Archive for the ‘レポート:PC(USB)/ネットワーク系’ Category

SOULNOTE D-2

月曜日, 8月 6th, 2018

今回はSOULNOTE社の新DACをレポートさせていただきます。

【大和魂を籠めた旗艦の名にふさわしい本格派!】

珍しくスペック的なところから触れていきますが、このD-2はESS社の最高峰DACチップ『ES9038PRO』を左右で2基ずつ、合計4基を搭載するというモンスター級の仕様となっております。
これが一体どういうこと?かと言いますと「パソコンやスマホに(本来1基あればよいはずの)CPUが4基ついている」ことと同様であり、端的に言えば「高速(処理)・高精度・(4基同時に稼働することで)複数同時処理」が実現できるようになっているのです。
1つでも十分高音質を得られるという『ES9038PRO』を4基ということで、嫌でもそのすごさが伝わってくるようです。(黒江は高性能DAC=高音質とは思っていない派ですが。)

音の(データの)処理はDACチップによって演算処理されるのですが、これはCPU(の役割)と何ら変わりのないことであるため、DACの数が多ければより高度で高精度な処理を高速かつ同時に複数処理することができるということになります。

しかしながら、(パソコンやスマホが熱くなることがあるように)CPUやDACは処理が多くなる“高負荷状態”になると発熱し、排熱・放熱が間に合わないと処理能力が落ちたり、最悪は熱暴走することになってしまいます。
そのため、DACを4基搭載して安定した動作を得るのはそう簡単なことではないのです。
このD-2ではその難業を見事にクリアしての製品化ということになるのですが、十分な排熱・放熱を可能とさせるために「まるでアンプ」のような作りになったということは先に述べておきたいと思います。

■SOULNOTE [D-2]
●一聴して感じられるのが「高い情報量」であり、1音1音が非常に高密度かつ高分解に感じられます。高密度と高分解は両立しづらい(相反しやすい)要素であると思いますが、簡単に言うと高解像度のスマホを1音(1パート・1楽器)とすると、そのスマホを一面にびっしりと敷き詰めたような印象であり、どの音に注力しても高密度かつ高分解に聴こえるようなサウンドです。
●高精細な情報量タイプは(高解像度のディスプレイに静止画を描くのは容易く、高解像度の動画を滑らかに動かすのは難しいように)スピード感に難があるものも少なくない印象ですが、このD-2はハイスピードの部類に入るくらいのスピード感を保持しています。(ハイスピードの部類に於いては中の中~中の下くらいでしょうか。)
●…と、一見デリケートなイメージに思われるかもしれませんが、(ロックやメタル系を聴く上では)アグレッシブ系に属するサウンドであり、ビシビシとした立ち上がりや(超ではないけれど)高いキレ味を持ち合わせており、熱く(ホットに)畳み掛けてくるようなドライブ力を感じさせてくれます。
●帯域バランスも良好で、各帯域のスピード感も揃い、高い定位感・音像感となっております。
●S/N感ももちろん良好で1音1音がアグレッシブに飛び込んでくるものの耳に残るようなことなく、スッと次の音が飛び込んでくる(濃厚なんだけど後味すっきり、さっぱりのような)印象です。
○音場は少し狭く、左右や天地に広大に拡がるような、いわゆる“音場型”ではありません。
○(狙いのサウンドであると思いますが)少しだけ低重心のサウンド傾向となり、高域~超高域の派手さ、華やかさを求める方には少し物足りないかと思われます。
黒江的好み度:S-

…ということで、最近では(めちゃめちゃ高評価だった)CHORDのDAVEと同様に高く評価させていただきたいサウンドでありました。(DAVEとは傾向・キャラクターが反対に近い面もあるので、正に“双璧をなす”状態です。)
個人的な感想としては一聴してすぐに「A級アンプみたい」と思うほどに、厚み(熱さ)と激しさを感じましたが、とにかく(音の)収束が早くてすっきりしているので、(胃で言うところの胸焼けをおこすような)くどさやしつこさが無く、A級の良い点だけを上手く取り入れられたアグレッシブ系の好例であると考察しています。

同じ非常に高い情報量でもファーっと広がるようなDAVEに対して、バーンと音を浴びさせられるようなD-2となっていて、やはり音作り・音決めは面白くて奥深いものなのだな…と関心させられました。

文字通りSOULNOTE社のフラグシップ機と言えるサウンド、ぜひチェックしていただければと思います。

DELA D10 vs D100 リッピング対決

水曜日, 5月 30th, 2018

今回は少々マニアックな製品のレポートになりますが、CDから曲のファイル(データ)をパソコンや各種ストレージに取り込む、いわゆる『リッピングドライブ』をレポートいたします。

【普及モデルは最強クラスの限定モデルに近づけるか?】

概要としては、限定品(※既に完売)として発売されたモデルD10と、その普及モデル的位置付けのD100でリッピングしたファイル(データ)に、(以前から取り込んでいた)PCを用いたファイルを加えた3種で聴き比べてみております。

まず先に大体の環境や注意点を述べておきます。
D10/D100共に、主なリッピング方法はDELA(HA-N1AH20/2)とのUSB接続がメインであり、PCとの接続時はCORE i5(Windows 10)のPCを使用しています。
なお、取り込むCDは44.1kHz/16bitの一般的なCDで、取り込みは主にWAV形式のみとなっております。

※また、DELAとの接続時は(ストレージ側に依存している?)のリッピングソフト(使用アルゴリズム)が不明なこともあり、「バイナリィの一致」「C2エラー等」「ビットパーフェクト」などのテクニカルな検証は行っておりません。
(そのため、ビットパーフェクト環境を構築された自負のある先人の所持データと、今環境のリッピングデータが一致する保証はありませんので予めご理解の上、ご容赦ください。)

…ということで、「D10 with DELA」「D100 with DELA」「PCドライブでのリッピング(以前にリッピングしていた既存ファイル)」と(同一CDの同一曲をリッピングした)主に3つの同じ曲(音楽ファイル)を1台のNAS(DELA)にフォルダ分けをして保存したものをUSB DAC経由で聴き比べてみました。

■D10 vs D100 vs PC Ripping
●結論としては価格通りの評価(D10・D100・PCの順)となりました。(仔細は考慮しないとして)音質感の印象を表すと「D10 >>>> D100 >> PC」くらいのイメージであり、D10はさすがの音質であると感じられました。
●違いを感じられるのは、D10はその他の2つに比べ、やはりS/N感(クリアさ)を筆頭に、歪みっぽさの極小感、1音1音がよく見える解像感などが挙がります。
●D10を基準にすると、D100はやや見通しや抜けが悪く、PCはD100よりも更に見通しや抜けに劣化(感)を感じます。
●…となると「PCでのリッピング(データ)は相当なポンコツなのでは…」と思われるかもしれませんが、(今までこれで不満はなかったわけですし)元のCD再生と比べても(多少の違いはありますが)著しく粗悪なものではなく、(S/N感・情報量・1音1音の聴感に)違和感のない“ちゃんと聴ける音”となっています。

端的に述べますと、限定品のD10(※既に完売)は“非常にすっきりしている”印象でありますが、逆に言えば(CD再生時より)“すっきりし過ぎ?”といった印象も同時に抱きます。
しかしながら、次点のD100とPCになると見通しが悪くなるため、どちらが正解かは分かりません。(CDプレーヤーがすべてのbitデータを読み取って再生できているという限りもないため、CD再生がもっとも正しいとも言えず。)

間違いがないことは、この3種の同一?曲ファイルは明らかに音が異なって聴こえることであるのですが、ここで1つの疑問が浮かんできました。「そもそも、同じCDからリッピングしたものなのに音の違いがあっていいのだろうか?」…と。
そこで前述のような「バイナリィの一致」「C2エラー等」「ビットパーフェクト」などのテクニカルな検証が出てくるのですが、今回はそこまで掘り下げることは(時間的にも)できておりません。(ので、↑“3種で音が違う”ことが「おかしい」と思われる方は本製品をスルーしていただければと…。)

…ということで、あくまでも“聴感上”での検証・考察・感想ということになりますが、ここで今回もっとも重要な発表をさせていただきます。

『DELA D100にifi Audio社のiPowerを組み合わせるとD10クラスのクオリティに。』
http://ifi-audio.jp/ipower.html

D10のクリアさに驚いていた(&もう手に入らないことを残念に思っていた)ところ、(普段は人の意見に流されない派の黒江ですが)某所からの情報が舞い込んできました。
何でも、D100にifiのiPower(ACアダプター)を用いることでかなりの効果を得られたということ。
それではと、早速トライしてみたところ…「おっ!えっ!確かに良くなってるね。」とこぼすほどに、明らかに明瞭になっています。

これによって先ほどの関係性は「D10 > D100 >> PC」くらいになりました。(D10とD100の間は[>]1.5個分くらいかな…。)
改善点はやはり“すっきりさ”でして、D10には及ばないものの、非常に見通しが良くなりました。
もう1つ(繰り返しになりますが、何が正確かは別として)、D10のリッピングよりも『D100 with iPower』の方がD10にあった“すっきりし過ぎ?”感はなく、ちょうどいいところに収まっている、着地している感じがします。

※ifi AudioのiPowerの出力はD100付属のACアダプターよりも低出力となりますので動作を保証するものではありません。また動作時も正常動作と連続稼働は保証できませんこと予めご容赦ください。

…ということで、ザ・ステレオ屋(黒江)的には『D100 with iPower』非常に気に入りました。(情報ありがとうございます!笑)
そろそろCDのデータ化をしようかな…とお考えの方、ぜひご検討いただけますと幸いです。

P.S.
データの仔細な検証はいずれ取り組むかも?…かもですが。
リッピングも奥が深いですね…。

CHORD Qutest

土曜日, 4月 14th, 2018

オンラインショップBASE店もよろしくお願いします。
https://digitalside.thebase.in/

今回はCHORD社からの新製品Qutestをレポートいたします。

【機動力は兄弟似、サウンドは母親の面影を残すスマートなデバイス。】

結論から述べますと、DAVE・Hugo2(Hugo)と昨今、非常にハイクオリティのリリースが続く同社だけあってさすがのクオリティでございました。

本作のベースは2Qute・Hugo2となっておりますが、超会心作のDAVEで培った技術も取り込んでいるということで、嫌でも期待は膨らみます。
その実力やいかに…。

■CHORD [Qutest]
●第一印象はやはりHugo 2に似ているかな…という印象なので、下記も参考にしていただければと思います。
http://www.digitalside.net/?p=989
●S/N感や情報量はHugo2よりも向上しており、より見通しや抜けが良くなっています。
●キレキレという感じではありませんが、すっきりとした立ち上がりで、音場が広がってスッと消えていくサウンド傾向です。
●スピード感は“上の下”くらいで、ハイスピードの部類ではありませんが、上々のスピード感が感じられます。
●(黒江的に好印象だったのは)高い情報量ながらも濃厚・濃密感を感じさせず、(高い情報量が悪い方に行ったときのコテコテの)油絵的ではなく、パステル調に近い、「しつこさ」や「くどさ」の無い(爽やかな)サウンドです。(「パステル調に近い」だけでスカキンや薄いわけではありません。)
●(兄弟機同様)やはり全体的に少しウェット感が感じられます。
黒江的好み度:A+ (切れやスピードを求めない場合。)

端的に捉えると『Hugo 2のブラッシュアップ版』というまとめになりそうですが、個人的にはS/N感・情報量・解像度などに(親にあたる)DAVEからの血筋も感じ取れるサウンドであったと思います。
しかしながら、やはりDAVE(の主にスケール感・解像度・情報量・S/N感)が凄すぎてしまって、さすがに“DAVEに匹敵”“DAVEを彷彿”とは述べられないところではあります。(価格差的に当たり前ですが。笑)
ただし、“彷彿”まではいかないにしろ、DAVEの“面影”は十分に感じさせてくれるのでCP面から見ても非常に好印象でした。

加えて、なかなかの機能性も着目すべき点が多く、主眼のオーディオには同軸デジタル(BNC端子ですが、付属の変換端子でCOXCIALとなります。)、テレビやレコーダーなどとは光デジタル、そしてPCオーディオ用のUSBと1台で何かと使い回しが出来る点も良作と感じています。

超高級機(DAVE)もほんのり感じさせてくれる『コンパクトスマート』日々の音楽ライフのお供にいかがでしょうか。

黒江的 2017 – 2018 Summary Report.

水曜日, 1月 31st, 2018

遅めになりましたが、2018年最初の投稿です。

今回は表題の通り2017~2018年をサマリー(総括)して、現在の『ザ・ステレオ屋』的な状況を整理してみようと思います。
(半年に1回、少なくとも年に1回くらいはしておきたいことなのですが、これまではなかなか実践・実行できておらず初の試みです!)

とりあえずは現在のお勧め(売れ筋)を一覧させていただきます。
◎=黒江的お勧め(主に好み度がA+以上)
○=次点(イチオシには予算が足りない方など)
□=売れ筋(お勧めには入らないけれどよく売れているもの)
◇=その他(スペシャルな存在)

SPEAKER
◎Vienna acoustics [HAYDN GRAND SYMPHONY EDITION]
◎PMC [DB1 Gold]
◎ATC [SCM11](2014年4月~現在のシリーズ)
○DALI [OPTICON 1]

AMPLIFIER
◎LUXMAN [L-550AXII]
◎TEAC [AI-503]
◎ELAC [EA101EQ-G]
○Pioneer [A-50DA]

DISC PLAYER
◎LUXMAN [D-06u]
◇LUXMAN [D-08u]
◎Pioneer [PD-70AE]

D/A CONVERTER
◇CHORD [Hugo 2]
◎Pioneer [N-70AE]
◎TEAC [UD-503]
◇CHORD [DAVE]
◎LUXMAN [DA-250]

CABLE
◎KIMBER KABLE [4TC]
◎TIGLON feet.ザ・ステレオ屋 [MS-DF12A TS]
◎audioquest [CARBON]
◎KIMBER KABLE [silver USB (B BUS Ag)]
◎KIMBER KABLE [RCA all Lineup]

…と各種へのコメントは再度の投稿にて書かせていただきます。

P.S.
PMC [DB1 Gold]がかなりお求めやすくなっております!
入荷数に限りがございますので、ご予約などお早めにお問い合わせください。

CHORD Hugo 2

金曜日, 9月 22nd, 2017

今回は(ちょっと高額になりますが)、目下ヒット中の注目アイテムをレポートしたいと思います。

【持ち運べるハイエンドオーディオ、機知縦横のHQサウンドデバイス。】

以前にレポートいたしました(参照URLは後述)同ブランドの据え置き型ハイエンドモデル“DAVE”は(好みうんぬんを超えたところで)非常に高く評価できるサウンドであったため、珍しく高額なモデルに触れさせていただいたわけでありますが、この“Hugo2”はそのDAVEを「可能な限り小さく、そして省電力化して小さな筐体に詰め込んだ」(と、メーカーも述べているような)モデルとなっております。

…と、結論から先に述べますとDAVEと同様に(黒江の好みのどストライクではありませんが)“非常に高く評価したい”製品となっており、(中々の高額であるため特別ではありますが)ぜひ紹介させていただけたらと思っております。

なお、前述の通り、「DAVEのノウハウをふんだんに詰め込んでいる」こともあって、サウンドの傾向・印象にも共通点が多いため、まずは“DAVE”のレポートもご一読いただけますようお願いいたします。
『CHORD DAVE』
http://www.digitalside.net/?p=934

その上で、あらためて「CHORD Hugo 2」をいつものようにレポートさせていただきますと…

■CHORD [Hugo 2]
●一聴してすぐに「おっ」っと思わせてくれるのがサウンドステージ、1音1音と、共に高いS/N感であり、音の雑味や背景ノイズが非常に少なくクリアなサウンドであることです。
●帯域バランスも良好で高音域~低音域まで、どこかの帯域の量感が出ることもなく、引っ込むこともなくきれいに揃っています。
●高域の硬さ、低音の緩みなどもなく、高い分解能と解像度を両立、ややウェット感のある傾向ですが、主張の激しい“芸術的”な癖や味付けは無く、比較的“分析的”(モニター調)で元の音を変化させていない分類であると言えます。
●「透き通る」感もありつつ、しっとりさ、スムーズさを併せ持っていて、きつめのピーク感は感じられないことから“やや上品な音”に感じられる印象です。
○強いて言えば(広大であったDAVEと比較してしまうと)サウンドステージは広めとは言えず、適度な広がりとなっております。(決して「狭い」ワケではなく、並程度かと思います。)
○スピード感も鈍足ではないものの、「中速~やや速め」といったところであり、シャープさやキレ、ハイスピードを好む(音の条件の上位にされている)方には少し物足りなさがあるかもしれません。
黒江的好み度:採点不能

…といった感じで、「これ、本当にポータブル系?」と思わず口にしてしまったくらい、バスパワー駆動の(バッテリー内蔵の電源不要タイプ)ポータブルデバイスとは思えないほどの比類なき実力を持っていることは確かなようです。
バッテリー駆動もでき(充電しながらでも使用可)、LINE OUTで聴いても良し、ヘッドホンで聴いても良し、USB入力・光デジタルなどの豊富な入力群となかなか隙のないプロダクトとなっておりますが、少々疑問が残ったのは同軸デジタル(COAX)はミニコアキシャル端子となっており、同軸デジタルケーブルを接続の際はRCA→ミニプラグ変換(普通のラインケーブル用でOK)が必要となる点でしょうか。(このミニCOAXはDUAL仕様ということで、何か将来的な拡張に繋がるのかもしれませんが…。)

据え置き機として(リリースされていて)も実力十分であるに関わらず、手軽に持ち運べてどこでも使えるとあれば(少々お高いですが、使用頻度・回数で元が取りやすく)CPは決して悪くないアイテムだと思います。
そろそろ“決定版”の1台が欲しいな…と思われている方はぜひご検討をお願いいたします。

P.S.
スピード感は決して「ハイ」ではありませんし、「キレッキレ」というワケでもありませんが、決して鈍足でないスピード感がありますし、S/N感の高さと抜けの良さなどで見通し良く聴くことができるため(黒江的には)メタルはギリギリセーフで聴けます。
色々なジャンルを聴かれる方であれば必ず良い選択になるかと思いますので要チェックです!

Pioneer N-70AE

金曜日, 7月 14th, 2017

今回は(初代)N-50世代、N-70A世代を経て、3世代目となるPioneerの新製品N-70AEをレポートいたします。

【三代目で完成形を迎えた、ジェット系のスピード感と絶妙なバランス感。】

言わずもがな、N-50は(全国{≒全世界}でトップの販売台数となったくらい)当店のイチオシモデルとしてベストセラーし、続くN-70Aにも高い評価(高好み度)を付けさせていただき、引き続きのヒットとなりました。

N-70Aもなかなかの完成度であり、「3代目にしてさらに磨きを掛けて(ブラッシュアップして)くるだろうか、それとも音傾向を変えてくるだろうか…」と、いつものように様々な思いを巡らせながらの試聴となったのですが、果たして結末は…。
(N-70とのvs形式にてレポートします。)

■Pioneer [N-70AE]
●N-70Aと比べると、S/N感や解像度など、基本的音質が1ランク向上しています。
●特にS/N感の向上が顕著であり、クリアさが上がることで音の切れ、抜け、粒立ち(分解能)などが(相乗効果で)かなり向上しています。
●音の傾向はN-50・N-70Aと同様傾向のクリア系ハイスピード(やや寒色の硬質モニター調)でありますが、N-70AEは前2機種と比べて低域の量感がそこそこ(これ以上出過ぎると黒江的にはNGになるギリギリ)に出ていて、絶妙な帯域バランスとなっています。(黒江的分析だと“きれいなフラットバランス”よりは、わずかに低域強め。)
●音場は決して広大とは言えないものの、(左右のスピーカーから、もう少し外側までは広がりの出る)適度な広さを持ち、奥行きや高さ方向(天地)も十分です。
●“超”ではありませんが、かなりのスピード感(ハイスピード)であり、音像定位も良好です。
●高域~低域のレンジ感も問題ありません。
●スピード感や、エッジ感は「切り裂くような」というタイプではなく、体を突き抜けるような「風を切って(飛んで)る感」であり、ハイスピードに体を通り抜けてゆくような疾走感を持っています。(輪郭はシャープ過ぎず、細め。強調感もないですが、ちゃんとエッジが見える感じです。)
黒江的好み度:S

…と、(黒江にとっては)これと言って悪さを挙げるような点がないくらいになかなかの完成度であると言える1台でした。
低域が(本当に黒江が許せる)ギリギリの量感でありつつも、タイトで緩みやボワつき、モヤつきが一切なかった点が大きな勝因となっていて(音の抜けが悪くなったり、切れ、スピードの悪化・劣化に繋がったりするので)いつもは低音が少し抑え目の音を高評価(高好み)にするのですが、今回は久しぶりに十分な量感を持つモデルを推せる結果となりました。

DAC系では久しぶりの“イチオシ”ですので、みなさんに聴いていただければ幸いです!
(N-50からの買い替えはちょうどいいタイミングかと思います。DSDや新規格に対応していますしね。)

P.S.
以前のモデルのレポートも合わせてチェックしてみてください。
N-50
http://www.digitalside.net/?p=629
http://www.digitalside.net/?p=637
http://www.digitalside.net/?p=844
N-70A
http://www.digitalside.net/?p=861

ELAC EA101EQ-G

月曜日, 5月 1st, 2017

今回は(スピーカーで有名な)ドイツのオーディオメーカーELACから発売されたアンプをレポートいたします。
ELACと言えば“スピーカーの専業メーカー”という印象が強い(しか無い)方も多いと思いますが、あのELACが独自開発したアンプということに間違いはないようです。
果たしてどんなサウンドを奏でてくれるのでしょうか。

【旧PRIMARE・旧TEAC・Aura groove系統の正統派アグレッシブ。】

結論から述べますと(前回のTEAC AI-503に続いて、黒江的には)“もう1つのリファレンス機”となれる高評価(高好み度)のアンプとなりました。
(価格も突出して高額ではなく、お勧めできるアンプがAI-503と一気に2台増えました!…と、LUXMAN L-550AXIIもお忘れなく。続くときは続くものですね。)

いつものようにレポートしていきます。(レポートはAI-503やA-70との比較レポート「気味」に述べていきます。)
■ELAC [EA101EQ-G]
●S/N感、クリア感は(黒江が好む最低条件の1つでもありますし)もちろん上々ではありますが、A-70の“非常に高かった”クリア感には一歩及ばずといった印象です。(※考察後述)
●サウンドステージはタイトめ(広くない)で音のエッジは(A-70のような超シャープではなく)A-70よりもややしっかり(見える)タイプです。
●音像はA-70・AI-503に比べるとわずかに大きく、しっかりめ、定位は良好で前方に定位する(後ろに広がらない)タイプです。
●低域は(A-70・AI-503よりも)深さと量感がありますが、タイトで緩みやブーミーさがないため好印象です。(黒江的には「しっかりめの低音が出るアンプ」ではかなりの高評価です。)
●アグレッシブ(畳み掛けてくる)系の通り、切り裂くような…ではなく、つぶてを投げつけられるような、前に向かってくる(飛んでくる)サウンドです。
●良くも悪くも派手さはない傾向で、(A-70やAI-503に比べると)1音1音の重みや濃さがほんの少し高い印象です。
○レンジ感は十二分にありますが、前述の通りわずかに地味に聴こえるのは高音域がわずかに大人しいためです。(良く言えばA-70のようなキンキンさがない。よってクリア感も少し落ちているように聴こえてしまう。)
○音のつぶて(塊)と称したように、粒立ちや分解能などの音の細かさは少し及ばずといった印象です。(その分、他にはないパワー感・ドライブ感がありますが。)
黒江的好み度:S

…といった感じでした。
見出しの通り、旧モデルのTEACやPRIMAREに近い感じのサウンドで正に“ザ・アグレッシブ”といったイメージの良質・上質サウンドとなっております。
(前回のレポートで書き忘れましたが、見出しの【ハイスピード&アグレッシブの血統健在!】は「旧モデルのアグレッシブさを受け継ぎつつ、ハイスピードさも加わっています。」という意でした。)
AI-503は旧モデルのTEACサウンドを少しモディファイしたような印象でしたが、どちらかと言えばこのEA101EQ-Gの方が音的には旧TEACサウンドに近い気がしています。

(例えば)HAYDNをシャープに鳴らしすぎると「ちょっと線が細く感じる」「もう少し雄々しく鳴らしたい」のような感想をお持ちの方などには最適なアンプになりそうです。
ぜひ一度ご試聴をお試しいただければと思います。

P.S.
最後に『ELAC EA101EQ-G vs TEAC AI-503 vs Pioneer A-70(完了品)』を簡潔な相関・相対比較しておきます。

見方は…
=:ほぼ互角
>=:わずかに、ほんの少しだけ(左側が)上回る
>:やや、少し(左側が)上回る
>>:(左側が)上回る
…ですが、(相関関係の序列が後ろになっていても)3機種はいずれにしても、高S/N・ハイスピード・硬質より・シャープ系の(黒江が好む)サウンド傾向であることを予め述べておきます。

クリア感:A-70 > AI-503 >= EA101EQ-G
スピード感:A-70 = AI-503 >= EA101EQ-G
ドライブ感:EA101EQ-G >= AI-503 > A-70
アグレッシブ感:EA101EQ-G > AI-503 > A-70
エッジのシャープさ:A-70 >= AI-503 > EA101EQ-G
音のキレ・立ち上がり:AI-503 >= A-70 >= EA101EQ-G

キリがないのでこの辺にしておきますが、A-70(低音絞り)がクリア・ハイスピード系、EA101EQ-Gがマッシブなアグレッシブ系、その中間が(前回レポートした)AI-503といった傾向です。

スピードやキレを重視するとA-70がよく映るかもしれませんが、(前述の通り)3機種はそれぞれが(数多あるその他のアンプの中では)いずれも「ハイスピードかつアグレッシブ」ですので、この辺りのサウンドを好まれるなら(今さらながら生産完了したA-70が欲しいなどといったことはせずに)AI-503またはEA101EQ-G(またはL-550AXII)からセレクトしていただいて問題ありません。

TEAC AI-503

木曜日, 3月 23rd, 2017

今回はTEACの新製品をレポートさせていただきます。

【ハイスピード&アグレッシブの血統健在!】

(↑見出しでおおよその察しがついてしまうと思いますので)結論から先に述べさせていただきますが、
「待ってっいました!待ちわびました!」
と久しぶりに(アンプで)歓喜のレポートが書けることが非常に嬉しい限りです。

…ということで、
ようやく『Pioneer A-70』に取って代わる“ザ・ステレオ屋リファレンス”アンプが現れてくれましたので、その音質や傾向を旧リファレンス(Pioneer A-70)との“vs レポート”にて述べさせていただきます。
※(お約束)『vs』とは両者の「優劣」を決めることではありません。「比較・差異」を分析するレポートですので予めご理解ください。

■TEAC [AI-503] (vs A-70)
●クリア感・シャープさを筆頭に“ハイスピード”を売りにしていた(低域を少し絞る条件でしたが)A-70と比べると、AI-503はやや音にパンチのある“アグレッシブ”傾向に位置付けられますが、ハイスピード(感)も併せ持っているため(ザ・ステレオ屋的には)非常に好感の持てるサウンドとなっております。
●S/N感・分解能・全体域に渡る音のシャープさ、タイトさは(A-70ほどではないものの)A-70と比べても遜色はなく、(良い意味で)荒れ狂うスピード感(ドライブ感)を持っています。
●A-70が(音場)空間を切り裂くようなキレとスピード感だったのに対して、AI-503は(音場)空間を掻き分けて(押し退けて)飛んでくるようなスピード感といった印象です。
●A-70のエッジ感(輪郭)を“細めの髪”くらいとすると、AI-503は“普通の細さの髪”くらいのイメージで、A-70よりは少ししっかりめの輪郭感となっています。
●帯域バランスも良好で、(黒江の思うきれいなフラットからは)少しだけ低域が強め(A-70の低域の絞り具合を軽めにしたくらい)ですが、同じ少しだけ強めの低域でも(A-70に於いて低域を絞らない状態で感じられる)低域にブーミーさがない分、ぶわっと緩んで中高域を包み込んでしまったり、(低域の余韻や響きで)音の立ち上がりを阻害したり、低域の方が前に出てくるような“ことはない”ので非常に上手く収まっています。
(低域は非常にタイトであり、「ドンッ」「ボンッ」といった種の音を出す際に「ドンッゥワ」などと瞬間的に膨張して輪郭から音がはみ出るような「制動しきれていない」印象を持つアンプが多い中、しっかりと制動できている良質な低音だと思います。)
●A-70は非常に硬質で冷たさを感じる“クール系”に属していると思いますが、AI-503は(硬質系・寒色系ではあるものの)A-70ほどには無機質さを感じさせず、A-70よりは少し有機的な質感を感じさせます。
○モニター調であることには間違いがありませんので、朗らかに、滑らかに、軟らかく、ゆったりと…などの音調を求めている方には不適切であるかと思います。
○S/N感(クリア感)と(音と音場の)解像度はややA-70に軍配が挙がります。(A-70はクリア系の部類では本当にいいアンプでした。)
黒江的好み度:S

…と、いうことで本当に久しぶりの(アンプの)大当たりに巡り合えてホッとしています。
ハイスピードとアグレッシブを両立する大きなポイントである“駆動・制動”が、このアンプは非常にハイレベルであり、正に黒江の琴線に触れるサウンドでした。
この数年、ここまで(好みでもあり)評価できるアンプがなかったので、ぜひアンプをお探しの方はご検討いただければと思います。

ONKYO DP-CMX1 (GRANBEAT)

金曜日, 3月 17th, 2017

今回は話題の新製品であるオーディオメーカーが手掛けるスマートフォン・スマホをレポートしたいと思います。

【ネットも動画もSNSも音楽も。】

オーディオメーカーが(たぶん)初のスマホを作る日が来るなんて…って、いつかは来るだろうと予想はしていましたが実際に辿り着くとなかなか感慨深いものです。
(↑ソニエリのXperiaがありますが、エリクソンが絡んでいることと、回路や基盤を高音質設計しているわけでもありませんし“純”オーディオメーカーでは初だと思います。)

基本的にはAndroidのスマホ端末ということで、余計な解説などは省かせていただき、音質面と操作面(操作性)とその他の雑感を(ベース機となった)DP-X1Aとの比較レポートで述べさせていただこうと思います。

■ONKYO [DP-CMX1] (vs DP-X1A)
音質面
●DP-X1Aと同じパーツ構成でほぼ同等の回路を用いたとあるように、基本的な音質面では引けを取らない(※後述)サウンドとなっています。
●そのことからもDP-X1Aと音質や音の傾向も同じように表されているようですが、音の傾向には少し(だけ)差異を感じます。
●DP-CMX1はDP-X1Aに比べると“少しだけ音の線が太く、厚みも増したように感じられるサウンド”であり、DP-X1Aのクリアネス・シャープさを少しだけパワフル・筋肉質といった方向にシフトさせた(してしまった?)ような印象です。
●音の傾向が少し変わった原因として、(パーツや回路自体はほぼ同等としていますが)スマホサイズに収めるために(通信部のスペース確保やバッテリーも大容量にしたため)音声回路部(主にDAC部・アンプ部)をより小さくコンパクトな回路(基盤)としたため、DP-X1Aとはまったく同じサウンドにはならなかったのだと推測します。
●しかしながら、(↑でも再三述べているように)感じられる差異は“わずか”と言ってもよいくらいに少しのところであり、パッと聴いた時の印象はDP-X1Aのそれと変わりません。(よく聴きなれた音源であれば50%くらいで聴き当てられるかもしれませんが、聴き慣れない音源だと当てられる自信がないくらいの差です。)
○S/N感・解像度・音場感・抜けなどに関しては(さすがに専用機である)DP-X1Aに少し及ばずながらもスマホとしては(今まででは)考えられないくらいのクオリティを誇っています。
…ということで、音質・音の傾向に関しては少しだけ傾向が違って、少しだけ専用機には敵わなかったけど、ほぼほぼDP-X1Aとは同等であると言えると思います。

操作面
●まず先に感じられたのがDP-X1Aと比べると格段に持ちやすく、操作しやすくなったという点です。画面横方向に4mm、厚さが1mmのサイズダウンではあるものの、手に収まりやすく(片手操作でも)画面の両端へのタッチが容易になりました。(縦方向の両端は少しタッチし辛いです。なお、黒江の手は指が長めですが、手のひらは少し小さめです。)
●音楽プレーヤーとしてはそこそこ持ちが良いけれどネットなどのAndroid端末として使用するとみるみるバッテリーが減っていたDP-X1Aと比べると、バッテリーサイズが3,000mAとなったことに加えてHexa-Core(6個のCPUが入っていて、[おそらく]低負荷時は電力消費の小さいCPUだけで賄っている)の恩恵でDP-CMX1はスマホとしてもかなりバッテリーの持ちが良くなっています。
●Android端末(スマホ)としての動作はキビキビ・サクサクであり、アプリやゲーム、ネットや動画もストレス無くスムースに動作します。
●スピーカーの音質は“高音質”とは言えないものの、クリアで割れや歪みのなく“及第点以上”とは言えるクオリティです。
○(特に右片手で持つ場合)ボリュームノブが少々扱いづらく、左手持ちの右手操作が大前提で設計されている印象です。テーブルなどに置きながらの操作時もボリュームノブをコントロールしにくい構造となっている点は残念です。
…ということで、ボリューム操作以外はDP-X1Aを圧倒し、端末としても非常に完成度が高いと思います。(カメラも高画質みたいですね。)
黒江的好み度:A+

スマホベースのDAPなのか、DAPベースのスマホなのか…と考えていましたが、これだけの高音質だとあくまでも良質なDAPに通信部を加えてあげた“DAPベースのスマホ”という印象の方が強くなり、(現時点で必要に駆られているわけではないけれど)「普通に欲しい」と思わせてくれる製品でした。
DAPやスマホとして優秀なのはご紹介の通りですが、加えて、(カメラの画質チェックはできなかったものの)高画質な静止画の撮影や動画も長時間録れて(大容量のSDカードに保存できるのであれば)正に足りないものが無い“オールインワン”といった感じです。
SIMフリー機ですのでSIM契約なども不要であり、2年縛りや端末代の月賦などもありません。本機を購入し(対応の)SIMを挿すことで機種変更も簡単です。(※SIMやキャリア等に詳しくない方はご購入前にお問い合わせください。)

(ONKYOが)「スマホはじめました」ので、ぜひチェックしてみてください。

DELA HA-N1AH20/2 vs HA-N1AH40/2

金曜日, 2月 17th, 2017

今回は新型「DELA」のプチレポートを書かせていただこうと思います。
(分かりやすさから)タイトルは“vs記事”となっているものの、要は「2TBモデルと4TBモデル」を同一環境下に於いて使用した際の“検証レポート”となっておりますので(特に2TBと4TBで悩まれている方は)参考になれば幸いです。

※以降、文中ではHA-N1AH20/2を『2TB』、HA-N1AH40/2を『4TB』と表記いたします。尚、4TBは初期設定のスパニング設定となっております。

●起動時間
2TBに対して、4TBは容量が倍になるということで起動時間なども倍になるという(単純な理屈からの)噂が聞こえてきたことがありましたが、(くどいようですが元プログラマーの)黒江的にはどうにもしっくりくる話ではありませんでした。
それならば「実機で検証するのが一番でしょう」ということで、2TB・4TBの気になる起動時間を(ほぼ)同条件で行いました。
2TB…約24秒後に「IPアドレス表示」そこから更に7秒(合計31秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。
4TB…約25.5秒後に「IPアドレス表示」そこから更に10秒(合計35.5秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。

操作可能になるのが「IPアドレス表示」後なのか、「PCマーク」点灯後なのかは(タブレットを用意している間に「PCマーク」が点いてしまうので)定かではありませんが、黒江の考察通り、4TBが2TBの倍時間が掛かるということはなさそうです。
ただし、(旧モデルですが)旧2TBモデルに於いて容量の9割程度をファイルやデータで埋めた方によると(多くのファイルを入れると)起動時間は「1分以上かかる」といったフィードバックがあったという情報も得ており(実際に確認したわけではありませんが)、ストレージの使用量により起動時間に変化がありそうであることは予め承知していただけたほうが良さそうです。
(ファイル量と起動時間が比例するのであれば、2TBの上限付近と4TBの上限付近では数10秒の差が付くかもしれません。前述の情報が確かであれば上限付近の起動時間は黒江の予想は2TBが1分30秒、4TBが2分くらいでは…と思っていますが、情報お持ちの方がいらっしゃいましたらぜひ教えていただきたいです。)

※今回使用した2TBと4TBは(恥ずかしながらそんなにたくさんのハイレゾ音源を持っておらず…)それぞれ100GB以下程度しかファイルが入っていない状態での検証です。

●操作感
次に2TBと4TBそれぞれを同じように操作(選曲・フォルダ移動・各種切り替えなど)した時の挙動・レスポンスの早さですが、これに関しては2TB・4TB共に差異は感じられず、レスポンスは非常に早く(サクサクで)「全く同じ」と言ってもよい結果となりました。
しかしながら、起動時間と同様に「ファイル・データ量」と比例してレスポンスが遅くなる(重くなる)のは明白であり、数万曲・容量いっぱい程度まで埋め尽くされた場合は大分もたつきが出るのではないかと想像します。
(※操作用のスマホやタブレットの性能にも比例することがあるので大量のファイルを入れて使用される方(でもたつきを感じる場合)は高性能のタブレットなどを(まずはお借りするなどで)試してみるのも一計かと思います。)

●音質・音の傾向
一応…念のため…という気持ちで2TB・4TBにまったく同じ音源を入れて聴き比べをしてみました。
結論は(当然)「ほぼ同じ」となりましたが、心なしか4TBの方が(ごくごく僅かにS/N感が高く?)わずかにすっきりして聴こえるのは気のせい…(または個体差)なのかもしれません。
(仮に違っていたとしても、ブラインドテストやシャッフルテストをしたら当てる自信がないレベルです。^-^;)

★総論
2TBと4TBを比べた時、一番気になるだろうという2点(起動時間・操作感)を(自分が気になったので)検証してみましたが、レポートの通り2TBに対して4TBが圧倒的に不利になることはありませんでした。
…とすると(黒江なら)「どちらを買いたいか」という考察になるのですが、黒江的には(迷うことなく)『4TBモデルを買う』となります。

理由はこのDELAという製品が“基本的にはNAS”であるということがほぼすべての理由です。「4TBも音源無いでしょ」と思うこともありますが、どんどんハイレゾ化が進んで「384kHz/32bit」くらいが当たり前になるかもしれないし「DELAには音楽ファイルしか入れられない(入れてはいけない)」なんてこともないので、容量に余裕がある方は動画や画像、その他のデータやバックアップ用途にも使用しても良いのではないかと思っています。
(黒江なら(一般的なNASと同様に)電源を常時入れて使用する…かも?と思いました。※アイドル時の消費電力を計るの忘れてしまいましたが…。「電源切り忘れ防止機能」というスリープ・サスペンド機能があるようなのでそんなに大きくは消費しないはず…と思われます。&最大消費電力が60Wとなっていますが、これはおそらくDELAとDACを直接つないでトランスポートとして使用した際の最大だと予想します。)

…ということで、ディスク容量が倍であるものが価格的には2割程度の差で買えるのですから(容量が倍ということは使用できる期間もほぼ倍なので)悪い判断・選択ではないと思いますが、みなさんはどう感じられましたでしょうか。
ちなみに、4TBは(たぶん)2TBと同じHDDを2台搭載することで倍の容量となりますが、この2台のHDDを(ミラーリングという)まったく同じ内容にすることでデータの破損から保護する(その代り使えるのは2TBになる)という使い方も選ぶことができます。(2割程度の価格差でデータの保険を得ることができるとも言えます。)

“プチ”のつもりが普通サイズのレポートになってしまいましたが…少しでも参考になれば幸いです。