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HEGEL HD11

火曜日, 4月 24th, 2012

【Aggressive系の『決定版的』1台。】

見出しの“アグレッシブ系”に関しては1つ前のレポート(エントリー)にて書かせていただいていますので、先にそちらを読んでいただければ幸いです。

その上で今回は(現時点で)“黒江的好み度”が最も高い2機種を「vs レポート」にてご紹介させていただきます。

■HEGEL [HD11] vs north star design [Essensio]
●HD11はEssensioと比べるとやや低重心ですが、逆にEssensioの方が高重心であるとも言え、黒江は低域がやや薄めの方が好みなので一般的にはHD11の方が“フラットな帯域バランス”という位置づけになるかもしれません。
●前回のレポートの通り、HighSpeed系の決定版的1台であるEssensioはその名の通りのハイスピードサウンドなのですが、HD11も負けず劣らずのスピード感です。
●音のキレ・細かさ・透明感のEssensioに対し、アタック音・(タイトな)低音の定位感・中音域の張り出しのHD11と言った印象で、HD11の方はより(音が)向かってくるサウンド傾向にあります。
●高音域はEssensioの方が一伸びあるように感じ、その分HD11はEssensioと比べるとわずかに暗く感じられます。
●HD11は音の芯・骨格がしっかりしていて、「双方ともに輪郭は非常に明瞭な前提で」HD11は輪郭線がEssensioよりもやや太く(しっかり)感じられます。
(こちらも逆を言えばEssensioの方が輪郭線が細く・華奢であるとも言え、現にEssensioの輪郭は明瞭に感じられる中に於いても強調されたように感じられることはなく、背景にスッと解け出す・ほぐれるような輪郭を描いています。)

…と、このような印象から『HighSpeedのEssensio・AggressiveのHD11』と正に甲乙つけがたい2機種という“黒江的”評価となっております。

なお、HD11だけに的を絞って感想を述べると、とにかくアタック音がとても良好で、打音の質感・インパクトのピーク音・材質の厚みや張りなどが明瞭で、且つキレもあるのでBPMが200近い曲でも高速ビートがスムーズに聴けて気持ちがいいです。
また、黒江的には“巻き弦の歪み”が最高!という感想であり、これは「今までに聴いたことが無いかも」…というくらいイメージ通り(≒録音通り)のギターサウンドが楽しめます。
Shout(Growl/DeathVoice)も唸り感・力感が高く、迫力のあるボーカルが迫ってくる傾向なので、スピードがありつつも暴力的なタイプのサウンドにぴったりフィットします。
黒江的好み度:A+ (黒江はnorth star designとの2台使いで購入しようと思っています!)

ちなみに、このHD11は兄弟機にHD20というモデルを持ち、このHD20はHD11にプリ機能を持たせたモデル(…と言うか、HD20からプリ機能を引いたのがHD11)になっており、先行発売されたHD20はボリュームを最大にして使用することで「HD11と同等のDAC性能を引き出せるはず」なのですが、両者をDACとして聴き比べたところHD11はHD20よりも明瞭・鮮明・クリアであり、プリ機能を必要とされない方には(価格も幾分お安くなりますので)HD11をお勧めさせていただいております。
(HD20の方が低音の量感が高く、音が濃い傾向なのでそういった面も加味していただければと思います。)
(少なくともHD20は「上位互換」といった様子ではありませんのでその点はご注意ください。)

■north star design [Essensio]
…については以前のレポートをご覧ください。
http://www.digitalside.net/?p=444
黒江的好み度:S- (以前に書いていなかったので。)