Archive for the ‘レポート:その他’ Category

Pioneer PD-70AE

水曜日, 10月 4th, 2017

今回はPioneerからの新製品、PD-70AEをレポートさせていただきます。

【“何も感じさせない”ことが、1つの完成形であること。】

結論から先に述べてしまいますが、今作は“個人的ヒット”なんて領域ではなく、正直言って“驚き”と述べた方が正確な表現であるように思えるサウンドとなりました。
国内他メーカー・ブランドの競合機種を研究し(意識し)開発されたとは伺っていたものの、どこかで「それでも(庶民派?の)Pioneerの手掛けるものだから…」のような、いわゆる「ハイエンドとは違う音」を想像していたのですが(謝罪)『ハイブランドの他機種と聴き比べても遜色は無い』というのが個人的な感想です。
(Pioneerさんがこういった完成形を手掛けて来るとは…。)

…ということで、いつものようにレポートさせていただきます。

■Pioneer [PD-70AE]
●サウンドステージのS/N感が非常に高く、極限まで抑えられた背景ノイズ(感)によって「無音の空間に突如として音が現れる」ような出音です。
●1音1音の作りが非常に精密・繊細かつクリアであり、分解能・S/N感・粒立ち・質感など様々な“1音”をしっかりと再現しています。
●帯域バランスも極めてフラットに近く、低音域から高音域まで広くしっかりと出力されています。
●高い密度感・情報量を感じさせつつも、かなりのハイスピードであり、音の抜け(サウンドステージ後方から体を通り抜けるスピード感)、音の切れ(無駄な余韻を出さずに収束する)、立ち上がりの俊敏さ(溜めや詰まりのない明確な立ち上がり→「ダ」という音が、「ッダ」のようにならない)なども秀逸です。
●低域はタイトでありつつも深さがあり、「ドッ」「ズッ」といった切れ込むようなスピード感で低周波域を再現します。
●“立ち上がり”と“収束”が速いため、連続音にも強く(滑舌が良く)、高速ビート・リフ・刻み・スラップなどが明瞭に聴き取れます。
●“寒色系”・“硬質(系)寄り”・“モニター調”ではありますが、(高い情報量の恩恵か)ボーカルが機械的に聴こえることはなく、シャウト系の歪みもしっかりと表現できています。
○強いて言えば「ほんのりとしたウェット感」を少し感じることがあります。
○“デ***”と“ネ****”が良くないのでは…?(後述)
※設定はデフォルトの「SHARP」にて、44.1kHz/16bitのCD再生時の印象です。
黒江的好み度:S

文字通り「いつものように」一応のポイントを箇条書きしてみましたが、良い意味で「ただただCDの情報を再現しているだけ」というイメージが強く、『出てくる音のきれいさに、特別な感情を抱かず聴いている』ような状態となりました。
よく「何も足さない、何も引かない」と喩えられることがありますが、ほんのりウェット(艶)感を(稀に、ほんのり)感じることがあるくらいで、かなり純度の高い出音であることには間違いがありません。
(※とにかくノイズ感が少ないので、原音[原曲]を崩さないようにノイズ処理はされているのかもしれませんが…。)

よって、(内部的に上げているわけではなく)余計な余韻や音色を付加させていないため、必然的にハイスピードなサウンドとなっている(であろう)ことは黒江にとってもっとも高く評価したいポイントでもありました。

なお、型番がPD-70AEということで、PD-70の後継機種的な位置付けに思われるかもしれませんが「ハッキリ言ってPD-70とはまったく異なる製品となっております」ので、この型番から何かを想像されることは控えてください。
(PD-80でも良かったし、PD-90もあったと思いますし、音のレベル考えたらPD-100くらい付けても良かったと思うんですけどね…。)

…ということで、
(当プレーヤーはUSB DAC機能は無いため)このタイミングで純粋なCDプレーヤー需要がどの程度あるのかは分かりませんが、音楽好きの方にとっては今までのライブラリーがあり、まだまだCDを聴く機会が少なくないように思えます。
黒江的には「決定版となる1台」と言えるDISCプレーヤーとなっておりますので、ぜひチェックしていただけますようお願いいたします。

P.S.
音には関係が少ないので欄外での記載といたしますが、黒江的マイナスポイントは“デザイン”でしょうか。
サウンド面での工夫で、筐体(シャーシ)を屈強にし、自重を上げたかった…というところまでは理解しましたが、もう少しどうにかならなかったのな…。とは思います。
「せめて、このデザインならブラックが欲しかったな…パイオニアさん…」。

デザインは
人それぞれだと
言うけれど

P.S.
Pioneer製品の高評価が続いていますが、現在の開発スタッフと比較的に音の好みが近いようです。
(本当は欲しいくらいですが、笑)1度も袖の下を戴いたことはありませんし(A-70も条件付きでの評価でしたし、その後継アンプに関しては不評でしたし)、レポートを書かせていただくのは黒江的に“推しどころ”があるものにさせていただいておりますので(個人的ヒットのように書いているものは)「あ、これは気に入ったんだな」程度に解釈していただけますと幸いです。
そもそも僕の音に対する感性は万人と共通していませんしね…。

CHORD Hugo 2

金曜日, 9月 22nd, 2017

今回は(ちょっと高額になりますが)、目下ヒット中の注目アイテムをレポートしたいと思います。

【持ち運べるハイエンドオーディオ、機知縦横のHQサウンドデバイス。】

以前にレポートいたしました(参照URLは後述)同ブランドの据え置き型ハイエンドモデル“DAVE”は(好みうんぬんを超えたところで)非常に高く評価できるサウンドであったため、珍しく高額なモデルに触れさせていただいたわけでありますが、この“Hugo2”はそのDAVEを「可能な限り小さく、そして省電力化して小さな筐体に詰め込んだ」(と、メーカーも述べているような)モデルとなっております。

…と、結論から先に述べますとDAVEと同様に(黒江の好みのどストライクではありませんが)“非常に高く評価したい”製品となっており、(中々の高額であるため特別ではありますが)ぜひ紹介させていただけたらと思っております。

なお、前述の通り、「DAVEのノウハウをふんだんに詰め込んでいる」こともあって、サウンドの傾向・印象にも共通点が多いため、まずは“DAVE”のレポートもご一読いただけますようお願いいたします。
『CHORD DAVE』
http://www.digitalside.net/?p=934

その上で、あらためて「CHORD Hugo 2」をいつものようにレポートさせていただきますと…

■CHORD [Hugo 2]
●一聴してすぐに「おっ」っと思わせてくれるのがサウンドステージ、1音1音と、共に高いS/N感であり、音の雑味や背景ノイズが非常に少なくクリアなサウンドであることです。
●帯域バランスも良好で高音域~低音域まで、どこかの帯域の量感が出ることもなく、引っ込むこともなくきれいに揃っています。
●高域の硬さ、低音の緩みなどもなく、高い分解能と解像度を両立、ややウェット感のある傾向ですが、主張の激しい“芸術的”な癖や味付けは無く、比較的“分析的”(モニター調)で元の音を変化させていない分類であると言えます。
●「透き通る」感もありつつ、しっとりさ、スムーズさを併せ持っていて、きつめのピーク感は感じられないことから“やや上品な音”に感じられる印象です。
○強いて言えば(広大であったDAVEと比較してしまうと)サウンドステージは広めとは言えず、適度な広がりとなっております。(決して「狭い」ワケではなく、並程度かと思います。)
○スピード感も鈍足ではないものの、「中速~やや速め」といったところであり、シャープさやキレ、ハイスピードを好む(音の条件の上位にされている)方には少し物足りなさがあるかもしれません。
黒江的好み度:採点不能

…といった感じで、「これ、本当にポータブル系?」と思わず口にしてしまったくらい、バスパワー駆動の(バッテリー内蔵の電源不要タイプ)ポータブルデバイスとは思えないほどの比類なき実力を持っていることは確かなようです。
バッテリー駆動もでき(充電しながらでも使用可)、LINE OUTで聴いても良し、ヘッドホンで聴いても良し、USB入力・光デジタルなどの豊富な入力群となかなか隙のないプロダクトとなっておりますが、少々疑問が残ったのは同軸デジタル(COAX)はミニコアキシャル端子となっており、同軸デジタルケーブルを接続の際はRCA→ミニプラグ変換(普通のラインケーブル用でOK)が必要となる点でしょうか。(このミニCOAXはDUAL仕様ということで、何か将来的な拡張に繋がるのかもしれませんが…。)

据え置き機として(リリースされていて)も実力十分であるに関わらず、手軽に持ち運べてどこでも使えるとあれば(少々お高いですが、使用頻度・回数で元が取りやすく)CPは決して悪くないアイテムだと思います。
そろそろ“決定版”の1台が欲しいな…と思われている方はぜひご検討をお願いいたします。

P.S.
スピード感は決して「ハイ」ではありませんし、「キレッキレ」というワケでもありませんが、決して鈍足でないスピード感がありますし、S/N感の高さと抜けの良さなどで見通し良く聴くことができるため(黒江的には)メタルはギリギリセーフで聴けます。
色々なジャンルを聴かれる方であれば必ず良い選択になるかと思いますので要チェックです!

ザ・ステレオ屋オリジナル『MS-DF12A TS』モニタリング

月曜日, 7月 24th, 2017

表題の通り、当店オリジナルの電源ケーブル『MS-DF12A TS』(TIGLONベース)のモニタリング…いわゆるレンタルを開始させて頂きます!

モニターの条件は…
●身分証明書(免許証・保険証・社員証など)を提示いただくこと。
●往復の送料(着払い発送、元払い返送)をご負担いただきます。
 ※ただし、お買い求め頂いた際は1,000円のキャッシュバック。
●配送業者は指定不可、配送センター留め不可、身分証にてご呈示いただいたご住所以外への配送不可となります。
●送らせていただくケーブルはあくまで商品となりますので、汚されたり、傷つけられた場合はご購入いただきます。
 ※レンタル品はプロト(試作等)ではなく、量産品(完成品)ですので、そのままご購入いただいても結構です。
 ※レンタル品は正式型番:MS-12A TS 長さ:1.5m 1本となります。
★ザ・ステレオ屋リピーター様には身分証のご呈示を割愛していただける場合がございます。
…となります。

P.S.
いずれも『原則』とさせていただきますので、まずは気軽にお問い合わせください。

ONKYO DP-CMX1 (GRANBEAT)

金曜日, 3月 17th, 2017

今回は話題の新製品であるオーディオメーカーが手掛けるスマートフォン・スマホをレポートしたいと思います。

【ネットも動画もSNSも音楽も。】

オーディオメーカーが(たぶん)初のスマホを作る日が来るなんて…って、いつかは来るだろうと予想はしていましたが実際に辿り着くとなかなか感慨深いものです。
(↑ソニエリのXperiaがありますが、エリクソンが絡んでいることと、回路や基盤を高音質設計しているわけでもありませんし“純”オーディオメーカーでは初だと思います。)

基本的にはAndroidのスマホ端末ということで、余計な解説などは省かせていただき、音質面と操作面(操作性)とその他の雑感を(ベース機となった)DP-X1Aとの比較レポートで述べさせていただこうと思います。

■ONKYO [DP-CMX1] (vs DP-X1A)
音質面
●DP-X1Aと同じパーツ構成でほぼ同等の回路を用いたとあるように、基本的な音質面では引けを取らない(※後述)サウンドとなっています。
●そのことからもDP-X1Aと音質や音の傾向も同じように表されているようですが、音の傾向には少し(だけ)差異を感じます。
●DP-CMX1はDP-X1Aに比べると“少しだけ音の線が太く、厚みも増したように感じられるサウンド”であり、DP-X1Aのクリアネス・シャープさを少しだけパワフル・筋肉質といった方向にシフトさせた(してしまった?)ような印象です。
●音の傾向が少し変わった原因として、(パーツや回路自体はほぼ同等としていますが)スマホサイズに収めるために(通信部のスペース確保やバッテリーも大容量にしたため)音声回路部(主にDAC部・アンプ部)をより小さくコンパクトな回路(基盤)としたため、DP-X1Aとはまったく同じサウンドにはならなかったのだと推測します。
●しかしながら、(↑でも再三述べているように)感じられる差異は“わずか”と言ってもよいくらいに少しのところであり、パッと聴いた時の印象はDP-X1Aのそれと変わりません。(よく聴きなれた音源であれば50%くらいで聴き当てられるかもしれませんが、聴き慣れない音源だと当てられる自信がないくらいの差です。)
○S/N感・解像度・音場感・抜けなどに関しては(さすがに専用機である)DP-X1Aに少し及ばずながらもスマホとしては(今まででは)考えられないくらいのクオリティを誇っています。
…ということで、音質・音の傾向に関しては少しだけ傾向が違って、少しだけ専用機には敵わなかったけど、ほぼほぼDP-X1Aとは同等であると言えると思います。

操作面
●まず先に感じられたのがDP-X1Aと比べると格段に持ちやすく、操作しやすくなったという点です。画面横方向に4mm、厚さが1mmのサイズダウンではあるものの、手に収まりやすく(片手操作でも)画面の両端へのタッチが容易になりました。(縦方向の両端は少しタッチし辛いです。なお、黒江の手は指が長めですが、手のひらは少し小さめです。)
●音楽プレーヤーとしてはそこそこ持ちが良いけれどネットなどのAndroid端末として使用するとみるみるバッテリーが減っていたDP-X1Aと比べると、バッテリーサイズが3,000mAとなったことに加えてHexa-Core(6個のCPUが入っていて、[おそらく]低負荷時は電力消費の小さいCPUだけで賄っている)の恩恵でDP-CMX1はスマホとしてもかなりバッテリーの持ちが良くなっています。
●Android端末(スマホ)としての動作はキビキビ・サクサクであり、アプリやゲーム、ネットや動画もストレス無くスムースに動作します。
●スピーカーの音質は“高音質”とは言えないものの、クリアで割れや歪みのなく“及第点以上”とは言えるクオリティです。
○(特に右片手で持つ場合)ボリュームノブが少々扱いづらく、左手持ちの右手操作が大前提で設計されている印象です。テーブルなどに置きながらの操作時もボリュームノブをコントロールしにくい構造となっている点は残念です。
…ということで、ボリューム操作以外はDP-X1Aを圧倒し、端末としても非常に完成度が高いと思います。(カメラも高画質みたいですね。)
黒江的好み度:A+

スマホベースのDAPなのか、DAPベースのスマホなのか…と考えていましたが、これだけの高音質だとあくまでも良質なDAPに通信部を加えてあげた“DAPベースのスマホ”という印象の方が強くなり、(現時点で必要に駆られているわけではないけれど)「普通に欲しい」と思わせてくれる製品でした。
DAPやスマホとして優秀なのはご紹介の通りですが、加えて、(カメラの画質チェックはできなかったものの)高画質な静止画の撮影や動画も長時間録れて(大容量のSDカードに保存できるのであれば)正に足りないものが無い“オールインワン”といった感じです。
SIMフリー機ですのでSIM契約なども不要であり、2年縛りや端末代の月賦などもありません。本機を購入し(対応の)SIMを挿すことで機種変更も簡単です。(※SIMやキャリア等に詳しくない方はご購入前にお問い合わせください。)

(ONKYOが)「スマホはじめました」ので、ぜひチェックしてみてください。

DELA HA-N1AH20/2 vs HA-N1AH40/2

金曜日, 2月 17th, 2017

今回は新型「DELA」のプチレポートを書かせていただこうと思います。
(分かりやすさから)タイトルは“vs記事”となっているものの、要は「2TBモデルと4TBモデル」を同一環境下に於いて使用した際の“検証レポート”となっておりますので(特に2TBと4TBで悩まれている方は)参考になれば幸いです。

※以降、文中ではHA-N1AH20/2を『2TB』、HA-N1AH40/2を『4TB』と表記いたします。尚、4TBは初期設定のスパニング設定となっております。

●起動時間
2TBに対して、4TBは容量が倍になるということで起動時間なども倍になるという(単純な理屈からの)噂が聞こえてきたことがありましたが、(くどいようですが元プログラマーの)黒江的にはどうにもしっくりくる話ではありませんでした。
それならば「実機で検証するのが一番でしょう」ということで、2TB・4TBの気になる起動時間を(ほぼ)同条件で行いました。
2TB…約24秒後に「IPアドレス表示」そこから更に7秒(合計31秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。
4TB…約25.5秒後に「IPアドレス表示」そこから更に10秒(合計35.5秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。

操作可能になるのが「IPアドレス表示」後なのか、「PCマーク」点灯後なのかは(タブレットを用意している間に「PCマーク」が点いてしまうので)定かではありませんが、黒江の考察通り、4TBが2TBの倍時間が掛かるということはなさそうです。
ただし、(旧モデルですが)旧2TBモデルに於いて容量の9割程度をファイルやデータで埋めた方によると(多くのファイルを入れると)起動時間は「1分以上かかる」といったフィードバックがあったという情報も得ており(実際に確認したわけではありませんが)、ストレージの使用量により起動時間に変化がありそうであることは予め承知していただけたほうが良さそうです。
(ファイル量と起動時間が比例するのであれば、2TBの上限付近と4TBの上限付近では数10秒の差が付くかもしれません。前述の情報が確かであれば上限付近の起動時間は黒江の予想は2TBが1分30秒、4TBが2分くらいでは…と思っていますが、情報お持ちの方がいらっしゃいましたらぜひ教えていただきたいです。)

※今回使用した2TBと4TBは(恥ずかしながらそんなにたくさんのハイレゾ音源を持っておらず…)それぞれ100GB以下程度しかファイルが入っていない状態での検証です。

●操作感
次に2TBと4TBそれぞれを同じように操作(選曲・フォルダ移動・各種切り替えなど)した時の挙動・レスポンスの早さですが、これに関しては2TB・4TB共に差異は感じられず、レスポンスは非常に早く(サクサクで)「全く同じ」と言ってもよい結果となりました。
しかしながら、起動時間と同様に「ファイル・データ量」と比例してレスポンスが遅くなる(重くなる)のは明白であり、数万曲・容量いっぱい程度まで埋め尽くされた場合は大分もたつきが出るのではないかと想像します。
(※操作用のスマホやタブレットの性能にも比例することがあるので大量のファイルを入れて使用される方(でもたつきを感じる場合)は高性能のタブレットなどを(まずはお借りするなどで)試してみるのも一計かと思います。)

●音質・音の傾向
一応…念のため…という気持ちで2TB・4TBにまったく同じ音源を入れて聴き比べをしてみました。
結論は(当然)「ほぼ同じ」となりましたが、心なしか4TBの方が(ごくごく僅かにS/N感が高く?)わずかにすっきりして聴こえるのは気のせい…(または個体差)なのかもしれません。
(仮に違っていたとしても、ブラインドテストやシャッフルテストをしたら当てる自信がないレベルです。^-^;)

★総論
2TBと4TBを比べた時、一番気になるだろうという2点(起動時間・操作感)を(自分が気になったので)検証してみましたが、レポートの通り2TBに対して4TBが圧倒的に不利になることはありませんでした。
…とすると(黒江なら)「どちらを買いたいか」という考察になるのですが、黒江的には(迷うことなく)『4TBモデルを買う』となります。

理由はこのDELAという製品が“基本的にはNAS”であるということがほぼすべての理由です。「4TBも音源無いでしょ」と思うこともありますが、どんどんハイレゾ化が進んで「384kHz/32bit」くらいが当たり前になるかもしれないし「DELAには音楽ファイルしか入れられない(入れてはいけない)」なんてこともないので、容量に余裕がある方は動画や画像、その他のデータやバックアップ用途にも使用しても良いのではないかと思っています。
(黒江なら(一般的なNASと同様に)電源を常時入れて使用する…かも?と思いました。※アイドル時の消費電力を計るの忘れてしまいましたが…。「電源切り忘れ防止機能」というスリープ・サスペンド機能があるようなのでそんなに大きくは消費しないはず…と思われます。&最大消費電力が60Wとなっていますが、これはおそらくDELAとDACを直接つないでトランスポートとして使用した際の最大だと予想します。)

…ということで、ディスク容量が倍であるものが価格的には2割程度の差で買えるのですから(容量が倍ということは使用できる期間もほぼ倍なので)悪い判断・選択ではないと思いますが、みなさんはどう感じられましたでしょうか。
ちなみに、4TBは(たぶん)2TBと同じHDDを2台搭載することで倍の容量となりますが、この2台のHDDを(ミラーリングという)まったく同じ内容にすることでデータの破損から保護する(その代り使えるのは2TBになる)という使い方も選ぶことができます。(2割程度の価格差でデータの保険を得ることができるとも言えます。)

“プチ”のつもりが普通サイズのレポートになってしまいましたが…少しでも参考になれば幸いです。

TEAC UD-503

火曜日, 11月 29th, 2016

今回は(久しぶりの)TEACブランドより、USB DAC(プリ)のUD-503をレポートいたします。

【「ドカッ」「バキッ」「ゴッ」アグレッシブ系のリファレンス。】

(ザ・ステレオ屋 黒江的に)TEACと言えば、当店で激オシしていたAG-H600とPD-H600の“Reference 600シリーズ”を思い浮かべます(思い浮かぶ方がいると思われます)が、600シリーズ終焉の後、同メーカーはローエンドタイプのリリースに徹した(その他に色々なことが相まった)こともあり、しばらく遠ざかっておりました。

久しぶりに当店に合いそうな製品が登場し、満を持しての試聴レポートです。600シリーズで感じられていたTEACサウンドは健在なのでしょうか…。

■TEAC [UD-503]
●ぱっと聴いての印象は“(以前に聴いていた)TEACサウンド健在”といった第一印象です。良い意味で変わっていないことにほっとしました。
●基本的な音質も上々で(すっごくクリアといった傾向ではないものの)S/N感・(超高精細に広がるようなほどではないものの)解像感・(これでもかという程の高音の伸びがあるわけではないものの)レンジ感・ダイナミック感など基本的音質面で見劣り(聴き劣り)するようなことはありません。
●音の感触面では「やや硬質(間違いなくソフトではない)」「ウォームではないけれどキンキンの寒色系ではない」「(高音がにぎやかで派手な)明るい傾向ではない」といった印象が挙げられます。
●スピード感も「ややハイスピード」と(ハイスピードを好む黒江的に)上々ですが、音の“キレ”よりも、“えぐり”や“アタック音”“インパクト音”に長けているタイプであり、総じて『雄々しいモニター調』といった印象を持ちます。
●シャープというよりは「タイト」、鋭利というよりは「鈍器」となるので、(黒江的には)いわゆる“アグレッシブ系”に分類されるサウンドですが、(決して鈍足ではなく)最低限のハイスピード感も併せ持っているのでかなり“いい感じのドライブ感”で(ノリノリに)楽しませてくれると思います。
○前述の通り、高域がピーンと張りつめて伸びる傾向ではなく、やや低重心のサウンドです。
○透き通るようなサウンド(ステージ)でもなく、悪く言うと「やや暑苦しいタイプ」の傾向です。
○エッジ(輪郭感)もしっかりとしていますが、輪郭線は(シャープと形容するタイプに比べると)わずかに太めのテイストです。
黒江的好み度:A+ (~S-)

…といったところで、黒江が好んでいたTEACサウンドが復活したようで、(2世代以上前の)旧PRIMARE・(これらも以前の)KRELL・PASSなどのような“鳴りっぷりのよい”ハイドライブ(感)サウンドの一角はTEACにお任せできそうです。
アグレッシブ系らしく、シャウト(グロウル・ガテラル)の低音の効き方、巻き弦のガナり、タイトなベースライン、スネアの皮の厚み感、ビーターのインパクト音などなどヘヴィな音は抜群なので今時の重めメタルはもちろん、80年代のハードロックにも合いそうです。
(何よりも各パートが一体感を持って体めがけて飛んでくる、ぶつけてくるような“あの感じ”は癖になりそうな心地よさですね!)

ということで、アグレッシブ系でお考えの方にぜひお勧めさせてください。

Pioneer XDP-300R vs ONKYO DP-X1A

火曜日, 11月 8th, 2016

前回に続きまして、Pioneer新モデル(XDP-300R)のレポートを軸に双方の試聴比較を取り上げさせていただきます。
※(お約束)『vs』とは両者の「優劣」を決めることではありません。「比較・差異」を分析するレポートですので予めご理解ください。

【前モデルを踏襲したチューニング。】

リリース前の情報などを見るに、今回のPioneerは(前回の)ONKYO DP-X1のスペック(パーツ類)と同等のものを使う。つまり、XDP-300R=DP-X1となるのでは?といった憶測も飛びかいました。
「だとしたらDP-X1のメーカーロゴをPioneerに変えただけじゃん!」「そんなことはないはず…!」と早く実際の音を聴いて確かめたい衝動に駆られていたのですが、実機を聴いて一安心。ちゃんとDP-X1とは異なるサウンドとなっておりました。
(下記はDP-X1「A」との比較レポートです。上記の(パーツが同じとされる)DP-X1「無印」との比較ではありませんのでご注意ください。)

■Pioneer [XDP-300R]
●DP-X1Aと比べると1音1音のエッジ感(輪郭)がはっきりとしており、硬質よりのサウンドとなっております。(輪郭線は細く、彫りの深い音ではありません。)
●DP-X1Aより(良くも悪く)も低音が控えめ(抑えめ)で高音の伸びも(DP-X1Aがよりハイレベルのため)わずかに劣ります。
●音の切れ、スピード感はDP-X1Aよりも1周り2周りも上回り、エッジ感とも相まって“アグレッシブ”さも兼ね備えています。
●1音1音の分解能はDP-X1Aと同等かそれ以上であり、シンバル(金物)のクラッシュ音、ディストーションの歪み感などは非常にハイクオリティです。
●前モデル(XDP-100R)同様に癖の少ないモニター調であり、各帯域のバランス、タイトさ、シャープさ、粒立ち良さなどが好印象にあります。(DP-X1AはXDP-300Rよりも少し音楽的と言えるかと。)
○S/N感・解像度・レンジ感などはわずかに引けを取り、特に情報量(音の濃さ・太さ・密度感)はDP-X1Aに軍配が挙がります。
黒江的好み度:S- (前モデルはA+(~S-))

…といった感じですので、端的に言えばPioneerの方(XDP-300R)は(前回と同じように)ややシャープな音作り、ONKYOの方(DP-X1A)はニュートラル(中庸)を意識した音作りの印象を受けます。(黒江的に言わせれば硬質でモニター調のXDP-300Rの方が正確な音に感じるのですが…。)
2機種を比べるとやはり“ザ・ステレオ屋”的なリファレンスはXDP-300Rですので、そちら寄り(ロック・メタル、ハイスピード系)の方にはXDP-300Rをお勧めし、女性ボーカルやクラシックなどまでオールジャンルで聴きたいという方はDP-X1Aをお勧めしたいと思います。

なお、モニター調と音楽的、ハイスピードとニュートラルなどなど、両者(2機種)を対角的に表している部分もありますが、あくまで両者はよく似たサウンド傾向にあり、Pioneerが「硬質寄り」だからといってONKYOが「ウォームで緩々のサウンド」ということではありません。
両者ともにクリア系を基調とし、音に緩みや膨らみのないシャープさを持っている傾向となります。

…と言うことで、Pioneer・ONKYO共に小幅ながらも(音が大変わりすることなく)確実・堅実なブラッシュアップが図れている良リリースだと思っております!

P.S.
今回もDSPモードやEQなどはすべてオフ、(黒江はバランスの音があまり好きではないので)アンバランスによるヘッドフォン試聴とLINE出力試聴での結果となります。

ONKYO DP-X1A

水曜日, 11月 2nd, 2016

今回はONKYOのヒット製品「DP-X1」の後継モデルを(速報気味に)レポートいたします。

【文字通りのブラッシュアップモデル。】

昔からの機器の型番ルール?(習わし)では、前モデルの最後尾に「A」が付くのは改良版である印。…と言われていますが、正にこのDP-X1Aはその名(型名)の通りに前モデルを1まわり、2まわり成長させたようなモデルになっています。

今回は前モデルDP-X1と新モデルDP-X1Aを同時比較試聴して2台の音の違いを分析できましたので、いつものように(あれこれと)述べさせていただきます。
(なお、前モデル同様にDSPやEQなどをすべてオフ、ゲインはHighで試聴しております。)

■ONKYO [DP-X1A]
●前モデルよりもS/N感・解像度・音の切れ、見通しなどが1ランク向上しています。(前モデルも数あるDAPに於いてトップクラスでしたが…。)
●音のバランス感や音の傾向は前モデルと同様で、バランスは(高域・中域・低域などが強く主張することなく)良好、音に癖も無くクリア系ストレートサウンドということには変わりありません。
●前モデルと同じく「クリア系ストレートサウンド」が基調でありつつ、少し上品で、わずかに艶やか(ウェット)な印象も同じです。
●S/N感が更によくなったことでの相乗効果か、抜け・切れが向上していて、なかなかのハイスピードサウンドに生まれ変わっています。
●(黒江的には)悪くなった点は見当たらず、全体的に文字通りのブラッシュアップモデルと位置付けて良いのではないかと思います。
黒江的好み度:A+ (前モデルはA)

…と、(おそらく大幅な変更はしていないと思うので)「A」を加えるだけの改良に留めたのが良い結果に繋がっていると考察しています。
MQAへの対応などのほかに、ジャックの強化なども施されているようなので(前モデルでは)「様子を見ていた方」「サウンドがあと少しだった方」、前モデルをお持ちの方でも「もう少しスピード感やキレが欲しかった方」などにはお勧めです。
(※Pioneerの新モデルも後日レポートしますので(特にメタル系などの方は)後日のレポートを見ていただいてから照準を合わせるのも良さそうです。)

DELA HA-N1AH40/2 & HA-N1AH20/2

水曜日, 10月 26th, 2016

今回はDELAのNewモデルをご紹介させていただきます。
(※今回の内容はある程度オーディオやDELAについて分かっている方向けですので予めご了承ください。)

【静かなる正統進化。】

DELAは一言でいえば「高級NAS」と称される製品です。その「NAS」とは何であるかと言うと“Network Attached Storage”(ネットワークに所属(加入)しているストレージ(記憶装置))ということになり、簡潔に言うなら(USBとかではなく)「ネットワークで接続されている外付けHDD」といったものであります。

NASは(主な用途との関係で)大容量を求められる傾向なので記憶装置には(より大容量なものが揃っている)ハードディスク(HDD)を搭載したものが多く、上位モデル(高価)には(より書き込み読み込み速度の速い)SSDを搭載しているモデルに分かれます。
この「外付けHDD/SSD(的なもの)」にネットワーク部を加えることでNASが成立しているのですが、実はNASにはCPU(的なもの)も搭載されており、更に言うとOSが入っています。
一般的な外付けHDDなどはファイルの読み書きの際に単純にファイルのみがやり取りされているので、管理は繋がっているパソコンにすべて委ねられているのですが、NASではファイルの種類や保管されたフォルダ(部屋)などが生成されていて、NAS自身がファイル(フォルダ)の管理の一部を担っています。

パソコンからの指示で家(ディスク)や部屋(フォルダ)に入るのが外付けHDD、玄関先で名前(ファイルの種類)や住所(フォルダ)を訪問記録などに書き込んでから入るのがNAS…といった感じです。(分かっている方向けなのでこんな説明は不要かとは思いますが…。)

…と、DELAの話に戻りますが、DELAはこのようなNASの高級バージョンとは言うものの、最先端のCPUを搭載しているとか、ハイパフォーマンスのグラフィック用チップが搭載されている…といった高性能さはありません。(むしろ軽快に動作するのが大前提で、必要最小限のCPUやチップにした方が発熱なども少ないのでオーバースペックにならないパーツを使うのが正解です。)

では、その高価な分はどのようなところにあてがわれているのかというと…

1.まずは一目見て分かるボディ部。(高級そうに見える…というのは冗談ですが、堅牢なボディとすることで振動対策やノイズ対策に繋げています。)
2.徹底的な内部のノイズ対策。(NASは結果的に“ちょっとしたパソコン”であるため、CPUやメモリー、ディスプレイ部などからのノイズ成分がHDD/SSDやデータの入出力部に影響を及ぼします。これらを内部の部屋を分けたり、シールドすることでノイズの干渉を抑えています。)
3.電源部・端子部などの高級化。(メイン基盤をはじめに、電源部や端子に良質なパーツを採用して高音質化を図っています。)
4.HDDやSSDの吟味。(HDDやSSDにも様々なモデルがあるため、より高音質(に感じられた)なものを採用しています。)

…とメーカーカタログみたいなことを書き出してしまいましたが(笑)、要は普通のNASをオーディオ用のNASにするために細かいところまで精査している…ということに間違いはありません。

肝心の音質ですが、まずは普通のNASと旧DELA(HA-N1AH20)を比較試聴してみると…
●S/N感が1ヴェール上がる。(1音1音のノイズ感には大きな差は出ませんが、いわゆるサウンドステージのノイズフロアが低減して全体のすっきり感が上がります。)
●情報量が上がる。(全体的に音の量感が上がり、しっかりとした音になります。)
…(双方ともにまったく同じデータであることからも)超激変!という結果ではありませんが、音質の向上は確かだと思います。(理由は分かりません…。^-^;)

次に、新DELA(HA-N1AH20/2)と旧DALA[/2の有無]の比較試聴です。
■DELA [HA-N1AH40/2][HA-N1AH20/2]
●旧DELAと比べて新DELAは更にS/N感が1ヴェール向上し、見通しが良くなっています。
●見通しが良くなった相乗効果で、抜け感や音の切れ、スピード感が向上しています。
●全体のセパレーションも良くなり、各パートの分離感が向上しています。
●情報量がより上がり、微小音(弱音)の再現性が高まっています。

…と、普通のNASと旧DELAの比較と同じように、「激変!」「全然違う!」とはならないものの、1つ1つはわずかながらも全体的に基本的な音質が向上しております。
なお、旧DELAの情報量の向上は「少し濃くなった」ような(黒江的にはあまり好ましくない)印象も受けましたが、新DELAの情報量の向上は「高域や中域の音数(分解能)」の向上であり、音の濃さは少しさっぱりしたしたように感じられましたので新DELAは癖が皆無に近い印象です。

また、DELAの高い利便性として、(ネットワークでの使用をしなくても)USB DACへのSEND(センド)機能があります。
これはDELAの(HDD/SSD)中に入っているデータを手持ちのUSB DACへ(USB)出力してくれるものであり、USB DACをパソコンに繋いで得られる音質よりも格段に良い音質を得ることができます。
この機能によってネットワークプレーヤー(ネットワーク機能)は無いけれどお気に入りのDACを所有している方もNASの利便さにあやかることができ、且つ音質の良さもあって(ネットワーク接続できるけど)あえてUSB接続で使用するということも可能になるため、製品の使い勝手はとても良いものとなっています。

…ということで、期待通りの新製品となりました。ご興味あります方はぜひお問い合わせいただければと思います。

CHORD DAVE

金曜日, 9月 16th, 2016

今回は久しぶりの(高額)ハイエンドモデルではありますが、個人的に高く評価させていただいたモデルとなりましたので特別編としてレポートしたいと思います。

【広大で透き通るサウンドステージにふっと音が沸き上がる。】

まずはじめに、このDAVE(デイブ)というD/Aコンバーターは汎用のDACチップを使用せずにFPGAという独自のプログラム(処理)を走らせて「デジタル→アナログ変換を行っている」という一般的な製品とは一線を画するポジションの製品であることがアイデンティティであり、魅力であることが大きな存在感となっています。

そのこと(汎用DACではない)がどういうことなのかと言うと、(音源の)デジタルデータは“0”か“1”であり、わずかコンマ何秒の音を作るためにデジタル(データ)をアナログ(波形)に変換する小さな回路をDAC(チップ回路)と呼ぶのですが(例えば“1010101010101010”というデータをDACに入れると“ザッ”という音に変換れて出てくる)、このDACチップというものが全世界で数社から製造され、ほとんどのオーディオ(音が出るものはすべて)メーカーがいずれかのDACチップを採用し、搭載しています。
(オーディオで有名どころなDACチップのメーカーは[]内は傘下企業等、Texas Instruments[Burr-Brown]/旭化成/Cirrus Logic[Wolfson]/ESSなどがありますが、それぞれのチップメーカー毎に(同じデータを入力しても)少しニュアンスの異なる音の出力が得られるということが一般的です。※もちろん、同じデータから出てくる音(ピアノ・ドラム・ギター・ボーカルなど(の混声))は基本的には全く同じ音です。)

これに対して、CHORDのDAVEはFPGAという(中身のプログラムが書き換えられる)マイコンやCPUのようなチップを独自でプログラミング・設計し、汎用DACの代わりに用いています。
言わば、同じデータから他のどのメーカーとも異なるニュアンスの音を取り出すことができ、唯一無二のサウンドを再現・表現できるということになります。

ただし、黒江が評価したのはこの“唯一無二”“独自”“アイデンティティ”などといった点ではなく、そのフィロソフィーと言いますか、(汎用DACでは聞かれない)デコード(演算)への考え方・取り組み方です。(仔細は割愛します。)
端的に言えば、“聴き心地のいい音”や“美しい音”ではなく、“より正しい音”や“録音に忠実で鮮度の高い音”を目指されているという面です。

…ということで、いつものレポートに入りたいと思います。

■CHORD [DAVE]
●まず目を見張るのが、S/N感の高さです。1音1音にも、広がるサウンドステージにも雑味が感じられません。
●フッと(静かに)沈み込む低音から、きれいに昇華する倍音までレンジの広さは当然のように自然なレンジ感を持っています。
●歪み(っぽさ)が(今まで聴いてきたなかでも)極限的に低く、少なく感じられ、どんな音もスーッと耳に入って(耳の中で暴れたり、絡まったり、溜まったりせず消費され)吸い込まれてゆくような感じを覚えます。
●伴って(1音1音の)分解能も非常に高く、(サウンドステージの)解像度もハイレゾリューション。音と音の存在感を感じつつ、本当に透き通るような見通しが魅力的です。
●音の濃淡は少しパステル拠りで、原色ギトギトといった傾向ではありません。やや艶感もあり、少しウェットな路線と思います。
●スピード感・キレ・抜けは上々ですが、(黒江が好むような)ハイスピード系と比べると少し減速したポジションです。ただし、これは音が“スムース過ぎるあまりに少しゆっくり聴こえる”(猛スピードで動いていると周囲が止まっているように見える)ようなこととの影響も考えられ、局面(出音)によってはスピード感が増減するような印象が残りました。
黒江的好み度:採点不能

一見すると“美音系”のように思われるかもしれませんが、あくまで“解析的”なサウンドであり、どんな録音も正しく再生・再現するという基本線を持っているのは賞賛の一言に尽きます。

…ということで、久しぶりに極上サウンドと呼べるような製品に出会い、「好む好まないを超えて高く評価したい」と思わせてもらいました。
アタック音が、インパクト音が、畳み掛けてくるマッシブさが、アグレッシブさが…とはなりませんが、少し遠目でステージを見るような再現性は非常に優秀で、決して“超メタルに合う”サウンドではありませんでしたが“メタルもなかなか良い”とは自信を持って言える相性であり、ディストーションサウンドなども非常にきれいに再現されていたのが印象的です。
もちろんもちろん、歌物やPOPSは文句のつけようがありませんし、ストリングスやアコースティックなども非常に優秀でした。

『高嶺の花』ではありますが、機会があればぜひ聴いていただきたい一品(ひとしな)でございました。

P.S.
黒江は宝くじでも当たればサブ機として買わせてもらいたいな…と。
&こういうのがじっくり聴けるのは役得でございました。(笑)