KIMBER KABLE 4TC vs NORDOST WYREWIZARD SPELLBINDER

本来は先日ご紹介した『MONITOR AUDIO RX1』のその後のお話を…と思っていたのですが、その過程でタイトルにある2種類のケーブルの聴き比べに思わず没頭してしまったので、先にレポートさせて頂こうと思います。

【ハイスピード頂上決戦?分解能の4TC vs 輪郭のSPELLBINDER】

先に述べておきたいのは、上記にもある通り、双方共にハイスピードであるということです。
加えて「輪郭のSPELLBINDER」と書きましたが4TCの輪郭も当然、しっかりとしています。
価格は1mあたりでKIMBERが5,250円、NORDOSTが1,260円とこの差は大きい!(4TCは以前は4,000円くらいだったのです。)
その上での解説となります。

【4TC】
●S/N感・音抜け・解像度などなど、どれを取ってもさすがに1枚上手です。
●何より頭抜けてリードしたのが分解能。音の細かさ、粒子感は大袈裟に言えば「4TCを砂粒とするならば、SPELLBINDERは石ころ」とでも言えるくらいに『SPELLBINDERが粗いのではなく、4TCの粒子感が細かい』のです。
●音の切れ、エッジの鋭さ、歪みの乗り方もやはり1枚も2枚も上手。
●ただし、非常に質素というか、無機質というか、響きや余韻も(録音されているものよりも)削られているかな…?と思うほどに華やぎの無い傾向です。

【WYREWIZARD SPELLBINDER】
●さすがに僕の大好きな単線(導体が1本だけ)のサウンドで、インパクト音・アタック音が明瞭でストレートに音を放出しくる傾向です。
●音の切れは「切れてはいるけど4TCに比べるとやや滑らかな切れ」といった印象。(4TCが直角カーブならSPELLBINDERは丸い急カーブ。)
●エッジも「鋭利な感じではなく、輪郭線の太い」という印象。
●歪みの乗り方は4TCでは明確に聴こえる「ディストーションが、『ほんの僅かに』オーバードライブより」といった感じ。
●輪郭もシャープ、低域もタイトで、メリハリがあって明るめで「テンションが高めの音」とか「ハジけた感じのサウンド」なんて言い方がハマりそうです。
●スピード感はわずかにWYREWIZARD SPELLBINDERの方が優勢かな…?
●ただし、(僕の基準からすると)音が全体的に膨張気味(付帯音というか、ベールが掛かっているというか、皮の厚い音というか)で芯も太く、鈍く響くような傾向があります。
●それでも、数々の(黒江的には)使えないSPケーブルの中においては優秀ですし、ロック/ポップ/メタルに使える1本として堂々のラインナップ入り決定には間違いありません。
●なんたって、見た目も細身でシンプルでカッコいいし、価格も手ごろではないかと。

【結論】
さすがに4TCは良いです!が、CPはWYREWIZARD SPELLBINDERの方が良いと判断しました。
なお、4TCの利点は音数が多ければ多いほど、歪みが強ければ強いほどリードする傾向ですので、ご予算や一番よく聴くジャンルに合わせてセレクトしていただければと思います。

P.S.
まだ未確認ですが、WYREWIZARD SPELLBINDERは6Nとか7Nじゃないのかな…?と思うのです。
(僕は)「膨張気味」と捉えた音の音色が濃厚になったり、艶が乗って(わずかに)ギラギラしたような感じが、何ともそう思えて仕方がありません。
4N~5Nくらいで作ってくれないかなぁ…。

あ、『WYREWIZARD SPELLBINDER』はザ・ステレオ屋でご購入いただけます!(メールください!)

商品のお問い合わせ/ご注文/その他は黒江直通メールにてお願いします。
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