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Nmode X-DP7

火曜日, 11月 13th, 2018

今回はNmodeからの新製品DACをレポートさせていただきます。

【テクニック?マジック?まさかの異次元変化!?】

結論から述べますと(今年最後の?)個人的には「大ヒット」のサウンドでありました。 …が、黒江の好むサウンドについては“ある条件付き”となっておりますので総括で述べたいと思います。

■Nmode [X-DP7]
●(価格が価格だけに)S/N感・情報量・解像度などの基本的音質はおおむね良好であり、高い定位感やバランスの取れたサウンドで安定感を感じさせる仕上がりとなっています。
●アタック感と音の切れが良く、当店の形容で言うとアグレッシブ系に属しますが、上々のスピード感も持ち合わせています。
●鳴りっぷりの良い傾向であり「バキッとした・ガツッとした」というマッシブな印象ですが、(太さのある)大きなマッチョ感ではなく、痩せマッチョ感でもなく、中肉中背のマッシブさなので強い癖や個性を押し付けてくる感じではありません。
●余計な付帯音が無く、モニター調で堅牢・堅実感を感じさせるサウンドです。(悪く言えば無難とも言えますが、アグレッシブ感があるので素っ気ないサウンドではありません。)
●バスドラのアタック感、巻き弦のゴリゴリ、シャウトは喉奥の擦れ、ブレの無いベースサウンドとしっかりとまとまったサウンドステージを描いてくれます。
●通り抜けるような音抜けではありませんが、1音1音の収束が早いので、もたつきや音同士の重なりやぶつかりの無いクリアな見通しとなっています。
○強いて言えばやや高域方向が抑えられている印象であり、(金物などの)音の輝度がやや低めでその分重心の低いサウンドとなっております。(そのため派手さはありません。)
黒江的好み度:A+ (~A)

…ということで、久しぶりにDACの良作に出会えたと思っております。 …が!↑前述の通り、“ある条件付き”となるのですが…
上記のレポートは総て(当店にしては珍しく?初?の)『DSDモード』でのものになっております。

黒江の好みですと、アップサンプリング・アップコンバートなどは大抵オフ設定の方が好みでもあるし、音質の評価も高いのですが、本機に関しては今までの真逆の結果となりました。
(尚且つ、CDプレーヤーからの変換ということで「PCM→DSD」とD/A変換の方式まで変わったサウンドに惹かれるなんて…。ちょっと意外です。)
しかしながら、「すべては出音で判断すべき」というポリシーもあり、このようにまとめさせていただきました。

アップサンプリングOFFのサウンドはアグレッシブさなどが無くなって印象はかなり異なります。
アップサンプリングのON/OFFでこれだけ音が変わってしまうのも、どうなのかな?(構造が)どうなっているのかな?と思えるところもありますが、逆に言えば2つのサウンドを1台で楽しめるとも言えるので決して悪いことでもないと思います。
試聴の際は、ぜひON/OFFで試聴していただければと思います。