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SONNETEER Sedley USB

土曜日, 6月 30th, 2012

前回の予告通り、アナログ関連製品のレポートを書かせていただきます。

【中庸でモダンなテイストを匂わせつつもアナログらしいサウンド。】

本来であればTRIGON [VANGUARD II]との“vs レポート”形式でご紹介したい気もするのですが、前回にも触れたとおり、このSONNETEER [Sedley USB]に関しては別の切り口でお勧めしたい点が“強く”ありますので、サウンドの比較については端的にまとめてしまいたいと思います。

前回の抜粋ですが…
■TRIGON [VANGUARD II]
“キレ・クリアさ・スピード”と3拍子揃っており、鋭利に、アグレッシブに切れ込んでくるようなサウンドです。
…に対しSedley(セドレー) USBのサウンド傾向は…

■SONNETEER [Sedley USB]
●ベースは良くも悪くも普通のフォノイコといった印象で「キレキレでもなければ、伸びのあるサウンドでもなく、シャープな音像を出してくるわけでもなく、広大なサウンドステージを描くわけでもなく」という傾向です。
●かといって「どんくささや濃い味付けを強要してくるタイプでもなく、しっかりしたクリアさのあるタイトなサウンド」なので黒江的にはメタルもこなせるオールラウンダー的な印象です。
●(弟分のブログでは「低域がやや膨らむといった印象を持った」とありますが)元々低域がタイトな(HAYDNなどの)モニターで聴く分には低域が膨らむなどの「アナログにありがちな暑苦しさ」を感じさせません。(むしろ、フォノイコの中ではややクールよりではないかと。)
 (弟分は自宅のATC [SCM19]でのモニタリングだったので、お使いのスピーカーやアンプ次第では印象が異なるのかもしれませんね。)
●レンジ感はやや高域がおとなしめで、ミッドレンジ(中音域)をしっかりと押し出してくる傾向です。(この点が「アナログらしさ」を醸し出しているような気がします。)
●スピード感は鈍足傾向ではありませんが、ハイスピード系にエントリーはできない、“中速タイプ”といったところでしょうか。
●総じて癖の少なめな傾向で「ここが良くない」「(音に癖が乗って)この音はおかしい」などのネガティブな印象は皆無です。なので、パッと聴いて「セドレーらしい音だね」といった感想にはならないので「存在感の薄い(けど、かなりの)優等生」サウンドであると思っていただければ幸いです。
黒江的好み度:B+ (黒江的にはVANGUARD IIとの2台持ちを検討中です。)

そして、このSONNETEER [Sedley USB]の真骨頂と言えるのがPC/Macを使用したUSB接続でのアナログ(レコード)音源のデジタルフォーマット化なのですが、その使用方法などを次回でレポートする予定です。

※「使い方などはマニュアルを見れば分かるよ」という方は下記URLの本国サイトのマニュアルをご覧ください。
http://www.sonneteer.co.uk/pics/sedley%20usb%20manual%20v1.pdf