Archive for the ‘レポート:PC(USB)/ネットワーク系’ Category

LUXMAN D-06u

木曜日, 11月 6th, 2014

…からの、『ザ・ステレオ屋』的、本命CDプレーヤーを紹介いたします!

前回の「LUXMAN D-08u」レポートは“フリ”でした。(笑)
…と言うわけでは無いのですが、このレポートの伏線・布石であったことには間違いありません。ので、ぜひ1つ前のエントリーと併せ読みしてもらえますようお願い申し上げます。((高価すぎるから)読むなって言ったり、読めって言ったりすみません…。^-^;)

【奇跡か必然か、LUXMANから生み出されたピュア・ハイスピードサウンド。】

D-08uが『超ド級の高S/Nプレーヤー』であったことはご理解いただけたことと思います。
その(先行で発売された)D-08uの遺伝子を受け継ぎつつ、コストダウンを図ったとみられる同機種ですが、早速そのサウンドをレポートしてみたいと思います。

■LUXMAN [D-06u]
●D-08u程(の圧倒的)ではないですが、勝るとも劣らない非常にS/N感の高いサウンドであり、(スカした言い回しで恐縮ですが…)『静寂を切り裂く』ようなイメージです。研ぎ澄まされて洗練された出音が眼前にクリアに展開します。
●高域は分解能に優れ、シンバルの金属音(金属感)、ディストーションギターの粒子感にエッジ、シャープな擦れ具合とひりつくような刺激感のシャウトボーカルなどなど、ピークの音が丸められず、且つ繊細に描写されます。
●中域もしっかりとした情報量は保ちつつも色濃く、豊満にはならず、音の隙間や輪郭がしっかりと見えるような癖やお化粧の少ない(ほぼ皆無な)サウンドで、録音に忠実な印象です。
●低域はタイトで音像が乱れず、崩れずにゴリっとしたリジット感のある印象で、やや淡泊で無機質な傾向ではあるものの緩さや甘さの無いサウンドになっています。(量感はやや薄めで肉厚な傾向でもないため、バスドラのアタック音などはやや軽めに感じられます。)
●D-08uと同様に高域~低域のバランスも良好で、各帯域に突っ込みや遅れは感じられません。
●そして、極めつけは「シャープでハイスピード」であることです。“超”が付くほどではないにしろ、かなりのハイスピードであり、1音1音の透明感と相まって体(耳)を通り抜けていくような“抜け感”が最高に気持ちの良いサウンドとなっていると思います。
黒江的好み度:S

…と、LUXMANのサウンドに「ハイスピード」という言葉を使う日がやってくるとは思いませんでした…。
(NeoClassicoシリーズのCDプレーヤーはスピード感が高く、異質な存在ではありましたが…。D-06uと何か関係があるのかも?あとDA-100も傾向としては似ていましたね…。比較的安価な製品を通じてLUXMANさんが“若い方にとっての好みのサウンド”を理解したのかも!?)

そのハイスピードにD-08uの透明感や音の細かさ、繊細さ、スムースさを持ちつつも、より鮮明であり、D-08uには感じられなかった輪郭感を手に入れてしまっているのですからケチのつけようがありません。
(ちなみに、SACDはチェックしていませんがUSB接続でも近いサウンドは得られていますので(デジタル接続時の)、DAコンバーター使用でも有用な存在になることと思います。)

(試聴後に)2機種のスペックや資料を見比べてみましたが、その違いは微々たるもので、トランスポート(D-08uの方に「リジット」という言葉があるけど、D-06uの方がサウンドはリジット…^-^;)と、バランスアンプ回路の部分に少し差異があるだけのようでした。
…ですので、なぜこんなにもハイスピードなのかは分かりません。
あくまで憶測・推測にはなりますが、D-08uにはやはりと言いますか、ハイエンド機にふさわしくなるように“どんな音でも美しくなるおまじない”(お化粧)を少し施していて、D-06uでは(そのお化粧を施さずに)すっぴんに近い音が出ているのでは…?と考察しています。

なお、結果論ではありますが、D-06u/D-08uいずれにもTI社製PCM1792A(TIはTexas Instruments「テキサス・インスルメンツ」の略)のDACを採用しており(型番からすると吸収・合併したBurr-Brown系のようにも見えるのですが)、このTI社のDACは以前から僕が好みのサウンドになりやすいブランドでしたので、この辺りも大きな要因なのかも…と思っている次第です。

お値段がお値段ですので、「良くて当たり前」ですし「どれだけ良くても手が出せない」という方も多いかと思いますが、D-08uと同様に「最後の1台」として(少しがんばってでも)(当店をご贔屓の方は)手に入れておいて損はしないと思っています。

(黒江自身がびっくりしているので)繰り返しになりますが、LUXMANを激推しする日がやってくるとは思ってもみませんでした。…が、上記の通りですのでロック・メタルファンには(ご予算が許す方でしたら)ぜひ一聴していただきたい1台となりました。
とにもかくにも、まずは試聴をしていただけますと幸いです!

お値段や試聴等、気軽にお問い合わせください。

LUXMAN D-08u

水曜日, 10月 22nd, 2014

(my-musicstyleなどに追われていたので)少し遅めのレポートとなってしまいましたが、たまには(超)高級機の製品をレポートしたいと思います。
(…と言いますか、書かずにはいられないという感じの1台だったので書かせてください!→当blogの中心読者層のみなさまには恐縮です…。どうか読み飛ばしてください。^-^;)

【Softで、Silkyで、これ以上のない上質・上品なサウンド。】

見出しの通り、いわゆる黒江が好むハイスピード・アグレッシブ系のサウンドではありません。
…ので、おそらくはメタル・ロックにはあまり向いてないのではないかと思います。(先に結論だけ述べておけば「黒江的好み度:C+」くらいですので。)
ただし、もう1人の、歌もの(バラード)やアコースティックなどを強烈に聴きたくなる瞬間の黒江であれば間違いなく「黒江的好み度:S」を付けているくらい僕にとっては素敵なサウンドでありました。

いつものように所感・雑感を挙げてみたいと思います。
■LUXMAN [D-08u]
●まず、何よりも特筆したいのが「これ以上を聴いたことがないかも…?という程のS/N感の高さ」です。何もない空間にスッと、1点の曇りも、粗さも、濁りも、滲みも無い音が現れてはまたスッと消えて(溶けて)ゆきます。
●次に、無理やり感の無い自然に広がる音場感です。「(個人的には)音場が必要以上に広いことは良いことでない」と思っているのですが、(当店の防音室でも)広大過ぎない程度に留まっており、奥行きや上下左右の広がり方が自然です。何よりも音場の解像度がまた抜群に高く、細かな音の位置、強弱や余韻なども非常にハイレベルに再現されていると思います。
●また、(黒江的には通常は大嫌いな)CD再生時のアップサンプリングも秀逸で、無理やり写真を大判に引き延ばしたようなピンボケ感が皆無であり、前述のように「やり過ぎ感のない」絶妙なアップサンプリングとなっている印象なので不自然さがありません。
●高域~低域のバランスも良好で、低音のボンつきやモタつきもありません。もちろん、高域が(中低域より先に)走ってくるということもなく、フラットできれいなサウンドステージを描きだします。
●1音1音のエッジ感は鋭さが無く、シャープなフォーカスという傾向ではありません。…が、“輪郭の無い音”ということではなく、輪郭がスムース過ぎるので(輪郭感を)感じられないという表現の方が正しいのではないかと思います。(Retinaディスプレイのフォントのようなスムースさという意味も含め、)まるでRetinaディスプレイを眺めているようなきれいさです。(すでに4K・5Kって言った方が良さそうですけどね…。)
●なお、音の質感・温度感は「ほんのりウェットで、わずかに冷んやり傾向」といった印象で、例えば「ポーン」というピアノの音色が「ポローン」と暖色だったり甘くなるような傾向はありません。
●サウンドは前に張り出して来たり、飛んでくるタイプではなく、やや大人しい鳴り方をしますのでロックやジャズ、フルオケなどでも「ガーンッ」といった迫力を求められる方であれば他の選択肢もあり得るかと思います。(にしても、このS/N感・圧倒的な透明感にやられてしまうかもしれませんが…。)

…と、「ハイスピード・アグレッシブ・シャープ・ドライブ」などのワードとは縁遠いとは思いますが、それ以外に於いてはパーフェクトなんじゃないかな…と感じましたし、考察しております。
(前述のように)迫力を出してくるタイプではないですが、(その圧倒的なS/N感にもフォローされ)微弱音からトップ(ゲイン)の音までのダイナミックレンジ(の表現)も豊かなので、決して軟らかく、優しくなだめてくるサウンドということではなく、癖も強くないので(強くないかも…といったジャンルにも)幅広いジャンルを上質に聴かせてくれると思います。

試聴は主にCD(44.1kHz/16bit)で行っておりますが、USB接続やSACDもCDと同様の傾向・音質であり、隙はありませんでした。
(残念だし、さみしいことではあるのですが、)「もうCDはあまり買わないかな」「今後はハイレゾ主体にしようかな」といった方も多くいらっしゃると思いますが、これまでのライブラリーを考えて「決定的な最後の1台となるCDプレーヤー」を探されている方も少なくないのではと思っておりますが、そんな多くの方の(長く使えれば)“最後の1台”となれる逸材ではないかと感じましたので、当店は自信を持ってお勧めさせていただきたいと思います。

お値段や試聴等、気軽にお問い合わせください。

Pioneer U-05

火曜日, 9月 9th, 2014

結果的に、(my-musicstyleの関係で)ブログは長期間の休業状態となってしまいました…が、またポツポツと再開したいと思います。

再開第1弾はPioneerが放つ注目の新製品です。
(前評判も良く)すでに好調のスタートを切っている当製品ですが、ザ・ステレオ屋(黒江)流のレポートでご紹介したいと思います。

【ハイクオリティな“走攻守”と多彩なポジションをこなせるユーティリティープレイヤー。】

(黒江的には)N-50・A-70と立て続けに高評価させていただいているPioneerからの(しかも、かなり気合いを入れた)新製品ということで嫌でも期待は高まりますが、前評判や事前の情報からすると個人的には苦手なESS社のDACをメインに使用している模様なので、正直「今回はどうかな…」と思いつつの試聴となりました。

(余談:…そう言えばPioneerの音傾向を好んだのは(N-50以前に)X-Z9/7(←スピーカーを抜いたコアユニット部のみ)・PDX-Z10あたりからだったので、僕自身は結構長いことPioneerファンなんだな…なんて今さら気が付いております。…って、X-Z9(←スピーカーを抜いたコアユニット部のみ)は欧州でいい感じの賞を取ってるんですね!『コア部のみ』ですが…。^-^; …でも、僕と同じ感性の審査員がいらっしゃるみたいで大変光栄でした。)

閑話休題

■Pioneer [U-05]
●パッと聴きの第一印象は“ハイスピードで明快・明瞭”といったスピード系のサウンドです。
●メリハリの効いた傾向で1音1音がハッキリとしており、低音もタイト且つスピード感があって膨らみやブーミーさなどはありません。
●「スピード系」と前置きしながらも、音の粒が力強く飛んでくる“ドライブ感”も併せ持っており、“マッシブ”という言葉が合いそうな「アグレッシブ系」のテイストも持ち合わせています。
●音の輪郭は(黒江の最も好むEssensio・neo・N-50などに比べると)少し太めの線ですが、例えるなら、0.3mmの(シャープペン)芯が0.7mmになったくらいの差異であり、(この辺をかなり気にされる方以外は)そこまで気にする必要はないレベルだと思います。
●音の濃さも(ややあっさり、薄めのEssensio・neo・N-50などに比べると)やや色濃く、しっかりとした発色加減に感じられます。
●…と、良く言えば「ハイスピードを基調としたサウンドにアグレッシブ系が交ざっている」…正に“理想的なサウンド”とも言えそうなのですが…。
○悪く言えば「スピードもアグレッシブさも上々ではあるけど、(2つを両立しようとした代償で)1音1音が少しだけ粗め・雑」に感じられる印象もありました。「少し中途半端なところに着地してしまった感」がある傾向です。
具体的には…
○(Essensio・neo・N-50などと比較すると)もう少しS/N感が欲しいところで、少し音と音が被りあうような印象を受けるので、(音場内での)セパレーションが向上すると更に好印象です。
○加えて、分解能がもう少し高ければ全体の(音)抜けが格段に改善されていたように感じられます。(S/N感と分解能が上がることによって、「耳の中に音が残らない・溜まらない」でスッと消えてゆく→音が抜けるといったイメージです。)
☆ただし、これらはいずれも「強いて言えば」「欲を言えば」…といった要望であり、(価格がEssensio・neoの半分程度なわけですから)『欲を言わなくても十分なサウンド』であることは間違いないと思っております。

総括すると(黒江的には)、ギターの歪みはガリガリ過ぎず、ボヤけず、音痩せもなく良好。ベースはしっかりと出ていて、膨張・暴走することがなく癖が少ない傾向。シンバル(金物)は少し厚めのテイストながら力感(の再現)は上々。スネア・タムはもう少し抜けが欲しいけれどこちらも皮の厚みや力感(の再現)は良好。ボーカル(クリーン)は生々しさと厚み・温度感が程好いですが、シャウト系はもう少し分解が欲しいところ…といった感じでした。
全体的にやや硬質な傾向ではありますが硬すぎず、やや寒色傾向ですが同じくキンキン・カンカンし過ぎていないので、(特に若い方には)広く受け入れてもらえそうなサウンドだと考察します。 

黒江的好み度:A

なお、上記のレポートはすべて(1台3役の)U-05を「単体DAC(FIX出力)」として使用したケースとなりますが、「ヘッドフォンアンプ」「プリアンプ」での使用時も大きな変化はありません。

最後に(思いっきりセールストークになってしまいますが、笑)、少し製品のPRをして終わりたいと思います!

例えば…学生さんのうちは自室でヘッドフォンアンプとして使い、1人暮らしをはじめたら小型のアンプとスピーカーを買い足してDACとして使用し、その後のステップアップ(セパレートアンプ)の際にはプリアンプ(コントロールアンプ)として使用する…などなど、1台で長く多用に使えそうなのもU-05の大きな魅力の一つです。(この価格でこれだけ作り込まれていて、バランス出力までフォローしているのはこれまで類を見ません。)

(前述の前評判にはこの点も含まれており、コンセプト的にも非常に当たっていますので)『持っていて損はしない』と言い切れる製品はなかなか多くはありませんので、ビギナーから上級者まで幅広いリスナーに興味を持っていただけると幸いです。

P.S.
ご覧の通り、ESS社のDACを使用していた点は杞憂に終わりました。
(DACだけで音が鳴っているわけではないので)素材の調理の仕方かな…ということもありますが、どうやら僕があまり好まないのは同じESS社でも「ES9018」というDAC(チップ)のようです。
U-05は「ES9016」を使用しているそうなので、この辺の違いがあるのかもしれませんね。

BURRN! 2014年1月号

水曜日, 12月 4th, 2013

11月の更新ができないまま2013年最後の月を迎えてしましましたが、更新ができなかった1つの理由にもなったのが(久しぶりー!の)以前に連載を持っていた音楽情報誌(ハードロック・へヴィメタル)『BURRN!』誌にて特別企画を書かせていただいたことです。
…ということで、(毎月5日発売なので)12月5日発売の『BURRN! 2014年1月号』に登場します!

今回のコンセプトは「PCオーディオとアナログ(レコード)とオーディオの親和性」と(勝手に)銘打ち、オーディオ全般の流れからはじまって、PCオーディオ(ネットワークオーディオ)やアナログまで幅広く、オーディオの楽しみ方や魅力を網羅しています。
もちろん、内容はいつもの通りビギナー層にもできるだけ分かりやすい表現や文章を心がけていますし、ロックやメタルを聴かない方にも十分に伝わるような内容となっていることと思いますので色々な方に読んでいただけたら嬉しいです。

早いところでは今日から棚に並んでいますので、ぜひお近くの書店やコンビニ等でチェックお願いいたします!

P.S.
(反響が多ければ多いほど、次回の登場時期も早まると思いますので)できたら買っていただけると幸いです。

NuForce STA-100 with Essensio Plus

火曜日, 7月 9th, 2013

今回は久しぶりに上々の(黒江的)ヒットになった期待の新製品レポートです。

【小柄でヤンチャな爆走ボーイ。】

輸入元(本国原文の和訳?)によると『エレガントで控えめなサイズの筐体』ということなので、“体は音を表す”のではないかと(黒江にしては珍しく)妙な先入観を持っての試聴となりましたが、いい意味で期待を裏切ってくれました。

いつものようにまずはザッと書き出してみたいと思います。

■NuForce [STA-100]
●(価格の割には)情報量が高く、1音1音が(薄っぺらくなくて)しっかりしていて、且つハイスピード。力強いサウンドなのに高いスピード感を誇るのは大変魅力的です。(まず、もっとも注目した点でした。)
●帯域バランスはやや低音寄り、…というよりは少し高音が控えめといった感じです。
●輪郭・エッジは鋭すぎず、硬すぎず、強調の無い範囲での明瞭系です。低域もビシッとタイトで緩さは感じられません。
●(前述のエッジ感も含め)シャープ・抜け・キレ・クリアといった“ハイスピード・クリア系”ではなく、(小粒ではあるものの)音のつぶてを投げつけられるような“アグレッシブ・ドライブ系”の傾向です。
●音のトーン(質感・温度感)はキンキンの硬質・寒色・クールといった傾向ではなく、比較的中庸なポジションに感じられ、(軟らかく・暖色な)ウォームには程遠いですが、少し熱さを感じるホット(パッション)なエッセンスを少しだけ感じるサウンドの印象です。
●1音1音の分解能(シンバルやディストーション、シャウトの成分・粒子感が細かく分解されているか)も上々です。
○強いてウィークポイントを挙げるならば「S/N感」で、前述に挙げた分解は上々であるものの、各パート間、楽器の位置関係に於ける距離感である“分離感”には少し物足りなさを感じ、ややガシャガシャとした落ち着きのない感じが見受けられました。(これがちょっとヤンチャに感じるポイントです。)
○音場の見通し、奥行きも(これらを評価している機種に比べると)少し見劣りする点があります。

黒江的好み度:A+

…と、いうことで黒江的には「お値段以上○○○」な1台ではないかといった結論に至りました。
(特にこの数年、アンプ・パワーアンプには個人的アタリが全然出ていなかったので…。)

なお、ザ・ステレオ屋では、north star design [Essensio Plus]というプリアンプとコンビを組ませていますが、このコンビとPioneer [A-70]は非常にいい勝負をしていると思います。
加えるならばCP(コストパフォーマンス「コスパ」)では圧倒的にA-70ですが、north star design [Essensio Plus]はUSB DACとしても秀逸なのでPC/Macなどとの絡みの優先順位でもチョイスは変わってきそうです。
(以前のレポートでA-70のUSB DACサウンドはあまり好みでないと書いていますが、調べてみると奇しくも前回に出てきたESS社製のDACチップだったようです。)

いずれも“高発熱”“高消費電力”ではありませんので、“節電の暑い夏”でも差支えないと思います。
気になった方はぜひ一度聴いてみてください!

north star design Impulso

月曜日, 6月 17th, 2013

久しぶりの更新です。
(なかなか書きたいネタがなかったので…。)

このところ個人的なストライクを連発してくれている『north star design』より新しいDACが登場しました。
なんでも特に大当たりだった“Essensio”の後継機ということなので、かなりの期待作です。
(伴ってEssensioは生産終了ということで…とても残念です。)

早速、2機種を聴き比べてみましたので感想をご覧いただけると幸いです。

【青のEssensio、赤のImpulso。】

ちょっと大袈裟ですが、このくらいに伝えておいた方が良さそうなくらい「まったくもって異なるサウンド傾向」と言えます。
ですので、(近々ではPioneer A-50/A-70と同じように)後継モデル・兄弟モデルなどと思い込み、同様のサウンドが得られると思って購入されることのないようにご注意ください。
(メーカーや紙面等では「Essensioの後継」と表現しますが、いわゆる製品ポジション・価格ゾーン的な後継という意だと思われます。)

いつものように主にEssensioとの「vs 形式」でピックアップしてみます。

■north star design [Impulso]
(特にEssensioと共通している点としては…)
●S/N感・レンジ感・分解能が高く、音作り・化粧・味付け感の少ない、素直で癖のないタイプのサウンド傾向です。
(そういう意味でも、“青と赤”なんて例え方はちょっと極端な例えです。)
●広々と大きなサウンドステージを展開する傾向ではなく、ピシッと音像を描きだす、(高)音像定位タイプだと思います。
●Essensioよりは少し劣りますが、いわゆる“ハイスピードサウンド”であり、音のキレなども上々です。
(ここからはEssensioと異なる点、固有の点として…)
●Essensioは1音1音がスッキリとクリアでシャープであったのに対し、Impulsoは1音1音がもう少し太く、肉付きを感じられるサウンドです。
(太いと言っても過不足のない肉付きであり、芯・骨・肉・輪郭(肌)の全てが少しずつEssensioよりもたくましい感じです。悪く言えばEssensioはガリガリのシャープサウンドであり、芯と骨は線が細く、肉はほぼ無し、輪郭(線)はしっかりと描かれているが、細い(薄い)といった印象です。)
●非常に細かく分解され、キレとスピードで(音の粒子が)体を通り抜けていくようなEssensioに対して、Impulsoは音のつぶてを投げつけられるタイプ、いわゆる“アグレッシブ系”であり、(1,2世代前の)PRIMARE・TEAC・ATCなどの殴打感のある方向にサウンドが変わっています。
●シンバル1つとっても「よく分解され、金属感が感じられるEssensio」「アタック感が高く、躍動感を感じられるImpulso」といった印象で、ギターは「ザラつきが鮮明なEssensio」「ドライブ感とバッキバキ感(伝わってください…笑)が秀逸なImpulso」といったような違いが感じられます。

…ということで、結論として「この2機種は先行も後継も無く、兄弟でも無い」と結論づけたいと思います。
(なので、黒江的には『無機質で解析的なEssensio(クールなので“青”)』と『暴力的で情熱的なImpulso(パッションの“赤”)』とイメージを付けさせていただきました。)
みなさんにもご購入の際はぜひ試聴をお勧めします。

P.S.
…と、(まだ一切の資料が無かったので)返却時に分かる範囲でのスペックをお訊ねしたところ、やはりと言いますか肝心要のDAC(チップ)がまったく別のメーカーに変わっていました。
(EssensioはCIRRUS LOGIC(シーラスロジック)社、ImpulsoはESS社ということのようです。それは音の傾向が全然違うわけですね…。)
個人的にはEssensioが頭1つリードしています。(ホント好みの問題ですが。)
ちなみに、ESS社のDACチップは最近とても評判のようなのですが今まで一度も黒江的にはハマりませんでした。…が、今回はじめてESS搭載のDACで当たりが出たのでちょっと嬉しかったです。
(決してDACチップだけで音が決まるわけじゃないのですが、ある程度は左右されますからね…。)

marantz NA-11S1

金曜日, 4月 19th, 2013

前回のLUXMAN [DA-06]に続いて、今回はもう1機種の注目DACを個別レポートします。

DA-06と同様に「DSD対応DAC」としてのレポートではなく、あくまでも単体DACとして音の傾向を中心に書かせていただいておりますので予めご容赦ください。

【豊富な情報量がデジタルフォーマットからアナログに近いサウンドを取り出す日。】

■marantz [NA-11S1]
●情報量が高く、メリハリがあります。
●クリアネスに透き通るような傾向ではありませんが、鈍足傾向ではなく、中速より少しハイスピードに寄せたポジションの“高ドライブ(感)サウンド”といった印象です。
●1音1音が分離し、分解されるタイプではなく、密度感・質感が高めのサウンドであり、(黒江が比較的好みやすい)スカスカした感じは一切ありません。
●濃いめで厚めな音の傾向ですが音に丸みや贅肉感はなく、「細めの芯・やや太めの骨・適度な肉・少し厚めの皮」という構成の傾向ではないかと思います。
●出音やアタック音、音の立ち上がりが明瞭で「ビシッ・バシッ・カチッ・バチッ」といった瞬発力の高さを印象付けます。
●どちらかと言えば「暖色(少なくとも寒色ではない)傾向」であり、粘り気のある音やボーカル、低音の重み、皮の厚みなど、力強さが欲しいサウンドにハマりやすい印象でした。
●(そういったジャンルを聴けば…かもしれませんが)眼前に向かって畳み掛けてくるアグレッシブさがあり、定位も良好です。
●解像度が高く、しっかりとしたダイナミックレンジを感じさせるサウンドであり、音場はやや広めです。
●高域~低域まで、『1音1音をクローズアップすると』全体的に(1音1音は)落ち着いた印象で、「高域がギラギラすることもなく、中域がパサつくこともなく、低域がゴワゴワすることもなく」安定しています。
(派手か地味かで言えば地味、水か油かで言えば油[パステル画か油絵かで言えば油絵]とも言えそうです。)
○良く言えば「まとまりのある重厚なサウンド」ですが、悪く言えば「やや分離の悪い、ほぐれないサウンド」と捉える方もいることと思います。
○余韻が少し強めであり、音場特性に少しだけ癖を感じるのでこの辺の聴こえ方で好みが分かれそうな気がいたします。
○スカッとしたサウンドを求められている方には少々濃いめのサウンドに感じられるかもしれません。
※いずれにしてもDSDやFLACなどのハイレゾ音源、更に言えばオーケストラなどを聴いての分析ではありませんので、あくまで参考までに捉えていただけると幸いです。

…と、やはり「vs レポート」と被っている表現・内容もありますが、一口に言えば「情報量の豊富なタイプで少し重め」という傾向ではないかと思います。

黒江的には“クラシック向き”と位置付けており、当然のこと黒江的好み度は自然と低めになりますが、(ヘヴィサウンド系・デス系は意外にマッチしていますし、)基本的なDACとしての音質はバッチリなので傾向を把握された上で選択していただければと思います。

なお、専用のコントロールアプリ「Remote App 3.0.7」を用いた操作も検証したところ、こちらはやや残念な結果に…
全体的にやや動作が不安定であり、「選曲後にタイムラグが発生する・選曲→再生→選曲など素早い操作に弱く、フリーズする・NASとの接続が切れてしまう」などの不具合が発生しました。
(iPhone 4[iOS 6]やiPod touch 4th[iOS 4]などで検証し、古い端末ほど顕著でした。)

NA7004の時分に使用していた「Wizz App 2.23」は非常に軽快な動作・操作でしたので高く評価していたのですが、あいにく「Wizz App 2.23」ではNA-11S1がデバイスとして認識できず、「せめて、このWizz App 2.23でデバイス認識を可能にしてユーザー側に選択肢を残してくれれば…」と思う結果となりました。
(…って、両アプリ共に最新Ver.などで既に解決されていたら申し訳ございません。)

…と、いうことで「vs レポート」にはじまり、marantz [NA-11S1]とLUXMAN [DA-06]を個別にレポートいたしましたが、やはりDSDやネットワーク以前に「DACとして音が気に入るか」をベースに選んでいただいた方が良さそうな2機種ではないかと思いました。
まだ迷われている方のほんの少しでも足しになれば幸いです。

P.S.(オマケ)
LUXMAN [DA-06]と同様に最後にフィルター等の特徴をサラッと書いておきます。
Filter 1:(Filter 2と聴き比べると)いわゆるストレートという表現がピッタリな本機のスタンダードサウンドです。
Filter 2:(Filter 1と聴き比べると)こちらはスムーズ・スムースといった印象で、少し穏やかに滑らかになる印象です。
Noise Shaper:S/N感が向上するというよりは少しザラツキが取れたような印象ですが、ちょっと音がデッドになる傾向です。
DC Filter:(こいつがイマイチなにをしているのか分かりませんが…、笑)少し1音1音がシャキッとするような印象なので黒江的にはオン推奨でした。
※「Filter 1・DC Filter ON」が個人的には好みでした。

LUXMAN DA-06

火曜日, 3月 26th, 2013

少し間があいてしまいましたが、前回の「vs レポート」より、今回はLuxman DA-06をピックアップしてレポートしたいと思います。

【新世代LUXトーンはじまりの音。(?)】

まず、はじめに結論として述べておきたいのは(DSDがどうのこうのという点を抜かしても)この『Luxman DA-06はD/A Converterとして十分な音質を備えている1台』という点です。
巷ではどうしても「DSD対応DAC」としての評価が色濃くなってしまいますが、前回にも“(もしこれが揃えば黒江的にはパーフェクト?!と言えるかもくらい)全体的な基本音質は高いと思います。”こう述べているくらいですので、その真価は「DSD対応」という小さなものだけで決めていただきたくないというのが本音でもあります。

(…って、読んでいただければ分かりますが、僕のレポートはDSD再生を聴いてのものではありませんしね…。笑)
そのくらい完成度の高いDACであると思いますが、(感情的にならず)まずは淡々と印象を述べていきたいと思います。

■LUXMAN [DA-06]
●S/N感が高く、見通しが良いです。
●“超”ではありませんが、かなりのハイスピードサウンドで、抜けも上々です。
●…が、エッジ感・インパクト感・アタック音・鋭利で俊敏な立ち上がり、といった音の切れに繋がる項目は強くないので『切れ味のあるサウンドとは言えません』。
●…ですが、逆に「音(の先端)に丸みがある」「骨太・肉付き」「膨よか(ふくよか)」といった印象でもなく、「1音1音がスッとソフトに立ち上がってくる印象」を持ちます。
●「高音が硬質で低音がブーミー」「高域が寒色で低域が暖色」といった、各帯域の音にバラつきが少なく、一貫して繋がりの良いサウンドです。
●前方に押し出すサウンドでもなく、後方に広がるサウンドでもなく、その中間といったところですが、定位感も良好で(ボーカルものなら)センターにピシッと口元が浮かび上がります。
●ステレオ感を強調することもなく、(そのせいか)音場感はやや狭い印象です。
●高音はサラサラと粒子の細かいクリア系、中音は癖の少ないストレート系、低音はルーズさのないタイト系と比較的モニター調よりではないかと思います。

○悪く言えば「これといって面白みのない、特色や個性に欠けるサウンド」「どんなジャンルでもこなせるけど、図抜けて合うジャンルが無い」とも言えます。
○ハイスピードで抜けも良い割りには、音が走ってこないので「その辺(スピーカー辺りで)で鳴ってる感じ」のサウンドになりやすい傾向です。
○伴って、高い(前後に長い)奥行き感を感じさせてくれるサウンドではありません。(定位がいいと感じるので決して平面的ではないのですが…。)
※「特色や個性に欠けるサウンド~」に関してはCLASSIC / JAZZからJ-POP / ROCKなど多岐に渡るジャンルを一手に担うことの多いPCオーディオという用途には向いている(長所である)とも考えます。

…と、前回と被っている表現・内容もありますが、やはり何度(EssensioやNA-11S1などと)聴き比べてもこのような見解となりました。
当ブログでもLUXトーン・LUXサウンドという言葉を時折使わせていただいておりますが、サウンドを表現すればするほどに、往年のLUXトーン・LUXサウンドとはイコールにならないサウンドであることは確かなようです。

(…ですが、音が細かく綺麗であることや、きついエッジ感が無いことなどから『長く聴き続けていられるサウンド』『耳にやさしく、聴き疲れしないサウンド』であることには間違いがなく、トータル的なサウンドのまとめ方には往年のLUXトーン・LUXサウンドと相通ずるところがあるのではないかと勝手に結論付けています。
濃厚・濃密だった『往年のLUXトーン・LUXサウンド』から、(薄味だけれど美味で素材を活かした?)さっぱり系の『新世代LUXトーン・LUXサウンド』への一つのシンボルとなるサウンドなのではないかと決めつけてみましたが、みなさんはいかがに感じられますでしょうか。)

いずれにしろ、音質については『黒江的評価:◎』ということで、滅多にない高評価となっております。(黒江的オススメの1台)ぜひご検討に加えていただけると幸いです。

P.S.(オマケ)
デジタルフィルター(DF1~DF3)の傾向ですが…
DF1:(結果論として)DF2とDF3の中間に感じられました。
DF2:高域が華やいで(目立って)更にサウンド全体の見通しが良くなるも、(ただでさえ前に来ない音像・音場が)全体的に少し引っ込んでしまいます。
DF3:DF2とは逆にサウンド全体がややせり出し、(黒江的には)課題であったアグレッシブさが(結構)補完されます。その分やや荒くなる傾向はありますが、著しく基本音質を落とすことはありません。(オススメのセッティングです。)

このフィルターに関しては「一切の前知識のないままで3種を聴き、それぞれの印象を前述のように整えました」。
その後、DF1~DF3の波形や傾向を答え合わせいたしましたが、概ね一致したようです!
(証人は弟分とLUXMANの方くらいしかいませんが…。^-^;)
超極端に言えば、DF1はプレーンとして、『DF2は余韻型・DF3は立ち上がり型』に波形を少しシフトする感じ…のようですが、結局はDF2とDF3の中間がDF1なのだと思うので当を得ているとは思います。(よね?)

LUXMAN DA-06 vs marantz NA-11S1

土曜日, 3月 2nd, 2013

すでにPCオーディオ/ネットワークオーディオを実践されているユーザーさんの中では期待の新製品ではないかと思われる2機種ですが、別々のレポートを書くにあたって「どっちを先に書けばいいんだ!(笑)」といった葛藤に悩まされてしまったので、とりあえず「vs レポート」形式にて2機種をダイジェストにレポートしたいと思います。

(※ご周知のことと思われますが、「vs」とは「2つを比較する・対して述べる」という意であり、「優劣を決める」という意味ではありませんので予めご了承ください。)

まずは『2機種の見出し合戦(?)』でいきます。(※試聴はUSB接続でのWAVファイル再生とCDプレーヤーをCOAX接続での再生です。)

DA-06
【スピーディーで切れのある(テキパキ動ける)才色兼備(なでしこ)ガール】

NA-11S1
【スーツもユニフォームも着こなす体育会系メンズ】

…正直ちょっと適当ですが、大きく述べたいことは伝わるかな…と思っております。
そんな前置きをご覧いただきつつ、それぞれのサウンド傾向を大まかにレポートしてみますと…

■LUXMAN [DA-06]
●一聴して「キレイな音」。雑味がない・透明感があるといったスッキリ系の傾向です。
●S/N感が高く、分解能・定位・レンジ感も良好です。
●高域~低域のバランスもきれいで、「高音が走る、低音がもたつく、ボーカルが引っ込む」などの帯域間でのスピードの差異がありません。
●“かなりのハイスピード”とまでは言えませんが、ハイスピードの部類であり、抜けや切れも上々です。
●(これが叶ったらLUXサウンドではないと思いますが…)強いて言えばアタック感がソフトめで、歪み感を筆頭に、ザグり・エグみなどの“アグレッシブさに欠ける”といったところですが、(もしこれが揃えば黒江的にはパーフェクト?!と言えるかもくらい)全体的な基本音質は高いと思います。
●逆に“マイルドで、しなやかで、柔らかくて…”のような(往年の)LUXトーンを期待されている方にはやや不向きなサウンドの傾向ではないかと思います。

■marantz [NA-11S1]
●一聴して「パワフル・マッシブ・エネルギッシュなサウンド」。高い情報量で密度感のある傾向です。
●解像度と音場感(サウンドステージ)が高く、深さのある低域です。
●高音域がやや抑え目になっており、少し低重心の傾向に聴こえます。
●こちらも“かなりのハイスピード”とまでは言えませんが、十分にハイスピードの部類であり、もたつきのない立ち上がりの良いサウンドです。
●少し難しい表現になってしまうのですが、1音1音が「シャープなアタック音から、一瞬でグッと膨らみ(掛け)、ギュッとタイトに絞られつつ余韻を帯びて消えてゆく」といったような“デジタル的”と“アナログ的”を掛け合わせたような印象もあり、このあたりの聴こえ方で好みが分かれそうな傾向と思われます。
●こちらも、“艶やかで、高音が伸びて、すっきりめの…”といった(黒江が抱いていた)marantz的な印象は薄く、“アグレッシブに畳み掛けてくる”サウンドに感じられたので試聴等でご確認いただけると幸いです。(ゴワゴワしたヘヴィロックやグラインド・デスあたりはかなりハマってました。重厚なサウンドのソースと密度感の高いボーカルは非常に高評価です。)

…と、こんな風に並べ書くと「DA-06は音場が狭い?」「NA-11S1はS/N感に難あり?」と勘繰られるかもしれませんが、双方共に「S/N感・解像度・レンジ感」などの基本的音質は十分、十二分ですのでご安心ください。

見出しで表現したかったことがなんとなく伝わったのではないかと思いますが、
(すべて“どちらかと言えば”ですが)
DA-06は女性的・NA-11S1は男性的
DA-06は文系/理系(非体育会系)・NA-11S1は体育会系
DA-06はスピード感・NA-11S1はパワー感
DA-06は和風顔(さっぱり顔・薄化粧)・NA-11S1は洋風顔(ソース顔・彫りが深い)
など、双方には真逆の印象・感想を持つことも多くありました。

(こんなレポートで参考になるか分かりませんが)ご検討の際に少しでも役立てれば幸いです。

Nmode : X-DP1-HF

火曜日, 1月 22nd, 2013

ご挨拶が遅くなりましたが、2013年も元気に始動しております。
本年もよろしくお願い申し上げます。

【醤油顔でちょっとおっとりタイプの肉食系細身イケメン?】

…年明け早々、なにやらワケの分からない見出しになってしまいましたが、遅ればせながら『Nmode : X-DP1-HF』をプチレポートしたいと思います。

まず、見出しから察していただける通り『か弱い乙女サウンド(…ってどんなサウンドでしょう…。)』ではありません。
滑らかにフワーッと流れてくるようなサウンドではなく、ビシッと鳴ってくるサウンドの傾向であり、このことから(どちらかと言えば)男性的な印象を持つ音が基調になっています。(本体の見た目も男性的ですしね。)

ザ・ステレオ屋らしく表現すると、いわゆる『シャープ&アグレッシブ系』に分類することができ、全体的に音の分解能が高く、低音もタイトで輪郭の甘さがありません。(このことから肉食系と付けました。)

ただし、“アグレッシブ”と言っても「鈍器で殴打するような」「音(のつぶて)をものすごい勢いでぶつけられるような」…といった暴力的でパンチ力の高い傾向ではなく、「平手で何往復もビンタされているような」“ピシピシ・ビシビシ”といった鋭い(痛みの)傾向に分類されると思います。
(このことから無骨で隆々という感じではなく、細身と付けました。)

サウンド自体は非常にS/N感が高く、きわめてクリア・明瞭です。音に雑味が無く、細かさが高いので音のディテールがよく見え、音像定位も良好です。
加えて、“シャープ・タイト”と挙げていますが、ガチガチの硬質サウンドには聴こえず、“ほぐれている”という形容も当てはまりそうですが、これは1音1音の分解能が高いので「音の線が見え、(絡まっていないので)ほぐれている」ように感じられるといった印象を持ちます。(端整だけどさっぱりしているので醤油顔と付けました。)

悪く言えば、淡々としていて無表情・無機質に感じられる面もありますが、実は最後に1スパイスあります。
(特にミッドレンジに)ほのかに、うっすらとウェット感を帯びているサウンドであることです。
(この“わずかなウェット感”が絶妙であり、好みが分かれるところだと思います。)

そして、どうやらこのウェット感によって、ややスピード感には劣るサウンドになってしまっており(決して鈍足ではありませんが)お世辞にも“ハイスピード”とは形容しがたいサウンドになっています。
(※最初に「シンバルとバスドラがリードしていくようなイントロの曲」を聴いていたときにはこの減速感が感じられませんでしたが、ギターリフがメインのスピードナンバーなどを聴き比べると明らかな違いを感じることが出来ました。)
(この点にちょっとおっとりと付けました。)

…と、基本的な能力は上々、特にこれといった欠点も無し、…なんですが、どっちにも寄りきれていないとも言えるタイプであり、相反する特性を併せ持っているとも言え、なかなか評価や表現が難しいサウンド傾向の製品であると思います。(こういったニュートラル系は昨今多いですが。)
(個人的にはもっとウェットでも良いし、逆にウェット感を限りなく抑えてスピード感を上げてもらえたら“どストライク”だったかと。)
総評としては【黒江的評価:◎/黒江的好み度:B-】といったところですが、みなさんはいかがに感じられますでしょうか。

P.S.
見出しはこれでもだいぶ短縮いたしました。(笑)
「(醤油顔でちょっとおっとりタイプの肉食系細身イケメンが)いつもは無表情だけど、時々ウェットな癒し系の顔を見せてくれる」でも良かったんですが…。

今年の一発目にこんな縦ノリのレポートで恐縮です…。(でもせっかく書いたのでアップします。)