TEAC UD-505 and NT-505

今回はTEACのNewラインナップをご紹介させていただきます。

【近くで聴くか、遠くで聴くか。】

『UD-505』はヘッドフォンアンプ重視のD/Aコンバーター、『NT-505』はネットワーク対応のD/Aコンバーターといった位置づけで、DAC部分はほぼ共通となっています。

■TEAC [UD-505] and [NT-505]
●双方共通の第一印象は“TEACらしいサウンド”で、いわゆるアグレッシブ系でありつつも上々のスピード感を併せ持っています。(かなりのハイスピード~超ハイスピードではありませんが。)
●音の粒が向かって飛んできつつも面で押し込んでくる“圧”があり、たたみ掛けてくるタイプですが、粒が粗目(粗暴)になることなく解像感や分解能もしっかりと感じられます。
●帯域バランスが良く“低音が目立つ”“高域がうるさい”といった特徴的な鳴り方の少ない「モニター系」アンプの位置づけです。
●S/N感(1音1音や音場のクリアさ)も上々ではありますが、キャラクター的には『高精細&クリア系』ではなく、『アグレッシブ&ドライブ系』といった印象です。
●ヘッドフォンアンプ重視のUD-505はバランス型のヘッドホンにも対応し、名に恥じない高音質のヘッドフォン出力を搭載しております。
○UD-505はNTよりもやや低重心で、NTよりも1音1音の質量感が重め(強め)に感じられます。
○アタック音もUDの方がNTよりも「ガッ」と強めに立ち上がる感じで、NTは「スッ」ともう少しソフトに立ち上がってきます。
○NT-505はUDよりも軽い感じになりますが、「軽快・すっきり」とも捉えることができるので好み次第ではNTの方が魅力的に感じられることも。
○煌びやかさ、開放感、高い音の抜け感などはあまり感じられず、しっかり鳴る傾向のサウンドです。
(※いずれもDACやDACプリとして試聴した場合のレポートとなります。)

…といった感じですが、いわゆるアグレッシブサウンドということでロック・メタルとの相性は良好に思えました。
モニター調でガツンとくるのに決して雑にならないのはTEACサウンドの大きな魅力の1つではないかと再認識しております。

なお、2機は共通部分(部品)が多いため、ほぼ兄弟機(双子機?)と言え、非常に似たサウンドとなっておりますが、ヘッドフォンもよく使う方『近くでも聴く方』にはUDを、ネットワーク機能が欲しい方『遠くの音源(NAS)も聴く方』やUDよりも少し軽やかなサウンドが欲しい方にはNTをお勧めしたいと思います。
(NTにも簡易タイプではありますがヘッドフォン出力が搭載されています。)

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