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黒江流『PCオーディオ/USBオーディオ』のススメ report 8 【USB DAC編】

水曜日, 10月 19th, 2011

ペースは遅いですが、順調に第8回目まで進んでまいりました。
(途中の紆余曲折・試行錯誤はかなり端折っていますが、)ここまで『リッピングソフト(CDからデータへの変換ソフト)・再生ソフト・USBケーブル』とそれぞれの(黒江的)マイベストを紹介してきておりますが…、(※以前のレポートもご覧ください。)
今回は表題の通り『USB DAC』のマイベストをご紹介させていただきたいと思います。

■north star design : Essensio
まずは、以前にも「大絶賛」させていただいた『north star design : Essensio』です。
以前のレポートは↓コチラをご覧ください。
http://www.digitalside.net/?p=444
以前のレポートでは主にCDプレーヤーからS/PDIF(=同軸デジタル・COAXIAL)での接続によるサウンドの印象を述べておりますが、USBによるサウンドも“vsレポート”の『Aura design : neo』とのCDプレーヤー比較と同様にEssensioの方がS/N・分解能・解像度・レンジ感など、軒並みに(Essensioの方が)上回ります。

更に言えば、Essensioは“192kHz/32bit”という音楽用のデジタルデータ(フォーマット)では現時点での最高峰の規格にまで対応しており、この音質・デザイン・価格などを総合して考えると向こう数年のロングランが見込めるモデルだと思います。
つまり、今買っても「しばらく買い替える必要はない」ということでもありますし、これからコツコツと貯めていただいてからでも遅くはないとも言えると思います。
ただし、ネットワークオーディオには対応していないのでネットワークを必要とされる方や、ネットワークラジオ・AirPlayなどに魅力を感じている方はその辺りの検討もしつつ、入手をご検討いただければと思います。(黒江としては、いずれ外付けのネットワークオーディオデバイスが各社から発売されるのでは…と思っておりますが。)

※同north star design社の兄弟機・上位機種である『usb DAC 32』はアナログ回路用とデジタル回路用の電源トランスを分けたダブルトランス仕様となっており、Essensioをより高S/N・高解像度・高情報量とベースアップさせたサウンドになっております。(キレやスピード感はEssensioの方が良好ですが、)こちらも非常に優秀なDACだと思いますので併せてご検討いただければと思います。

■NuForce : μDAC2
こちらも以前にレポートを書いていますので↓コチラも併せてご覧いただければと思います。
http://www.digitalside.net/?p=432
…が、こちらはあまり気合いの入ったレポートじゃなかったので、もう少し書き足してみたいと思います。

【やや粗く、情報量不足気味ではあるものの、精悍でクリアなハイスピードサウンド。】

端的に言えばこんな感じですが、価格(15,750円)を考えると驚異的な音質であると言えると思います。以前のレポートでもお分かり頂ける通り、数万円~10数万円までのモデルをかなり聴き比べていますが、CP(コストパフォーマンス)という面でμDAC2を凌駕出来たものには出会えていません。(黒江個人ならμDAC2の次はEssensioを買うと思います。)
全体的にスッキリ系のサウンドで、音の輪郭や粒の細かさ、音抜け・キレが良い爽快なサウンドです。

ウィークポイントは低音が薄めであること、(やはり低価格なりに)音が粗めであることや、それなりのS/N感であることに加えて音の濃さ・密度感などは低く、情報量を感じさせてくれるサウンドではありません。
しかしながら、決して他のモデルより見劣りするサウンドでもなく「クリア・シャープ系」の最右翼とも位置付けることが出来ると思います。

ちなみに、初代モデルのμDACは(μDAC2と比べると)『(やはり)やや粗めだけど、もう少し身の詰まった感じで、力強くタイトなサウンド』とった印象で、μDAC2はより明瞭になって線を引き締めた(ら、少しガリッとしすぎちゃった)感じの「μDACの余計な贅肉(=音的には付帯音)をシェイプアップさせた」ようなサウンドになっています。
「ちょっとガリッとした」「情報量不足気味」とあるように、初代μDACと比べて少しスカスカした感じと低域の量感がやや薄いので、これを良しとするかは好みによると思いますが黒江的にはかなりの高評価・好印象のサウンドです。

価格が価格ですので、(黒江的サウンドがお嫌いでない方なら)「絶対に買って損はしないと思う」モデルとも言えるのではないでしょうか。
なお、μDAC2はPCやMacからUSBを介してS/PDIF(=同軸デジタル・COAXIAL)信号に変換する“D/Dコンバーター”機能も持ち合わせているのですが、これがまた秀逸なので「お気に入りのDACは持ってるんだけど手ごろなDDCが無くって…」という方にもオススメです。(ただし、96kHz/24bitまでなのでご注意を。)

P.S.
黒江は初代のμDACとμDAC2を自宅用にも購入しており、(途中USBケーブルもaudioquedt[CARBON]とKIMBER KABLE[silver USB]を何度も何度も交換しながら)15,750円のUSB DACを何度も何度も繋ぎ変えては聴き比べたのですが…、なかなかハマっちゃうもんですね…。^-^;&今までなら「この音・音質がガマンできない!」となって辞めてたと思うのですが、uDAC2が本当に高CPだったおかげでお安く楽しませてもらいました(今でも楽しませてもらってます)。