっかりとしていますが、輪郭線は(シャープと形容するタイプに比べると)わずかに太めのテイストです。
黒江的好み度:A+ (~S-)

…といったところで、黒江が好んでいたTEACサウンドが復活したようで、(2世代以上前の)旧PRIMARE・(これらも以前の)KRELL・PASSなどのような“鳴りっぷりのよい”ハイドライブ(感)サウンドの一角はTEACにお任せできそうです。
アグレッシブ系らしく、シャウト(グロウル・ガテラル)の低音の効き方、巻き弦のガナり、タイトなベースライン、スネアの皮の厚み感、ビーターのインパクト音などなどヘヴィな音は抜群なので今時の重めメタルはもちろん、80年代のハードロックにも合いそうです。
(何よりも各パートが一体感を持って体めがけて飛んでくる、ぶつけてくるような“あの感じ”は癖になりそうな心地よさですね!)

ということで、アグレッシブ系でお考えの方にぜひお勧めさせてください。

Pioneer XDP-300R vs ONKYO DP-X1A

火曜日, 11月 8th, 2016

前回に続きまして、Pioneer新モデル(XDP-300R)のレポートを軸に双方の試聴比較を取り上げさせていただきます。
※(お約束)『vs』とは両者の「優劣」を決めることではありません。「比較・差異」を分析するレポートですので予めご理解ください。

【前モデルを踏襲したチューニング。】

リリース前の情報などを見るに、今回のPioneerは(前回の)ONKYO DP-X1のスペック(パーツ類)と同等のものを使う。つまり、XDP-300R=DP-X1となるのでは?といった憶測も飛びかいました。
「だとしたらDP-X1のメーカーロゴをPioneerに変えただけじゃん!」「そんなことはないはず…!」と早く実際の音を聴いて確かめたい衝動に駆られていたのですが、実機を聴いて一安心。ちゃんとDP-X1とは異なるサウンドとなっておりました。
(下記はDP-X1「A」との比較レポートです。上記の(パーツが同じとされる)DP-X1「無印」との比較ではありませんのでご注意ください。)

■Pioneer [XDP-300R]
●DP-X1Aと比べると1音1音のエッジ感(輪郭)がはっきりとしており、硬質よりのサウンドとなっております。(輪郭線は細く、彫りの深い音ではありません。)
●DP-X1Aより(良くも悪く)も低音が控えめ(抑えめ)で高音の伸びも(DP-X1Aがよりハイレベルのため)わずかに劣ります。
●音の切れ、スピード感はDP-X1Aよりも1周り2周りも上回り、エッジ感とも相まって“アグレッシブ”さも兼ね備えています。
●1音1音の分解能はDP-X1Aと同等かそれ以上であり、シンバル(金物)のクラッシュ音、ディストーションの歪み感などは非常にハイクオリティです。
●前モデル(XDP-100R)同様に癖の少ないモニター調であり、各帯域のバランス、タイトさ、シャープさ、粒立ち良さなどが好印象にあります。(DP-X1AはXDP-300Rよりも少し音楽的と言えるかと。)
○S/N感・解像度・レンジ感などはわずかに引けを取り、特に情報量(音の濃さ・太さ・密度感)はDP-X1Aに軍配が挙がります。
黒江的好み度:S- (前モデルはA+(~S-))

…といった感じですので、端的に言えばPioneerの方(XDP-300R)は(前回と同じように)ややシャープな音作り、ONKYOの方(DP-X1A)はニュートラル(中庸)を意識した音作りの印象を受けます。(黒江的に言わせれば硬質でモニター調のXDP-300Rの方が正確な音に感じるのですが…。)
2機種を比べるとやはり“ザ・ステレオ屋”的なリファレンスはXDP-300Rですので、そちら寄り(ロック・メタル、ハイスピード系)の方にはXDP-300Rをお勧めし、女性ボーカルやクラシックなどまでオールジャンルで聴きたいという方はDP-X1Aをお勧めしたいと思います。

なお、モニター調と音楽的、ハイスピードとニュートラルなどなど、両者(2機種)を対角的に表している部分もありますが、あくまで両者はよく似たサウンド傾向にあり、Pioneerが「硬質寄り」だからといってONKYOが「ウォームで緩々のサウンド」ということではありません。
両者ともにクリア系を基調とし、音に緩みや膨らみのないシャープさを持っている傾向となります。

…と言うことで、Pioneer・ONKYO共に小幅ながらも(音が大変わりすることなく)確実・堅実なブラッシュアップが図れている良リリースだと思っております!

P.S.
今回もDSPモードやEQなどはすべてオフ、(黒江はバランスの音があまり好きではないので)アンバランスによるヘッドフォン試聴とLINE出力試聴での結果となります。

ONKYO DP-X1A

水曜日, 11月 2nd, 2016

今回はONKYOのヒット製品「DP-X1」の後継モデルを(速報気味に)レポートいたします。

【文字通りのブラッシュアップモデル。】

昔からの機器の型番ルール?(習わし)では、前モデルの最後尾に「A」が付くのは改良版である印。…と言われていますが、正にこのDP-X1Aはその名(型名)の通りに前モデルを1まわり、2まわり成長させたようなモデルになっています。

今回は前モデルDP-X1と新モデルDP-X1Aを同時比較試聴して2台の音の違いを分析できましたので、いつものように(あれこれと)述べさせていただきます。
(なお、前モデル同様にDSPやEQなどをすべてオフ、ゲインはHighで試聴しております。)

■ONKYO [DP-X1A]
●前モデルよりもS/N感・解像度・音の切れ、見通しなどが1ランク向上しています。(前モデルも数あるDAPに於いてトップクラスでしたが…。)
●音のバランス感や音の傾向は前モデルと同様で、バランスは(高域・中域・低域などが強く主張することなく)良好、音に癖も無くクリア系ストレートサウンドということには変わりありません。
●前モデルと同じく「クリア系ストレートサウンド」が基調でありつつ、少し上品で、わずかに艶やか(ウェット)な印象も同じです。
●S/N感が更によくなったことでの相乗効果か、抜け・切れが向上していて、なかなかのハイスピードサウンドに生まれ変わっています。
●(黒江的には)悪くなった点は見当たらず、全体的に文字通りのブラッシュアップモデルと位置付けて良いのではないかと思います。
黒江的好み度:A+ (前モデルはA)

…と、(おそらく大幅な変更はしていないと思うので)「A」を加えるだけの改良に留めたのが良い結果に繋がっていると考察しています。
MQAへの対応などのほかに、ジャックの強化なども施されているようなので(前モデルでは)「様子を見ていた方」「サウンドがあと少しだった方」、前モデルをお持ちの方でも「もう少しスピード感やキレが欲しかった方」などにはお勧めです。
(※Pioneerの新モデルも後日レポートしますので(特にメタル系などの方は)後日のレポートを見ていただいてから照準を合わせるのも良さそうです。)

DELA HA-N1AH40/2 & HA-N1AH20/2

水曜日, 10月 26th, 2016

今回はDELAのNewモデルをご紹介させていただきます。
(※今回の内容はある程度オーディオやDELAについて分かっている方向けですので予めご了承ください。)

【静かなる正統進化。】

DELAは一言でいえば「高級NAS」と称される製品です。その「NAS」とは何であるかと言うと“Network Attached Storage”(ネットワークに所属(加入)しているストレージ(記憶装置))ということになり、簡潔に言うなら(USBとかではなく)「ネットワークで接続されている外付けHDD」といったものであります。

NASは(主な用途との関係で)大容量を求められる傾向なので記憶装置には(より大容量なものが揃っている)ハードディスク(HDD)を搭載したものが多く、上位モデル(高価)には(より書き込み読み込み速度の速い)SSDを搭載しているモデルに分かれます。
この「外付けHDD/SSD(的なもの)」にネットワーク部を加えることでNASが成立しているのですが、実はNASにはCPU(的なもの)も搭載されており、更に言うとOSが入っています。
一般的な外付けHDDなどはファイルの読み書きの際に単純にファイルのみがやり取りされているので、管理は繋がっているパソコンにすべて委ねられているのですが、NASではファイルの種類や保管されたフォルダ(部屋)などが生成されていて、NAS自身がファイル(フォルダ)の管理の一部を担っています。

パソコンからの指示で家(ディスク)や部屋(フォルダ)に入るのが外付けHDD、玄関先で名前(ファイルの種類)や住所(フォルダ)を訪問記録などに書き込んでから入るのがNAS…といった感じです。(分かっている方向けなのでこんな説明は不要かとは思いますが…。)

…と、DELAの話に戻りますが、DELAはこのようなNASの高級バージョンとは言うものの、最先端のCPUを搭載しているとか、ハイパフォーマンスのグラフィック用チップが搭載されている…といった高性能さはありません。(むしろ軽快に動作するのが大前提で、必要最小限のCPUやチップにした方が発熱なども少ないのでオーバースペックにならないパーツを使うのが正解です。)

では、その高価な分はどのようなところにあてがわれているのかというと…

1.まずは一目見て分かるボディ部。(高級そうに見える…というのは冗談ですが、堅牢なボディとすることで振動対策やノイズ対策に繋げています。)
2.徹底的な内部のノイズ対策。(NASは結果的に“ちょっとしたパソコン”であるため、CPUやメモリー、ディスプレイ部などからのノイズ成分がHDD/SSDやデータの入出力部に影響を及ぼします。これらを内部の部屋を分けたり、シールドすることでノイズの干渉を抑えています。)
3.電源部・端子部などの高級化。(メイン基盤をはじめに、電源部や端子に良質なパーツを採用して高音質化を図っています。)
4.HDDやSSDの吟味。(HDDやSSDにも様々なモデルがあるため、より高音質(に感じられた)なものを採用しています。)

…とメーカーカタログみたいなことを書き出してしまいましたが(笑)、要は普通のNASをオーディオ用のNASにするために細かいところまで精査している…ということに間違いはありません。

肝心の音質ですが、まずは普通のNASと旧DELA(HA-N1AH20)を比較試聴してみると…
●S/N感が1ヴェール上がる。(1音1音のノイズ感には大きな差は出ませんが、いわゆるサウンドステージのノイズフロアが低減して全体のすっきり感が上がります。)
●情報量が上がる。(全体的に音の量感が上がり、しっかりとした音になります。)
…(双方ともにまったく同じデータであることからも)超激変!という結果ではありませんが、音質の向上は確かだと思います。(理由は分かりません…。^-^;)

次に、新DELA(HA-N1AH20/2)と旧DALA[/2の有無]の比較試聴です。
■DELA [HA-N1AH40/2][HA-N1AH20/2]
●旧DELAと比べて新DELAは更にS/N感が1ヴェール向上し、見通しが良くなっています。
●見通しが良くなった相乗効果で、抜け感や音の切れ、スピード感が向上しています。
●全体のセパレーションも良くなり、各パートの分離感が向上しています。
●情報量がより上がり、微小音(弱音)の再現性が高まっています。

…と、普通のNASと旧DELAの比較と同じように、「激変!」「全然違う!」とはならないものの、1つ1つはわずかながらも全体的に基本的な音質が向上しております。
なお、旧DELAの情報量の向上は「少し濃くなった」ような(黒江的にはあまり好ましくない)印象も受けましたが、新DELAの情報量の向上は「高域や中域の音数(分解能)」の向上であり、音の濃さは少しさっぱりしたしたように感じられましたので新DELAは癖が皆無に近い印象です。

また、DELAの高い利便性として、(ネットワークでの使用をしなくても)USB DACへのSEND(センド)機能があります。
これはDELAの(HDD/SSD)中に入っているデータを手持ちのUSB DACへ(USB)出力してくれるものであり、USB DACをパソコンに繋いで得られる音質よりも格段に良い音質を得ることができます。
この機能によってネットワークプレーヤー(ネットワーク機能)は無いけれどお気に入りのDACを所有している方もNASの利便さにあやかることができ、且つ音質の良さもあって(ネットワーク接続できるけど)あえてUSB接続で使用するということも可能になるため、製品の使い勝手はとても良いものとなっています。

…ということで、期待通りの新製品となりました。ご興味あります方はぜひお問い合わせいただければと思います。

ONKYO NS-6170 (and NS-6130)

水曜日, 10月 5th, 2016

ONKYO (& Pioneer)からリリースされた、この秋期待の新製品を早速レポートしたいと思います。

【無表情でも情熱的なモダンニュートラル。】

DAPのDP-X1とXDP-100Rが(ほぼ共通部品の)兄弟機であったので、まず先に『N-70AやN-50Aをベースにされたモデルでは?』と思いメーカーに問い合わせたところ基本的にONKYOの完全オリジナル設計(開発)とのこと、以前にPioneer N-70Aには太鼓判を押した黒江的レビューですが、ONKYOさんにも“大きな判子”は押せるのでしょうか…。

■ONKYO [NS-6170]
●S/N感・レンジの広さ・解像度・情報量などなど、基本的音質は上々であり「お値段以上」と言えるサウンドです。
●ややしっかりめの輪郭感で明瞭な音像、適度に広がりのあるサウンドステージ、(低音がブーストされることなく、高音が耳に刺さることなく、)凸凹感の無いバランスの取れたレンジ感と、いわゆる隙の無い(優等生的)ウェルバランス型となっています。
●これらに加えて、黒江的評価ポイントが高かったのが硬軟寒暖の描き分けが上手くできている点です。クール・ウォーム・ウェット・ドライ・ソフト(マイルド)・ハードといった偏りがなく、淡々と鳴っているようで1音1音の質感をしっかりと表現できており、簡単そうに見えてなかなか難しいところができているのには好印象を抱きました。
●後方から突き抜けるような抜け感はあまり感じられないものの、(黒江的に言うと)いわゆるアグレッシブ系タイプであり、高分解で体を通り抜けるというよりは、しっかりと体に音が当たってくる“鳴りっぷりの良い”“エネルギッシュ”な傾向です。
○スピード感は中速よりはハイスピード側に位置する“やや速め”といったところで、個人的には一番残念な点ではありました。(…が、鈍足ではないので十分かとは思います。ハイスピードなマイリファレンスに慣れ過ぎてしまってるので。^-^;)
○加えて、あまり分析的なサウンドではないため(もちろん粗暴・粗雑なんてことは皆無ですが)、1音1音のきめ細かさや緻密さを強く求める方にはややフィットしないかもしれません。
黒江的好み度:A+

…ということで、黒江的にはスピード感(も惜しい!)以外は◎(二重丸)を付けてあげたいサウンドでした。
気に入った(気になった)ポイントは前述にもあるようにシャウトとディストーションサウンドを巧みに描き分けて共存させられる点で、シャウトはしっかりと擦れ具合を出しつつも唸りや嗚咽の(喉の)熱気感があって良好、ギターも巻き弦のビリビリとした物理的振動の歪みとエフェクトの歪みがちゃんとブレンドされていて良好、何よりもこれらの肉体的・機械的な双方を同時に鳴らし分けてくれるところはとても魅力的でした。

なお、(昨今のONKYOの傾向?)DP-X1とNS-6170には共通する点(S/N感・レンジの広さ・解像度・情報量などなど、基本的音質は上々など)も多く、音作り・音決めのベースが同様(の源流)にあるような気がしました。
とは言え、DP-X1はスッキリ・クリア系、NS-6170はしっかり・アグレッシブ系なので源流からそれぞれ枝分かれした感じかと考察しています。
(DP-X1を端正とするなら、NS-6170は精悍と言った感じです。)

歌物からJ-POP/J-ROCK、アコースティックからメタルまで幅広く聴かれる方にはお勧めしやすい製品となっておりますので、ぜひ試聴等をしていただければと思います。

P.S.
NS-6130は…ローコストモデルであることからも察していただければと思いますが、基本的にはノーコメントとさせていただこうかと思います。
低音の量感が欲しい方や、ドスン・どっしりとした鳴りを求める方にはフィットしやすいかと思っております。

CHORD DAVE

金曜日, 9月 16th, 2016

今回は久しぶりの(高額)ハイエンドモデルではありますが、個人的に高く評価させていただいたモデルとなりましたので特別編としてレポートしたいと思います。

【広大で透き通るサウンドステージにふっと音が沸き上がる。】

まずはじめに、このDAVE(デイブ)というD/Aコンバーターは汎用のDACチップを使用せずにFPGAという独自のプログラム(処理)を走らせて「デジタル→アナログ変換を行っている」という一般的な製品とは一線を画するポジションの製品であることがアイデンティティであり、魅力であることが大きな存在感となっています。

そのこと(汎用DACではない)がどういうことなのかと言うと、(音源の)デジタルデータは“0”か“1”であり、わずかコンマ何秒の音を作るためにデジタル(データ)をアナログ(波形)に変換する小さな回路をDAC(チップ回路)と呼ぶのですが(例えば“1010101010101010”というデータをDACに入れると“ザッ”という音に変換れて出てくる)、このDACチップというものが全世界で数社から製造され、ほとんどのオーディオ(音が出るものはすべて)メーカーがいずれかのDACチップを採用し、搭載しています。
(オーディオで有名どころなDACチップのメーカーは[]内は傘下企業等、Texas Instruments[Burr-Brown]/旭化成/Cirrus Logic[Wolfson]/ESSなどがありますが、それぞれのチップメーカー毎に(同じデータを入力しても)少しニュアンスの異なる音の出力が得られるということが一般的です。※もちろん、同じデータから出てくる音(ピアノ・ドラム・ギター・ボーカルなど(の混声))は基本的には全く同じ音です。)

これに対して、CHORDのDAVEはFPGAという(中身のプログラムが書き換えられる)マイコンやCPUのようなチップを独自でプログラミング・設計し、汎用DACの代わりに用いています。
言わば、同じデータから他のどのメーカーとも異なるニュアンスの音を取り出すことができ、唯一無二のサウンドを再現・表現できるということになります。

ただし、黒江が評価したのはこの“唯一無二”“独自”“アイデンティティ”などといった点ではなく、そのフィロソフィーと言いますか、(汎用DACでは聞かれない)デコード(演算)への考え方・取り組み方です。(仔細は割愛します。)
端的に言えば、“聴き心地のいい音”や“美しい音”ではなく、“より正しい音”や“録音に忠実で鮮度の高い音”を目指されているという面です。

…ということで、いつものレポートに入りたいと思います。

■CHORD [DAVE]
●まず目を見張るのが、S/N感の高さです。1音1音にも、広がるサウンドステージにも雑味が感じられません。
●フッと(静かに)沈み込む低音から、きれいに昇華する倍音までレンジの広さは当然のように自然なレンジ感を持っています。
●歪み(っぽさ)が(今まで聴いてきたなかでも)極限的に低く、少なく感じられ、どんな音もスーッと耳に入って(耳の中で暴れたり、絡まったり、溜まったりせず消費され)吸い込まれてゆくような感じを覚えます。
●伴って(1音1音の)分解能も非常に高く、(サウンドステージの)解像度もハイレゾリューション。音と音の存在感を感じつつ、本当に透き通るような見通しが魅力的です。
●音の濃淡は少しパステル拠りで、原色ギトギトといった傾向ではありません。やや艶感もあり、少しウェットな路線と思います。
●スピード感・キレ・抜けは上々ですが、(黒江が好むような)ハイスピード系と比べると少し減速したポジションです。ただし、これは音が“スムース過ぎるあまりに少しゆっくり聴こえる”(猛スピードで動いていると周囲が止まっているように見える)ようなこととの影響も考えられ、局面(出音)によってはスピード感が増減するような印象が残りました。
黒江的好み度:採点不能

一見すると“美音系”のように思われるかもしれませんが、あくまで“解析的”なサウンドであり、どんな録音も正しく再生・再現するという基本線を持っているのは賞賛の一言に尽きます。

…ということで、久しぶりに極上サウンドと呼べるような製品に出会い、「好む好まないを超えて高く評価したい」と思わせてもらいました。
アタック音が、インパクト音が、畳み掛けてくるマッシブさが、アグレッシブさが…とはなりませんが、少し遠目でステージを見るような再現性は非常に優秀で、決して“超メタルに合う”サウンドではありませんでしたが“メタルもなかなか良い”とは自信を持って言える相性であり、ディストーションサウンドなども非常にきれいに再現されていたのが印象的です。
もちろんもちろん、歌物やPOPSは文句のつけようがありませんし、ストリングスやアコースティックなども非常に優秀でした。

『高嶺の花』ではありますが、機会があればぜひ聴いていただきたい一品(ひとしな)でございました。

P.S.
黒江は宝くじでも当たればサブ機として買わせてもらいたいな…と。
&こういうのがじっくり聴けるのは役得でございました。(笑)

NuForce uDAC5

水曜日, 6月 22nd, 2016

今回はすでに定番と化しているNuForce uDACシリーズの最新作をレポートいたします。
(初代{1},2,3…と来て、なぜか4が飛んで5ですが“4”は“死”を表すから飛んだのかも…。と思っていたら詳しくは言えませんが当たらずも遠からずな理由でした。)

【手のひらサイズのミニマム・コンパクト・アグレッシブサウンド!】

(定番と述べているくらいにコンスタントに売れ続けている製品なので、あまり細かくは述べませんが)当シリーズはハイスピード(初代)、アグレッシブ(2代目)と黒江的には好きな傾向のサウンドであり、価格的にも推しやすいアイテムとなっていますのでそこそこの期待を持っての試聴となりました。
(鬼門?である)DSDに対応した(DACチップを搭載した)ことが凶と出るか出ないかが命運を分ける気がしておりましたが、果たして…。

■NuForce [uDAC5]
●とりあえず一安心のサウンドスタイル・サウンド傾向であり、全体的に音はタイトで「丸い・太い・濃い・緩い」といったマイルド系のサウンドではありません。
●シャープさ、ハイスピード感、切れ、高分解能といったクリアネス&ハイスピード・シャープ系ではありませんが、(前述の通り)タイトサウンドがビシビシと飛んでくるようなアグレッシブ系のサウンドとなっています。
●キンキン・カンカンの硬質・寒色ではありませんが、やや硬質・寒色傾向であり、ウォームさやソフトさは感じられません。
○レンジ感・S/N感・解像度・音場の広さは(値段なりで)決して秀逸とは言えませんが、及第点のクオリティ(以上)は持ち合わせています。
○以上の点からも、1音1音や各パートの分離感も決して高いとは言えず、全体的に中央に集約されたサウンドとなります。

…といったところですが、“値段なり”と述べているように約3万円という価格からは十分な音質・CPが得られていると思います。
(大きめの)マッチ箱2箱分相当のボディサイズ、USB接続のみで電源不要、ヘッドフォンアンプ・LINE出力・D/Dコンバーター(デジタル出力)の1台3役と使い勝手も良く、何より(超個人的ですが)、アルミボディがすごくクールで素敵だと思っております(タイトさを生み出しているのにも貢献しているかと)。

ちなみに、LINE出力時の適正なボリューム位置は(黒江検証では)ヘッドホン端子のヘッドホンマークが順方向(Ω)の時に2時を指す辺りで、MAXは3時ですが(おそらく)歪んでくると思いますのでジャストな位置は聴感で検証していただければと思います。
(2時だと少し音量が小さいですが、その分アンプのボリュームを上げていただきます。)

手のひらサイズのクールなアグレッシブマシーン、ぜひご検討いただければと思います!

P.S.
D/Dコンバーターの件を追記するかもしれません。

VOXOA T50

木曜日, 2月 18th, 2016

VOXOA T50

今回ご紹介させていただくのは、昨今増加している(という)レコード(盤)ファンへのマストアイテムです。

【聴いて良し、録って良し、任せて良しの使い勝手抜群プレーヤー。】

(僕もはじめて知ったブランドでしたので)先にブランド・メーカーについてお話をすると、VOXOAはお隣の大国(大陸)のブランドのようでメーカーとしてのメインアイテムはDJ機器となっているようです。
(VOXOA(ヴォクソア)と読むようですが、本国での発音・イントネーションは不明です。)

DJ機器がメインのブランドですからメインのアナログプレーヤーは(いわゆるSL-1200 MK*的な)DJ用のターンテーブルがラインナップされていますが、この度日本国内で取り扱いがはじまったのは(DJ用ではなく)ベルトドライブのターンテーブルとなります。
DJ(プレイ)に特化したモデルではなく聴くこと(プレイ)に特化したモデルというわけですが、気になる音質等をレポートしたいと思います。

■VOXOA [T50]
●スピード感や音のキレ・抜けを高く感じさせる傾向ではありませんが、癖が無く、素直・ストレートな音色傾向です。
●帯域バランスも良好で、高音(域)・中音(域)・低音(域)など、どこかの帯域が出しゃばる様なことがなく、すっきりとした位置関係を描きます。
●低域はタイトめの傾向で、アナログにありがちな(量感は出てるけど)暴れ気味になるようなこともなく、解像度・解像感も上々です。
●厚めでしっかりとしたサウンドは「アナログらしい音」に分類される傾向なので、聴き疲れも少なそうな印象です。
●『オートプレイ機能』を搭載しており、(確実に盤の端に針を落とせるかの)精度・(ボタンを押してから再生するまでの)速度共に非常に良好です。
●内蔵フォノイコライザーを通したサウンドも(価格にしては)十分な音質と言え、アースも内部で処理されているため、(アース線を繋ぐ端子を持っていないような)デスクトップ型・コンパクト型や、ビギナー向けの(省装備な)アンプでも困らずに使用できるのも高評価できるポイントではないかと思います。
●カートリッジの交換ももちろん可能で、加えて内蔵のフォノイコをオフにすることも可能なので(徐々にステップアップさせていく前提でも)長く使っていただくことが出来ると思います。
●USB接続でレコードの音をWindows・Macに録音することができ、取り込んだ音源も上々の音質です。
○フォノイコが原因か(標準付属の)針・カートリッジに原因があるかは不明でしたが、ランク上の(他の)アナログプレーヤーと比べると少しノイズ感が多く、音のきめ細やかさに於いても少し粗めではあります。(比較対象の価格が倍以上であるため当然の結果でもありますし、CP的には十分な音質です。)
○設置時(にベルトを掛ける必要があるのですが)、慣れない方は少し苦労するかもしれません。

…といったところなのですが、雑感を(好き勝手に)述べさせていただくとしたら…
(昨今、CDショップ・量販店・雑貨屋さんなどで1~2万円の安価なプレーヤーが売れていて(少し流行ってきていて)、主だったものは大抵聴いてきてはいるのですが、正直「ただアナログが鳴らせるだけ」と思うようなものも多かったので)
VOXOA T50を聴いたときには「できればこのくらいの音質で(みなさんにも)聴いていただきたな」…と、思ってしまったのが本音です。
(アナログの雰囲気だけでも十分満たされるのは分かりますが、もう少しちゃんと鳴らしてあげるとアナログ盤も喜んでくれると思うのです。)

VOXOAはそう思わせてくれるくらい「まともな音」であり、接続の簡単さ、オートプレイ、USB録音と欲しいと思える機能が(すべて上々の質で)揃っているためビギナー~中級者あたりまで幅広くお勧めできる1台となりました。
(今年の当たり機種の候補には間違いなく入りそうです。)

アナログレコード再来と言われる今日この頃、“はじめまして”の1台にいかがでしょうか。

P.S.
Windows・Macに接続の際のドライバー(インストールなど)は不要ですが、USB録音できる音質は最大で24bit/48kHzとなります。

ONKYO DP-X1 vs Pioneer XDP-100R

木曜日, 2月 4th, 2016

今回は(話題沸騰中?の)Android型DAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)をご紹介いたします。

【優等生で何でもそつなくこなす兄(機)とちょっと尖っててスポーツ系の弟(機)。】
(何年も以前にどこか[当ブログ?連載等?]で書いたことのある様な見出しになっちゃいましたが。笑)

昨年に(大人の事情で)会社同士がくっついた関係で(腹違いの)兄弟となった両者から、それぞれのDAPが発表されましたが、(会社の統合に伴い)ほぼ同等の共通部品で作られた2機種を聴き比べてみました。
※(お約束)『vs』とは両者の「優劣」を決めることではありません。「比較・差異」を分析するレポートですので予めご理解ください。

■ONKYO [DP-X1] vs Pioneer [XDP-100R]
2機種に共通する点としては…
●S/N感・レンジ感・解像度などの基本的音質は(及第点以上にあることは間違いが無く、価格に見合った)合格点ラインに到達しているクオリティを持っています。
●CPU・メモリー・内蔵ストレージ量(32GB)などの(Android端末としての)ハードウェアスペックも十二分であり、操作性も良好です。(標準のプレーヤーアプリだとフリック時などにフェード効果が掛かるせいか、わずかにラグが生じるような操作感ですがアプリ次第ではないかと思います。)
○あくまで“ザ・ステレオ屋”的の結論ですが、当店では購入直後の初期状態ではなく、『DSPをオフ』にしたサウンドの方が評価が高くなる結果となっており、(むしろDSPを切らないと評価できないくらいでしたので)当店のユーザーさんにはぜひ「DSPオフ」でのご使用(試聴)をお勧めさせていただきます。(※初期状態はDSPがオンになっているので要注意です!)

そもそも『DSP』とは?
簡潔に言えばサウンド効果(サラウンド効果)のような文字通り“効果”(エフェクト)のことです。
音の世界でいう“お化粧”であり、素の音(録音された音)に様々な加工を施して「よりきれいに聴こえるように」調整等をしていますが、悪く言えば癖を付けられた音、余計なおせっかい…とも言えるものです。
更に言えば、お化粧(味付け)の好みが自分にピッタリと合えば素の音よりも気持ちよくなれますが、合わなければ“素のままでいいのに…”と感じてしまうことも…。
今回の両機種に於いては(おそらく)ソフトウェア側で処理しており、オンの時はハード(基盤・回路)から出力された音に後から(アプリのようなもので)2次加工をすることになり、オフにするとハードからの出力をそのまま聴くことができているはずです。

…といったところですが、ここからはそれぞれの印象を書き出していきます。
●DSPをオフにすると両者ともにすっきり感が増し、見通し、輪郭、粒立ちが(非常に)向上します。
●ザ・ステレオ屋的に言うところの『切れっ切れのハイスピード』『ゴリゴリのアグレッシブ』…というわけにはいきませんが、中庸なところを基準とすれば双方ともに、やや硬質気味・モニター調(解析的)・ややハイスピード・タイトな音像(1音1音)と言える傾向にあります。
●ハードの違いは(おそらく)ONKYOには2個ずつ載っているとある部分が、Pioneerは1個ずつとなっているだけで後はほぼ同じです。
●S/N感・解像度(解像感)・情報量はONKYOに軍配が挙がりますが、すっきり感(見通し≠S/N感)やキレ、スピード感はPioneerに軍配が挙がり、ザ・ステレオ屋的にはPioneerの方がより好みに近いサウンドと言えます。
黒江的好み度:A (ONKYO [DP-X1])
黒江的好み度:A+(~S-) (Pioneer [XDP-100R])

…ということで、
(最初は気が付かなかったので)DSPが掛かっている時は双方ともに“がっかり”といった感じでしたが、DSPを切れば満足のいくサウンドとなってくれました。

後はどちらを買うかが悩ましいところなのですが、1つ少しでもアドバイス?にでもなればいいかな…と思うところを述べさせていただきます。
★この製品は単なるDAPと思って買うのではなく、『携帯動画プレーヤー』&『そこそこ高スペックのAndroid端末』に高音質なDAPが搭載されていると思う方が自然です。(iPod touchのAndroid版の高音質モデルとも言えますね。)
(SDカードスロットがが2基ありますので200GB×2枚の最大400GBになり、HD画質の動画でも相当数を常に携帯することが可能です。加えて、現在最高峰とは言えないものの、かなりハイスペックであるためアプリなどがストレス無くスムーズに動作します。※カメラやGPSはありません。)
★部屋にCDプレーヤーなどのディスクプレーヤーが無い方も増えてきていると思いますが、“LINEアウトモード”が搭載されており(リファレンスのCDプレーヤーにはさすがに及ばないものの)、オーディオ用のプレーヤーの代用品にも(それなりにですが)なると思います。
(もちろん、CDは一度DAPに取り込んで…ということです。)

…これらを踏まえて。
☆色々なジャンルを均等に聴く方、基本的音質が少しでも高い方がいい方はONKYOの方をお勧めします。(バランスヘッドフォンに対応しています。※バランスヘッドフォンが=高音質ではありませんが…。)
☆アプリやゲームも楽しみたい方、メタルやロックがメインの方はPioneerの方をお勧めします。(ONKYOの方はスピーカーがありません。)

ただのDAP、ただのAndroid端末と思うと少々割高に感じますが、複合機であることを加味するとなかなかお値打ちの製品ではないかと思っております。

(デフォルトでDSPがオンだとは思わずに匙を投げかけましたが)ONKYO and Pioneerからの新製品、自信を持ってお勧めできるサウンドでした!

P.S.
DSPとかEQはデフォルトでオフにしてください…。^-^;