YAMAHA A-S1200 and A-S2200

今回は少し遅ればせながらになりますが、YAMAHAの新アンプ群をレポートさせていただきます。

【“あひるのこ”転生?…新種のモンスターアンプ。】

(動画でも述べておりますが、個人的にレジェンドアンプの1つに思っている)某アンプによく似たサウンドであり、非常に高く評価させていただいております。
その某アンプとはPioneerのA-70(※AやDAの付かない無印)でありますが、まずはそちらのエントリー(レポート)をご覧いただけますと幸いです。
動画はこちら↓
https://youtu.be/TDojmWGZOTI

Pioneer A-70
http://www.digitalside.net/?p=727

…といった内容でしたが、端的に言えば「ただし、BASSを絞った状態でのレポートとなりますのでご注意ください。」この部分が今回まったく同じ状況であります。
(YAMAHAさんに関してはパッと聴き野暮ったい、デザインも野暮ったいとは思いませんでしたが…。当時のレポートのテンションが高くてお恥ずかしい…。笑)

なお、特に気に入ったのがA-S1200の方ですので、まずはA-S1200を中心にレポートし、その後1200との対比でA-S2200をレポートさせていただきます。

■YAMAHA [A-S1200] ※BASS(低音の量感)を少し減衰(デフォルト時計12時位置を10時半~11時に)させた状態です。
●音場のノイズ感(フロアノイズ)も非常に低く、クリアな見通しでトータル的な解像度も十分、基本的な音質がかなり高いアンプとなっています。
●A-70に比べると硬質度はやや軽減され、非常にクールな印象だったA-70よりもノーマル寄り、とは言えファット・ウォーム感は無く、クール寄りの分類です。
●ひたすらシャープでキレッキレだったA-70に比べるとミドル付近に張りを感じられ、ビシッ・バシッとしたアグレッシブ系の要素も上手く含み溶け込んでいます。
●適度な硬さで硬過ぎないため音色のニュアンスが絶妙であり、ドラム(スネア・タム・バス・金物)やギターの音の描き分けがバランス良く保たれています。(ニュアンスが少し偏るとスネアの皮の表現が良い分、金物の響きが抑えられてしまったり、ディストーションギターの歪みがリアルでも重いバスドラムが軽めになってしまうなどのトレードオフが起きやすい。)
●トップクラスとは言えないもののスピード感やキレはかなり高い方に分類され、鋭敏な立ち上がり、雑味の無い粒子感、しっかりとしたエッジ感で1音1音が描き出されてはスッと消えていくのでシンプルながらも無理(矢理感)を感じさせないスムースな印象です。
●それでいて、A-70よりはパワー感・ドライブ感が高く、(繰り返しになりますが)ハイスピード系を基調に適度なアグレッシブ系が溶け込んだような、個人的にはかなり理想的なサウンドになっております。
○(黒江的には)もう少しだけ高域(特に超高域)の伸びが欲しかったです。(こちらもTREBLEで少しだけ持ち上げてあげれば良さそうですが。)
黒江的好み度:S (BASS DOWN時)

A-70同様、初見(一聴)時では「んんん?」といった印象だったのですが、A-70の経験が活き、すぐにBASSを下げることに辿り着けました。
そして、BASSを下げた後の出音には感嘆です。

なお、(先入観を持って欲しいわけではありませんが)こちらのA-S1200はアンプの主要な動力部に昔ながらのMOSFETとトロイダルトランスという組み合わせを採用しており、これまで数多の(MOS-FET+トロイダルトランス)アンプを聴いてきたわけですが、この組み合わせで「紛れもなくハイスピード」と言えるようなアンプには出会ったことがないため非常に驚いてしまいました。(アグレッシブ系ならあり得ると思いますが、組み合わせ的には鈍足になりがちでしたので…。)

今となっては、何をどうすれば、どこをどうしたのでこのようなサウンドになったのか、興味津々ですのでいつか開発・技術の方にお伺いできたらしてみたいと思っております。

…ということでYAMAHA A-S1200は2020年のベストアンプの1台になりそうです。
ショッピングサイトではご購入いただけませんので、お問い合わせやオーダーはmanager@digitalside.netにお願いいたします。

次回、A-S2200とA-S1200の比較レポートを追記させていただきます。

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