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Nmode X-PW1 MKII

金曜日, 6月 22nd, 2018

今回はNmodeからの新製品をご紹介いたします。

【器用度・機能性ゼロでも(よければ)超ハイCPアンプ!】

結論から述べますと、かなりの“良作”となっております。

これで、数年前までの“アンプ大不作時代”(A-70無印以外まったく皆無)が嘘のように…
LUXMAN [L-550AXII] / TEAC [AI-503] / ELAC [EA101EQ-G] / SOULNOTE [A-0] / (次点)Pioneer [A-50DA]
…に加えて、今回のNmode [X-PW1 MKII]と正に「選びたい放題」となっています。

それではいつものようにレポートさせていただきます。

■Nmode [X-PW1 MKII]
●第一印象はものすごくストレートで、これぞ“ザ・アンプ”(増幅)といった印象です。素直で淀みが無く、突き抜けてゆくような直線的増幅(感)です。
●立ち上がりが早く、音の切れも鋭敏で収束の早い傾向となりますので、広がりや余韻感はありません。
●かなりのスピード感であり、(黒江的には)いわゆるハイスピード系ですが、(刺激感の強いサウンドのため)アグレッシブさも併せ持っています。
●分解能・レンジ感も上々であり、低域はかなりのタイト系、1音1音や音像が鮮明で、エッジ感は強め、音の先(尖端)がシャープです。(→いわゆる“先丸な音”の真逆ということです。)
●広角に展開はしませんが、音場のすっきり感、抜け、定位感も良好で、高域~低域はきれいに位相が揃っていて奥行き感も上々のサウンドとなっています。
○(次点のA-50DAを除く)L-550AXII / AI-503 / EA101EQ-G / A-0あたりに比べると(価格差もあることから)、S/N感・情報量・解像度・レンジ感などは上位陣に少し及ばず…となります。
○全体的に少し音の粗さ(荒さ)を感じますが、この手のストレート系アンプではどうしても出やすい側面でもあり、「長所ゆえに」といったところではあります。
黒江的好み度:S-

…と、かなりの黒江好みサウンドであったのですが、実はこのアンプ、プリメインアンプではなく(あくまでも)パワーアンプ(MAIN AMPLIFIER)であり、入力1系統(RCA)に対してボリューム(アッテネーター)が搭載されているため、限定的であればプリメインとして使えるので「まず先に」とプリメインとしての試聴を行ったレポートとなります。
この「入力1系統」は実際に使い続けると、非常に使いづらいものでありますので、プリメインとして導入される際はこの“不器用さ”まで愛してあげられる人に限られるかと思います。(笑)
(しかしながら、「入力1系統」で足りる、我慢できる方にとってはかなりのハイCPではないかと…。)

加えて、昨今はUSB DACなどが(USB・COAX・その他と)いわゆるデジタル系ステーションのように機能するものも多く、他にもRCAセレクターを導入したりすることで、彼(?)の不器用さをカバーしてあげることはそう難しいことではないかもしれません。

なお、本来のパワーアンプとして使用してもレポートの音傾向に変わりは無く、非常に優秀ですのでパワーアンプとしてのご検討もおすすめです。
(※パワーアンプ使用時は基本的に音量を最大値(100%)にして使用しますが、黒江的には最大値より90%~80%くらいでの使用が好印象でした。)

…と言うことで、久々の“じゃじゃ馬系ハイスピードアンプ”登場です。ぜひ一度聴いてみて欲しいサウンドです!