Pioneer PD-70AE

10月 4th, 2017

今回はPioneerからの新製品、PD-70AEをレポートさせていただきます。

【“何も感じさせない”ことが、1つの完成形であること。】

結論から先に述べてしまいますが、今作は“個人的ヒット”なんて領域ではなく、正直言って“驚き”と述べた方が正確な表現であるように思えるサウンドとなりました。
国内他メーカー・ブランドの競合機種を研究し(意識し)開発されたとは伺っていたものの、どこかで「それでも(庶民派?の)Pioneerの手掛けるものだから…」のような、いわゆる「ハイエンドとは違う音」を想像していたのですが(謝罪)『ハイブランドの他機種と聴き比べても遜色は無い』というのが個人的な感想です。
(Pioneerさんがこういった完成形を手掛けて来るとは…。)

…ということで、いつものようにレポートさせていただきます。

■Pioneer [PD-70AE]
●サウンドステージのS/N感が非常に高く、極限まで抑えられた背景ノイズ(感)によって「無音の空間に突如として音が現れる」ような出音です。
●1音1音の作りが非常に精密・繊細かつクリアであり、分解能・S/N感・粒立ち・質感など様々な“1音”をしっかりと再現しています。
●帯域バランスも極めてフラットに近く、低音域から高音域まで広くしっかりと出力されています。
●高い密度感・情報量を感じさせつつも、かなりのハイスピードであり、音の抜け(サウンドステージ後方から体を通り抜けるスピード感)、音の切れ(無駄な余韻を出さずに収束する)、立ち上がりの俊敏さ(溜めや詰まりのない明確な立ち上がり→「ダ」という音が、「ッダ」のようにならない)なども秀逸です。
●低域はタイトでありつつも深さがあり、「ドッ」「ズッ」といった切れ込むようなスピード感で低周波域を再現します。
●“立ち上がり”と“収束”が速いため、連続音にも強く(滑舌が良く)、高速ビート・リフ・刻み・スラップなどが明瞭に聴き取れます。
●“寒色系”・“硬質(系)寄り”・“モニター調”ではありますが、(高い情報量の恩恵か)ボーカルが機械的に聴こえることはなく、シャウト系の歪みもしっかりと表現できています。
○強いて言えば「ほんのりとしたウェット感」を少し感じることがあります。
○“デ***”と“ネ****”が良くないのでは…?(後述)
※設定はデフォルトの「SHARP」にて、44.1kHz/16bitのCD再生時の印象です。
黒江的好み度:S

文字通り「いつものように」一応のポイントを箇条書きしてみましたが、良い意味で「ただただCDの情報を再現しているだけ」というイメージが強く、『出てくる音のきれいさに、特別な感情を抱かず聴いている』ような状態となりました。
よく「何も足さない、何も引かない」と喩えられることがありますが、ほんのりウェット(艶)感を(稀に、ほんのり)感じることがあるくらいで、かなり純度の高い出音であることには間違いがありません。
(※とにかくノイズ感が少ないので、原音[原曲]を崩さないようにノイズ処理はされているのかもしれませんが…。)

よって、(内部的に上げているわけではなく)余計な余韻や音色を付加させていないため、必然的にハイスピードなサウンドとなっている(であろう)ことは黒江にとってもっとも高く評価したいポイントでもありました。

なお、型番がPD-70AEということで、PD-70の後継機種的な位置付けに思われるかもしれませんが「ハッキリ言ってPD-70とはまったく異なる製品となっております」ので、この型番から何かを想像されることは控えてください。
(PD-80でも良かったし、PD-90もあったと思いますし、音のレベル考えたらPD-100くらい付けても良かったと思うんですけどね…。)

…ということで、
(当プレーヤーはUSB DAC機能は無いため)このタイミングで純粋なCDプレーヤー需要がどの程度あるのかは分かりませんが、音楽好きの方にとっては今までのライブラリーがあり、まだまだCDを聴く機会が少なくないように思えます。
黒江的には「決定版となる1台」と言えるDISCプレーヤーとなっておりますので、ぜひチェックしていただけますようお願いいたします。

P.S.
音には関係が少ないので欄外での記載といたしますが、黒江的マイナスポイントは“デザイン”でしょうか。
サウンド面での工夫で、筐体(シャーシ)を屈強にし、自重を上げたかった…というところまでは理解しましたが、もう少しどうにかならなかったのな…。とは思います。
「せめて、このデザインならブラックが欲しかったな…パイオニアさん…」。

デザインは
人それぞれだと
言うけれど

P.S.
Pioneer製品の高評価が続いていますが、現在の開発スタッフと比較的に音の好みが近いようです。
(本当は欲しいくらいですが、笑)1度も袖の下を戴いたことはありませんし(A-70も条件付きでの評価でしたし、その後継アンプに関しては不評でしたし)、レポートを書かせていただくのは黒江的に“推しどころ”があるものにさせていただいておりますので(個人的ヒットのように書いているものは)「あ、これは気に入ったんだな」程度に解釈していただけますと幸いです。
そもそも僕の音に対する感性は万人と共通していませんしね…。

CHORD Hugo 2

9月 22nd, 2017

今回は(ちょっと高額になりますが)、目下ヒット中の注目アイテムをレポートしたいと思います。

【持ち運べるハイエンドオーディオ、機知縦横のHQサウンドデバイス。】

以前にレポートいたしました(参照URLは後述)同ブランドの据え置き型ハイエンドモデル“DAVE”は(好みうんぬんを超えたところで)非常に高く評価できるサウンドであったため、珍しく高額なモデルに触れさせていただいたわけでありますが、この“Hugo2”はそのDAVEを「可能な限り小さく、そして省電力化して小さな筐体に詰め込んだ」(と、メーカーも述べているような)モデルとなっております。

…と、結論から先に述べますとDAVEと同様に(黒江の好みのどストライクではありませんが)“非常に高く評価したい”製品となっており、(中々の高額であるため特別ではありますが)ぜひ紹介させていただけたらと思っております。

なお、前述の通り、「DAVEのノウハウをふんだんに詰め込んでいる」こともあって、サウンドの傾向・印象にも共通点が多いため、まずは“DAVE”のレポートもご一読いただけますようお願いいたします。
『CHORD DAVE』
http://www.digitalside.net/?p=934

その上で、あらためて「CHORD Hugo 2」をいつものようにレポートさせていただきますと…

■CHORD [Hugo 2]
●一聴してすぐに「おっ」っと思わせてくれるのがサウンドステージ、1音1音と、共に高いS/N感であり、音の雑味や背景ノイズが非常に少なくクリアなサウンドであることです。
●帯域バランスも良好で高音域~低音域まで、どこかの帯域の量感が出ることもなく、引っ込むこともなくきれいに揃っています。
●高域の硬さ、低音の緩みなどもなく、高い分解能と解像度を両立、ややウェット感のある傾向ですが、主張の激しい“芸術的”な癖や味付けは無く、比較的“分析的”(モニター調)で元の音を変化させていない分類であると言えます。
●「透き通る」感もありつつ、しっとりさ、スムーズさを併せ持っていて、きつめのピーク感は感じられないことから“やや上品な音”に感じられる印象です。
○強いて言えば(広大であったDAVEと比較してしまうと)サウンドステージは広めとは言えず、適度な広がりとなっております。(決して「狭い」ワケではなく、並程度かと思います。)
○スピード感も鈍足ではないものの、「中速~やや速め」といったところであり、シャープさやキレ、ハイスピードを好む(音の条件の上位にされている)方には少し物足りなさがあるかもしれません。
黒江的好み度:採点不能

…といった感じで、「これ、本当にポータブル系?」と思わず口にしてしまったくらい、バスパワー駆動の(バッテリー内蔵の電源不要タイプ)ポータブルデバイスとは思えないほどの比類なき実力を持っていることは確かなようです。
バッテリー駆動もでき(充電しながらでも使用可)、LINE OUTで聴いても良し、ヘッドホンで聴いても良し、USB入力・光デジタルなどの豊富な入力群となかなか隙のないプロダクトとなっておりますが、少々疑問が残ったのは同軸デジタル(COAX)はミニコアキシャル端子となっており、同軸デジタルケーブルを接続の際はRCA→ミニプラグ変換(普通のラインケーブル用でOK)が必要となる点でしょうか。(このミニCOAXはDUAL仕様ということで、何か将来的な拡張に繋がるのかもしれませんが…。)

据え置き機として(リリースされていて)も実力十分であるに関わらず、手軽に持ち運べてどこでも使えるとあれば(少々お高いですが、使用頻度・回数で元が取りやすく)CPは決して悪くないアイテムだと思います。
そろそろ“決定版”の1台が欲しいな…と思われている方はぜひご検討をお願いいたします。

P.S.
スピード感は決して「ハイ」ではありませんし、「キレッキレ」というワケでもありませんが、決して鈍足でないスピード感がありますし、S/N感の高さと抜けの良さなどで見通し良く聴くことができるため(黒江的には)メタルはギリギリセーフで聴けます。
色々なジャンルを聴かれる方であれば必ず良い選択になるかと思いますので要チェックです!

ザ・ステレオ屋オリジナル『MS-DF12A TS』モニタリング

7月 24th, 2017

表題の通り、当店オリジナルの電源ケーブル『MS-DF12A TS』(TIGLONベース)のモニタリング…いわゆるレンタルを開始させて頂きます!

モニターの条件は…
●身分証明書(免許証・保険証・社員証など)を提示いただくこと。
●往復の送料(着払い発送、元払い返送)をご負担いただきます。
 ※ただし、お買い求め頂いた際は1,000円のキャッシュバック。
●配送業者は指定不可、配送センター留め不可、身分証にてご呈示いただいたご住所以外への配送不可となります。
●送らせていただくケーブルはあくまで商品となりますので、汚されたり、傷つけられた場合はご購入いただきます。
 ※レンタル品はプロト(試作等)ではなく、量産品(完成品)ですので、そのままご購入いただいても結構です。
 ※レンタル品は正式型番:MS-12A TS 長さ:1.5m 1本となります。
★ザ・ステレオ屋リピーター様には身分証のご呈示を割愛していただける場合がございます。
…となります。

P.S.
いずれも『原則』とさせていただきますので、まずは気軽にお問い合わせください。

TIGLON MS-DF12A TS

7月 24th, 2017

ms_df12a_ts

今回はTIGLONとコラボレーションさせていただいた、当店のオリジナルモデルとなる電源ケーブルをレポートさせていただきます。

【ザ・ステレオ屋オリジナル!無言実行の職人気質サウンド。】

TIGLONさんとは2回目のコラボになるのですが、前作「MS-12A TS」と同様のプラグの変更に加えて今回はTIGLONさんにてチューニングを施していただくことでより当店の好みが実現できました。
当店だけの力に非ず、(音を通しての意思疎通を図れた)TIGLONさんの業にも感謝しつつレポートさせていただこうと思います。

■TIGLON [MS-DF12A]
まずは(TIGLONの)ノーマルモデルと共通のポイントを挙げていきます。
●S/N感・解像度・レンジ感などの基本的音質が良好で、しっかりとした情報量と音場も持ち合わせています。
●サウンドステージの描写は各パートの立ち位置が明確・明瞭で奥行き感に優れた“音像型”、上下左右の広がりに優れる“音場型”の中間に位置する印象ですが、(どっちつかずだからといって)中途半端なワケではなく“音像”“音場”を上手く両立しています。
●硬質さ、シャープさの強い傾向ではありませんが、付帯音や無駄な癖づけがなく、ストレートで録音に忠実な傾向であると言えます。
●スピード感は上々であり、低音~高音まで各帯域(のスピード感)が揃っている点はとても好印象を覚えます。
●(寒色・暖色など)音の温度感や色味感もどちらかに大きく偏ることはありません。(強いて言えばわずかに寒色、わずかに青味でしょうか…。)
●一聴してすぐに“クリアな傾向のサウンド”ということが言えるタイプのケーブルであり、歪み感や淀みのない清涼感・すっきり感を感じるサウンドです。
○高音の伸び、1音1音の分解能、少し重さを感じる(お世辞にも“すごく軽快”とは言えない)点には(いずれもほんの少しずつですが)改善ポイントを見出しています。

…と、ここからは↑を踏まえて、当店のオリジナル(カスタムチューン)モデルのレポートです。
■TIGLON feet.ザ・ステレオ屋 [MS-DF12A TS]
●ノーマルモデルからS/N感・解像度・レンジ感はさらに向上し、伴って様々な相乗効果が表れています。(やはりすべての源になるS/Nの向上は偉大です!)
●(少しエッジの線が太く濃く感じられて)少しだけくどかったエッジ感がシャープに、鋭利になり、伴って音の切れが飛躍的に改善されています。
●スピード感は“上々”から(「かなり」「超」までは付かないものの)“ハイスピード”になり、音の立ち上がりも鮮明になっています。
●音場が狭くなったように感じることはないものの、少し音像型の方にシフトしたような印象であり、各パートのセパレーションが改善しています。
●1音1音の分解能も非常に向上し、(ディストーションのジャギー感など)粒立ちがかなり分析的に再現されるようになっています。
●少し気になっていたサウンドの重さも払拭され、抜けのよい疾走感を得ています。
黒江的好み度:S

オリジナルモデルについては「手前味噌」に映るかと思いますが、プラグをノーマルモデルよりも高品質(高額)のものに交換したのですから(改悪される要素は少なく)当然と言えば当然の結果となりました。
(色々と並べましたが)特筆すべきは『スピード感』『分解能』『切れ(エッジ感)』『S/N感』の向上・改善かと思われます。
元々クリアさを感じられる音でしたが、そのクリアさが更に向上したことには(思いの外の結果に)驚きもありましたが、シナジー効果がことごとく(黒江の)好みの方向に働いてくれたことはオリジナルとしての展開を決心させてくれる結果に結びつきました。

強いて幾つか述べますと…
○ノーマルモデルより少し硬質気味・寒色寄りになった。
○悪く言えばノーマルモデルにあった音の濃さ・密度感が少し減退してしまった。
○切れや抜けが向上した代償で音の伸び、音の粘りなどは小さくなり、やや淡泊なサウンドに。
…といったところでしょうか。
(音の特徴は両立できないことが多いので代償は付きものですね…。)

なお、(元々のTIGLONサウンドが)比較的“シックな音”ということもあり、このMS-DF12A TSも決して派手さのある音ではないのでビビッドさや煌びやかさ、(盛ったような)鮮やかさなどは薄めのテイストとなっていますのでご注意ください。
ただ、そういった派手さや強調・主張(盛り)は無いし、狂おしいほど○○、超○○のような強い特徴があるわけでもないけれど「全体のクオリティーを確実に上げてくれる基本的音質の高さ」は正に寡黙な職人業といったところです。

…ということで、当店が聴いて判断したオリジナルモデルですので当店(ザ・ステレオ屋サウンド)をお嫌いでない方には広くお勧めしやすい商品となっています。(少々お高いのは申し訳ございません。)

試聴希望、お貸し出しなど気軽にお問い合わせください。

Pioneer N-70AE

7月 14th, 2017

今回は(初代)N-50世代、N-70A世代を経て、3世代目となるPioneerの新製品N-70AEをレポートいたします。

【三代目で完成形を迎えた、ジェット系のスピード感と絶妙なバランス感。】

言わずもがな、N-50は(全国{≒全世界}でトップの販売台数となったくらい)当店のイチオシモデルとしてベストセラーし、続くN-70Aにも高い評価(高好み度)を付けさせていただき、引き続きのヒットとなりました。

N-70Aもなかなかの完成度であり、「3代目にしてさらに磨きを掛けて(ブラッシュアップして)くるだろうか、それとも音傾向を変えてくるだろうか…」と、いつものように様々な思いを巡らせながらの試聴となったのですが、果たして結末は…。
(N-70とのvs形式にてレポートします。)

■Pioneer [N-70AE]
●N-70Aと比べると、S/N感や解像度など、基本的音質が1ランク向上しています。
●特にS/N感の向上が顕著であり、クリアさが上がることで音の切れ、抜け、粒立ち(分解能)などが(相乗効果で)かなり向上しています。
●音の傾向はN-50・N-70Aと同様傾向のクリア系ハイスピード(やや寒色の硬質モニター調)でありますが、N-70AEは前2機種と比べて低域の量感がそこそこ(これ以上出過ぎると黒江的にはNGになるギリギリ)に出ていて、絶妙な帯域バランスとなっています。(黒江的分析だと“きれいなフラットバランス”よりは、わずかに低域強め。)
●音場は決して広大とは言えないものの、(左右のスピーカーから、もう少し外側までは広がりの出る)適度な広さを持ち、奥行きや高さ方向(天地)も十分です。
●“超”ではありませんが、かなりのスピード感(ハイスピード)であり、音像定位も良好です。
●高域~低域のレンジ感も問題ありません。
●スピード感や、エッジ感は「切り裂くような」というタイプではなく、体を突き抜けるような「風を切って(飛んで)る感」であり、ハイスピードに体を通り抜けてゆくような疾走感を持っています。(輪郭はシャープ過ぎず、細め。強調感もないですが、ちゃんとエッジが見える感じです。)
黒江的好み度:S

…と、(黒江にとっては)これと言って悪さを挙げるような点がないくらいになかなかの完成度であると言える1台でした。
低域が(本当に黒江が許せる)ギリギリの量感でありつつも、タイトで緩みやボワつき、モヤつきが一切なかった点が大きな勝因となっていて(音の抜けが悪くなったり、切れ、スピードの悪化・劣化に繋がったりするので)いつもは低音が少し抑え目の音を高評価(高好み)にするのですが、今回は久しぶりに十分な量感を持つモデルを推せる結果となりました。

DAC系では久しぶりの“イチオシ”ですので、みなさんに聴いていただければ幸いです!
(N-50からの買い替えはちょうどいいタイミングかと思います。DSDや新規格に対応していますしね。)

P.S.
以前のモデルのレポートも合わせてチェックしてみてください。
N-50
http://www.digitalside.net/?p=629
http://www.digitalside.net/?p=637
http://www.digitalside.net/?p=844
N-70A
http://www.digitalside.net/?p=861

NuPrime IDA-6 & STA-6

7月 4th, 2017

今回はNuPrimeからの新製品をレポートさせていただきます。

【ミニマル・アグレッシブ・ちょっとミステリアス…。】

アンプの(個人的)ヒットが続きます!

NuPrime(NUPRiME)から登場したIDA-6/STA-6は手のひらサイズよりは1周り大きめ、A5用紙を正方形に近づけたくらいのコンパクトボディのアンプです。

エントリーゾーンのラインナップということで、比較的お求めやすいプライスとなっています。
しかしながら、同社が得意とするClass Dアンプの恩恵でかなりのハイパワーが得られるため、ビギナーモデル、コンパクトモデルにありがちな“パワー不足”とは無縁のドライブ力を持っています。

それではいつものレポートでご紹介させていただきます。
■NuPrime [IDA-6]
●鳴りっぷりが良く、音離れ(リリース)や音の飛び(噴き出し)はハイクラスのアンプにも引けを取りません。
●サウンド傾向は雄々しくてアグレッシブ。シャープで繊細な鳴りとは相反するポジショニングで、少しゴツゴツ感やマッシブさを感じさせる(少し濃いめの)“骨太系サウンド”とも表現できます。(いずれも、「少し~ほんの少し」程度であり、癖の強いコテコテ系ではありません。)
●基本的には原音に忠実なモニター調、色味や音色を付帯させることなく、帯域バランスも(全帯域がフラットバランスで)上々にまとまっています。
●1音1音の分解能は上々で、シンバル・スネアのクラッシュ感、ディストーション、ベース(巻き弦)の歪み感などに優れ、ボーカル(シャウト)も力強く飛び込んできます。
●音にもたつきがなく、全体的にタイトであり、ブーミーさ、モワモワ・ボワボワ感のない(超高速ではないですが)ハイスピード感を持っています。
○音のエッジは少し太めで、切れっ切れではありませんが、俊敏な立ち上がりとアタック感を持ち合わせています。
○サウンドステージは狭く、音場のレゾリューションは少し低めです。
○高域・重低音にもう一伸びがなく、お世辞にもワイドレンジとは言えません。
○S/N感に少し課題があり、“透き通るような音の抜け感”とはいかないようです。
黒江的好み度:A+

■NuPrime [STA-6]
※おおよその傾向はIDA-6と同等です。
※その上で、(STA-6の倍額程度の)少し上のクラスのプリアンプと組み合わせた際の印象をレポートします。
●レンジ感はSTA-6よりも少し改善します。(特に高域方向)
●切れ・抜け・音像定位などIDA-6の良さを残しつつ、全体のクオリティは1つ上がります。
○S/N感は「文句無し」とまではいきませんが、(プライス的にも)及第点は付けられると思います。
黒江的好み度:S- (組み合わせるプリアンプ次第)

…と、このような印象となりました。
結論・考察を先に述べると「一番の課題はS/N感」といった感じで、S/N感が改善されれば、抜けや切れ、奥行き感、見通しなども相乗的に改善されていたことと思われます。
とは言え、この価格にそこまで求めるのもどうかとは思いますし、そのコンパクトさ(設置し易さ)や(軽いので)扱いの手軽さなども加味するとかなりのCPであると言えます。
このところ一気にアンプのお勧めが増え、(今日現在の現行品で)L-550AXII/AI-503/EA101EQ-Gと揃ってきていたものの(いずれも10万円を超えてくるものだったので)、ようやくビギナーにも勧めやすいアイテムの登場を見ることが出来ました。

なお、1つ物申しておきたいのが「謎の入力端子」群なのですが、OPTICAL(光デジタル)・COAXIAL(同軸デジタル)がそれぞれ2系統まではいいのですが、「USBはBluetooth用(笑)」「アナログ入力はミニジャック(笑)」となかなかの謎仕様(ミステリアス仕様)となっております。
お買い求めの際はこの辺りに十分注意していただき、ご自分の環境にフィットさせられるかをご確認ください。

ちょっと変態仕様ですが、小さくて、パワフルで、アグレッシブな、なかなかのじゃじゃ馬は乗りこなせれば(使いこなせれば)良い走り(スピーカードライブ)してくれそうです!

ELAC EA101EQ-G

5月 1st, 2017

今回は(スピーカーで有名な)ドイツのオーディオメーカーELACから発売されたアンプをレポートいたします。
ELACと言えば“スピーカーの専業メーカー”という印象が強い(しか無い)方も多いと思いますが、あのELACが独自開発したアンプということに間違いはないようです。
果たしてどんなサウンドを奏でてくれるのでしょうか。

【旧PRIMARE・旧TEAC・Aura groove系統の正統派アグレッシブ。】

結論から述べますと(前回のTEAC AI-503に続いて、黒江的には)“もう1つのリファレンス機”となれる高評価(高好み度)のアンプとなりました。
(価格も突出して高額ではなく、お勧めできるアンプがAI-503と一気に2台増えました!…と、LUXMAN L-550AXIIもお忘れなく。続くときは続くものですね。)

いつものようにレポートしていきます。(レポートはAI-503やA-70との比較レポート「気味」に述べていきます。)
■ELAC [EA101EQ-G]
●S/N感、クリア感は(黒江が好む最低条件の1つでもありますし)もちろん上々ではありますが、A-70の“非常に高かった”クリア感には一歩及ばずといった印象です。(※考察後述)
●サウンドステージはタイトめ(広くない)で音のエッジは(A-70のような超シャープではなく)A-70よりもややしっかり(見える)タイプです。
●音像はA-70・AI-503に比べるとわずかに大きく、しっかりめ、定位は良好で前方に定位する(後ろに広がらない)タイプです。
●低域は(A-70・AI-503よりも)深さと量感がありますが、タイトで緩みやブーミーさがないため好印象です。(黒江的には「しっかりめの低音が出るアンプ」ではかなりの高評価です。)
●アグレッシブ(畳み掛けてくる)系の通り、切り裂くような…ではなく、つぶてを投げつけられるような、前に向かってくる(飛んでくる)サウンドです。
●良くも悪くも派手さはない傾向で、(A-70やAI-503に比べると)1音1音の重みや濃さがほんの少し高い印象です。
○レンジ感は十二分にありますが、前述の通りわずかに地味に聴こえるのは高音域がわずかに大人しいためです。(良く言えばA-70のようなキンキンさがない。よってクリア感も少し落ちているように聴こえてしまう。)
○音のつぶて(塊)と称したように、粒立ちや分解能などの音の細かさは少し及ばずといった印象です。(その分、他にはないパワー感・ドライブ感がありますが。)
黒江的好み度:S

…といった感じでした。
見出しの通り、旧モデルのTEACやPRIMAREに近い感じのサウンドで正に“ザ・アグレッシブ”といったイメージの良質・上質サウンドとなっております。
(前回のレポートで書き忘れましたが、見出しの【ハイスピード&アグレッシブの血統健在!】は「旧モデルのアグレッシブさを受け継ぎつつ、ハイスピードさも加わっています。」という意でした。)
AI-503は旧モデルのTEACサウンドを少しモディファイしたような印象でしたが、どちらかと言えばこのEA101EQ-Gの方が音的には旧TEACサウンドに近い気がしています。

(例えば)HAYDNをシャープに鳴らしすぎると「ちょっと線が細く感じる」「もう少し雄々しく鳴らしたい」のような感想をお持ちの方などには最適なアンプになりそうです。
ぜひ一度ご試聴をお試しいただければと思います。

P.S.
最後に『ELAC EA101EQ-G vs TEAC AI-503 vs Pioneer A-70(完了品)』を簡潔な相関・相対比較しておきます。

見方は…
=:ほぼ互角
>=:わずかに、ほんの少しだけ(左側が)上回る
>:やや、少し(左側が)上回る
>>:(左側が)上回る
…ですが、(相関関係の序列が後ろになっていても)3機種はいずれにしても、高S/N・ハイスピード・硬質より・シャープ系の(黒江が好む)サウンド傾向であることを予め述べておきます。

クリア感:A-70 > AI-503 >= EA101EQ-G
スピード感:A-70 = AI-503 >= EA101EQ-G
ドライブ感:EA101EQ-G >= AI-503 > A-70
アグレッシブ感:EA101EQ-G > AI-503 > A-70
エッジのシャープさ:A-70 >= AI-503 > EA101EQ-G
音のキレ・立ち上がり:AI-503 >= A-70 >= EA101EQ-G

キリがないのでこの辺にしておきますが、A-70(低音絞り)がクリア・ハイスピード系、EA101EQ-Gがマッシブなアグレッシブ系、その中間が(前回レポートした)AI-503といった傾向です。

スピードやキレを重視するとA-70がよく映るかもしれませんが、(前述の通り)3機種はそれぞれが(数多あるその他のアンプの中では)いずれも「ハイスピードかつアグレッシブ」ですので、この辺りのサウンドを好まれるなら(今さらながら生産完了したA-70が欲しいなどといったことはせずに)AI-503またはEA101EQ-G(またはL-550AXII)からセレクトしていただいて問題ありません。

TEAC AI-503

3月 23rd, 2017

今回はTEACの新製品をレポートさせていただきます。

【ハイスピード&アグレッシブの血統健在!】

(↑見出しでおおよその察しがついてしまうと思いますので)結論から先に述べさせていただきますが、
「待ってっいました!待ちわびました!」
と久しぶりに(アンプで)歓喜のレポートが書けることが非常に嬉しい限りです。

…ということで、
ようやく『Pioneer A-70』に取って代わる“ザ・ステレオ屋リファレンス”アンプが現れてくれましたので、その音質や傾向を旧リファレンス(Pioneer A-70)との“vs レポート”にて述べさせていただきます。
※(お約束)『vs』とは両者の「優劣」を決めることではありません。「比較・差異」を分析するレポートですので予めご理解ください。

■TEAC [AI-503] (vs A-70)
●クリア感・シャープさを筆頭に“ハイスピード”を売りにしていた(低域を少し絞る条件でしたが)A-70と比べると、AI-503はやや音にパンチのある“アグレッシブ”傾向に位置付けられますが、ハイスピード(感)も併せ持っているため(ザ・ステレオ屋的には)非常に好感の持てるサウンドとなっております。
●S/N感・分解能・全体域に渡る音のシャープさ、タイトさは(A-70ほどではないものの)A-70と比べても遜色はなく、(良い意味で)荒れ狂うスピード感(ドライブ感)を持っています。
●A-70が(音場)空間を切り裂くようなキレとスピード感だったのに対して、AI-503は(音場)空間を掻き分けて(押し退けて)飛んでくるようなスピード感といった印象です。
●A-70のエッジ感(輪郭)を“細めの髪”くらいとすると、AI-503は“普通の細さの髪”くらいのイメージで、A-70よりは少ししっかりめの輪郭感となっています。
●帯域バランスも良好で、(黒江の思うきれいなフラットからは)少しだけ低域が強め(A-70の低域の絞り具合を軽めにしたくらい)ですが、同じ少しだけ強めの低域でも(A-70に於いて低域を絞らない状態で感じられる)低域にブーミーさがない分、ぶわっと緩んで中高域を包み込んでしまったり、(低域の余韻や響きで)音の立ち上がりを阻害したり、低域の方が前に出てくるような“ことはない”ので非常に上手く収まっています。
(低域は非常にタイトであり、「ドンッ」「ボンッ」といった種の音を出す際に「ドンッゥワ」などと瞬間的に膨張して輪郭から音がはみ出るような「制動しきれていない」印象を持つアンプが多い中、しっかりと制動できている良質な低音だと思います。)
●A-70は非常に硬質で冷たさを感じる“クール系”に属していると思いますが、AI-503は(硬質系・寒色系ではあるものの)A-70ほどには無機質さを感じさせず、A-70よりは少し有機的な質感を感じさせます。
○モニター調であることには間違いがありませんので、朗らかに、滑らかに、軟らかく、ゆったりと…などの音調を求めている方には不適切であるかと思います。
○S/N感(クリア感)と(音と音場の)解像度はややA-70に軍配が挙がります。(A-70はクリア系の部類では本当にいいアンプでした。)
黒江的好み度:S

…と、いうことで本当に久しぶりの(アンプの)大当たりに巡り合えてホッとしています。
ハイスピードとアグレッシブを両立する大きなポイントである“駆動・制動”が、このアンプは非常にハイレベルであり、正に黒江の琴線に触れるサウンドでした。
この数年、ここまで(好みでもあり)評価できるアンプがなかったので、ぜひアンプをお探しの方はご検討いただければと思います。

ONKYO DP-CMX1 (GRANBEAT)

3月 17th, 2017

今回は話題の新製品であるオーディオメーカーが手掛けるスマートフォン・スマホをレポートしたいと思います。

【ネットも動画もSNSも音楽も。】

オーディオメーカーが(たぶん)初のスマホを作る日が来るなんて…って、いつかは来るだろうと予想はしていましたが実際に辿り着くとなかなか感慨深いものです。
(↑ソニエリのXperiaがありますが、エリクソンが絡んでいることと、回路や基盤を高音質設計しているわけでもありませんし“純”オーディオメーカーでは初だと思います。)

基本的にはAndroidのスマホ端末ということで、余計な解説などは省かせていただき、音質面と操作面(操作性)とその他の雑感を(ベース機となった)DP-X1Aとの比較レポートで述べさせていただこうと思います。

■ONKYO [DP-CMX1] (vs DP-X1A)
音質面
●DP-X1Aと同じパーツ構成でほぼ同等の回路を用いたとあるように、基本的な音質面では引けを取らない(※後述)サウンドとなっています。
●そのことからもDP-X1Aと音質や音の傾向も同じように表されているようですが、音の傾向には少し(だけ)差異を感じます。
●DP-CMX1はDP-X1Aに比べると“少しだけ音の線が太く、厚みも増したように感じられるサウンド”であり、DP-X1Aのクリアネス・シャープさを少しだけパワフル・筋肉質といった方向にシフトさせた(してしまった?)ような印象です。
●音の傾向が少し変わった原因として、(パーツや回路自体はほぼ同等としていますが)スマホサイズに収めるために(通信部のスペース確保やバッテリーも大容量にしたため)音声回路部(主にDAC部・アンプ部)をより小さくコンパクトな回路(基盤)としたため、DP-X1Aとはまったく同じサウンドにはならなかったのだと推測します。
●しかしながら、(↑でも再三述べているように)感じられる差異は“わずか”と言ってもよいくらいに少しのところであり、パッと聴いた時の印象はDP-X1Aのそれと変わりません。(よく聴きなれた音源であれば50%くらいで聴き当てられるかもしれませんが、聴き慣れない音源だと当てられる自信がないくらいの差です。)
○S/N感・解像度・音場感・抜けなどに関しては(さすがに専用機である)DP-X1Aに少し及ばずながらもスマホとしては(今まででは)考えられないくらいのクオリティを誇っています。
…ということで、音質・音の傾向に関しては少しだけ傾向が違って、少しだけ専用機には敵わなかったけど、ほぼほぼDP-X1Aとは同等であると言えると思います。

操作面
●まず先に感じられたのがDP-X1Aと比べると格段に持ちやすく、操作しやすくなったという点です。画面横方向に4mm、厚さが1mmのサイズダウンではあるものの、手に収まりやすく(片手操作でも)画面の両端へのタッチが容易になりました。(縦方向の両端は少しタッチし辛いです。なお、黒江の手は指が長めですが、手のひらは少し小さめです。)
●音楽プレーヤーとしてはそこそこ持ちが良いけれどネットなどのAndroid端末として使用するとみるみるバッテリーが減っていたDP-X1Aと比べると、バッテリーサイズが3,000mAとなったことに加えてHexa-Core(6個のCPUが入っていて、[おそらく]低負荷時は電力消費の小さいCPUだけで賄っている)の恩恵でDP-CMX1はスマホとしてもかなりバッテリーの持ちが良くなっています。
●Android端末(スマホ)としての動作はキビキビ・サクサクであり、アプリやゲーム、ネットや動画もストレス無くスムースに動作します。
●スピーカーの音質は“高音質”とは言えないものの、クリアで割れや歪みのなく“及第点以上”とは言えるクオリティです。
○(特に右片手で持つ場合)ボリュームノブが少々扱いづらく、左手持ちの右手操作が大前提で設計されている印象です。テーブルなどに置きながらの操作時もボリュームノブをコントロールしにくい構造となっている点は残念です。
…ということで、ボリューム操作以外はDP-X1Aを圧倒し、端末としても非常に完成度が高いと思います。(カメラも高画質みたいですね。)
黒江的好み度:A+

スマホベースのDAPなのか、DAPベースのスマホなのか…と考えていましたが、これだけの高音質だとあくまでも良質なDAPに通信部を加えてあげた“DAPベースのスマホ”という印象の方が強くなり、(現時点で必要に駆られているわけではないけれど)「普通に欲しい」と思わせてくれる製品でした。
DAPやスマホとして優秀なのはご紹介の通りですが、加えて、(カメラの画質チェックはできなかったものの)高画質な静止画の撮影や動画も長時間録れて(大容量のSDカードに保存できるのであれば)正に足りないものが無い“オールインワン”といった感じです。
SIMフリー機ですのでSIM契約なども不要であり、2年縛りや端末代の月賦などもありません。本機を購入し(対応の)SIMを挿すことで機種変更も簡単です。(※SIMやキャリア等に詳しくない方はご購入前にお問い合わせください。)

(ONKYOが)「スマホはじめました」ので、ぜひチェックしてみてください。

DELA HA-N1AH20/2 vs HA-N1AH40/2

2月 17th, 2017

今回は新型「DELA」のプチレポートを書かせていただこうと思います。
(分かりやすさから)タイトルは“vs記事”となっているものの、要は「2TBモデルと4TBモデル」を同一環境下に於いて使用した際の“検証レポート”となっておりますので(特に2TBと4TBで悩まれている方は)参考になれば幸いです。

※以降、文中ではHA-N1AH20/2を『2TB』、HA-N1AH40/2を『4TB』と表記いたします。尚、4TBは初期設定のスパニング設定となっております。

●起動時間
2TBに対して、4TBは容量が倍になるということで起動時間なども倍になるという(単純な理屈からの)噂が聞こえてきたことがありましたが、(くどいようですが元プログラマーの)黒江的にはどうにもしっくりくる話ではありませんでした。
それならば「実機で検証するのが一番でしょう」ということで、2TB・4TBの気になる起動時間を(ほぼ)同条件で行いました。
2TB…約24秒後に「IPアドレス表示」そこから更に7秒(合計31秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。
4TB…約25.5秒後に「IPアドレス表示」そこから更に10秒(合計35.5秒)ほどでパネル右上隅の「PCマーク」が点灯します。

操作可能になるのが「IPアドレス表示」後なのか、「PCマーク」点灯後なのかは(タブレットを用意している間に「PCマーク」が点いてしまうので)定かではありませんが、黒江の考察通り、4TBが2TBの倍時間が掛かるということはなさそうです。
ただし、(旧モデルですが)旧2TBモデルに於いて容量の9割程度をファイルやデータで埋めた方によると(多くのファイルを入れると)起動時間は「1分以上かかる」といったフィードバックがあったという情報も得ており(実際に確認したわけではありませんが)、ストレージの使用量により起動時間に変化がありそうであることは予め承知していただけたほうが良さそうです。
(ファイル量と起動時間が比例するのであれば、2TBの上限付近と4TBの上限付近では数10秒の差が付くかもしれません。前述の情報が確かであれば上限付近の起動時間は黒江の予想は2TBが1分30秒、4TBが2分くらいでは…と思っていますが、情報お持ちの方がいらっしゃいましたらぜひ教えていただきたいです。)

※今回使用した2TBと4TBは(恥ずかしながらそんなにたくさんのハイレゾ音源を持っておらず…)それぞれ100GB以下程度しかファイルが入っていない状態での検証です。

●操作感
次に2TBと4TBそれぞれを同じように操作(選曲・フォルダ移動・各種切り替えなど)した時の挙動・レスポンスの早さですが、これに関しては2TB・4TB共に差異は感じられず、レスポンスは非常に早く(サクサクで)「全く同じ」と言ってもよい結果となりました。
しかしながら、起動時間と同様に「ファイル・データ量」と比例してレスポンスが遅くなる(重くなる)のは明白であり、数万曲・容量いっぱい程度まで埋め尽くされた場合は大分もたつきが出るのではないかと想像します。
(※操作用のスマホやタブレットの性能にも比例することがあるので大量のファイルを入れて使用される方(でもたつきを感じる場合)は高性能のタブレットなどを(まずはお借りするなどで)試してみるのも一計かと思います。)

●音質・音の傾向
一応…念のため…という気持ちで2TB・4TBにまったく同じ音源を入れて聴き比べをしてみました。
結論は(当然)「ほぼ同じ」となりましたが、心なしか4TBの方が(ごくごく僅かにS/N感が高く?)わずかにすっきりして聴こえるのは気のせい…(または個体差)なのかもしれません。
(仮に違っていたとしても、ブラインドテストやシャッフルテストをしたら当てる自信がないレベルです。^-^;)

★総論
2TBと4TBを比べた時、一番気になるだろうという2点(起動時間・操作感)を(自分が気になったので)検証してみましたが、レポートの通り2TBに対して4TBが圧倒的に不利になることはありませんでした。
…とすると(黒江なら)「どちらを買いたいか」という考察になるのですが、黒江的には(迷うことなく)『4TBモデルを買う』となります。

理由はこのDELAという製品が“基本的にはNAS”であるということがほぼすべての理由です。「4TBも音源無いでしょ」と思うこともありますが、どんどんハイレゾ化が進んで「384kHz/32bit」くらいが当たり前になるかもしれないし「DELAには音楽ファイルしか入れられない(入れてはいけない)」なんてこともないので、容量に余裕がある方は動画や画像、その他のデータやバックアップ用途にも使用しても良いのではないかと思っています。
(黒江なら(一般的なNASと同様に)電源を常時入れて使用する…かも?と思いました。※アイドル時の消費電力を計るの忘れてしまいましたが…。「電源切り忘れ防止機能」というスリープ・サスペンド機能があるようなのでそんなに大きくは消費しないはず…と思われます。&最大消費電力が60Wとなっていますが、これはおそらくDELAとDACを直接つないでトランスポートとして使用した際の最大だと予想します。)

…ということで、ディスク容量が倍であるものが価格的には2割程度の差で買えるのですから(容量が倍ということは使用できる期間もほぼ倍なので)悪い判断・選択ではないと思いますが、みなさんはどう感じられましたでしょうか。
ちなみに、4TBは(たぶん)2TBと同じHDDを2台搭載することで倍の容量となりますが、この2台のHDDを(ミラーリングという)まったく同じ内容にすることでデータの破損から保護する(その代り使えるのは2TBになる)という使い方も選ぶことができます。(2割程度の価格差でデータの保険を得ることができるとも言えます。)

“プチ”のつもりが普通サイズのレポートになってしまいましたが…少しでも参考になれば幸いです。