オーディオとは?【番外編】単品コンポとは?

オーディオとは?を読んだけど、どこまでが"ゼネラルオーディオ"で、どこからが"ピュアオーディオ"なのか分からないと意味がありませんので"単品コンポ"というキーワードで簡単に説明させて頂きます。

一言で表すと単品コンポとは「単独の機能を持つコンポーネント」の事を示し、一般的にはこの単品コンポを組み合わせたオーディオシステムを"ピュアオーディオ"と呼びます。
つまりミニコンポ、単品コンポに使われているコンポとは、Component:構成・要素(部位)の意で略してコンポなのですが、どうやらミニコンポのコンポは「既に"構成"されている"小さな"」オーディオ、単品コンポのコンポは「"単独"の機能を持つ機器を"構成"する」オーディオと同じ"コンポ"でもニュアンスは違うようです。

具体的には...

スピーカー・・・ご存知の通り、音が出てくる箱です。
ミニコンポには軽くて小さなモノが付いていますが低音が出ずシャカシャカとうるさく鳴りやすい傾向です。
音量レベルの高い部分(ヴォーカルやメインの楽器)だけを拾い鳴らす印象で、バックの繊細な音までは出てないモノが多く無理やり鳴らそうとすると音が割れて(歪んで)しまうので適度な音量で鳴らすことしか出来ません。

単品コンポのスピーカーはミニコンポに比べると比較的大きなモノが多く、主に高音や低音の量と雑音(ノイズ)の少なさに勝っています。
有名な老舗ブランドはJBL・B&W・TANNOYなどがあり、最近ではALR/JORDAN・ELAC・Infinity・MONITOR AUDIO・PMC・Sonus faber・JM lab・LINN・DYNAUDIOなどのブランドも売れています。

アンプ・・・セレクターとヴォリュームが付いている部分です。
正確にはAmplifier(アンプリファイア・アンプリフィア):増幅するの意です。
ミニコンポではCDプレーヤー等と一体になっているものも多く、こもりがちの音や痩せた音のアンプがが目立ちます。
また、アンプのエンジンが小さいためにヴォリュームを小さくすると低音が出なくなったり、かすれたりし、ある程度以上に大きくするとノイズが入ったり、音が割れる傾向です。

単品コンポのアンプはやはり大きなモノが多く、その殆どが相当な重量を誇り、主にトランス(電源)やシャーシ(筐体)が重量を増大させています。
また、ノイズの原因となる為、多くがヴォリュームとセレクター以外の機能は持たず、チューナーやエフェクト機能は搭載されていません。
有名な老舗ブランドはLUXMAN・McIntosh・Accuphaseなどがあり、最近ではDENON・marantz・ROTEL・ARCAM・AUDIO ANALOGUE・MUSICAL FIDELITY・UNISON RESEARCHなどのブランドも売れています。
(McIntoshはアップルコンピュータのMacintoshとは異なります。)

CDプレーヤー・・・文字通りCDを再生する部分です。
ミニコンポではアンプと一体になっているものも多く、明るくメリハリの強い傾向です。
(多くのミニコンポユーザーはJ-POPを中心に聴いているため、よりクリアで明るくしているようです。)

単品コンポのプレーヤーは作りの繊細なものが多く、トレーやスイッチなどがカタカタと鳴らないようにしっかりとした素材を使用しています。
内部はCDの情報を取り出すピックアップ(レンズ)やデータを解析するDACと呼ばれるチップ(CPUみたいなモノです)に高品質な部品を使用しています。
有名なブランドはSONY・PHILIPS・TEACなどがあり、最近ではDENON・marantz・ROTEL・ARCAM・MERIDIAN・CECなどのブランドも売れています。

...と単品コンポでは違うメーカーのモノを組み合わせて自分好みの特徴で音が作れ、
(初めての購入の場合は好みより、予算と音質の向上が先立つ事が多いのですが。)
これらの単品を好みで組み合わせるコンポーネントシステムを"ピュアオーディオ"と呼びます。


元来、30数年も昔には(当然)ミニコンポなど存在しておらず、まだCDもありませんでした。
もちろん音楽を楽しむ習慣はあったわけですから、言わばみんなが大きな単品コンポを使い「猫も杓子もピュアオーディオユーザー」だったのです。

60年代前後のプレスリーからビートルズやローリングストーンズ、オールディーズ等の全盛期には、レコード(アナログ)やテープが主流で、自分の好きな曲をテープに録音し恋人や友人にプレゼントする習慣が録音の良さを争う"第1次録音時代"(勝手に銘打ってます)を生み出しました。

当時の録音は再生側の音質も極めて重要だった為、レコードプレーヤーのチューニングによって音質を少しでも高めようとする"使い(鳴らし)こなし"は世の中の若者(特に男性)の必須スキル(ちょっと大袈裟ですが)でした。
レコード針の調整やプレーヤーの傾き調整、メーカー保証そっちのけでの分解・改造も当然で有用な工夫が出回ると各社が取り入れる事もあったようです。

その後CDが誕生し、80年代はデジタルプレーヤーの幕開けでした。
この頃から日本の音楽は歌謡曲・演歌に替わってJ-POPが台頭し、出ては消えるヒット曲のオンパレードが始まりました。
ポータブルカセットプレーヤー(しつこいようですが一般的に言えばウォークマン[SONYの商品名])が普及しCDレンタルが始まると、通勤・通学・カーステレオのお供として、アルバムを買えない若年層のトレード用として、好きな曲を集めたマイベストとして、CDからテープへのダビングが始まり"第2次録音時代"(勝手に銘打ってます)となりました。

若年層用のオーディオとして一台で録音、CD・TAPE再生が簡単に出来るCDラジカセ・ミニコンポが出始め、住まいも狭くなってきた為、次第に大きなピュアオーディオは肩身の狭い存在になり、更にJ-POPが台頭した為に洋楽のシェアが落ち、レンタルとダビングで音楽がまかなえるようになった為、音質を重視するオーディオは一部のマニアのモノになっていったようです。

最近ではMDやMP3に代表される圧縮による"第3次録音(?)時代"(勝手に銘打ってます)が到来、J-POPは元々録音・音質が悪い、さらに音質を落と(圧縮)して、ポータブルやミニコンポで聴くという悪条件から「J-POP・ROCKはピュアオーディオで聴くような音楽じゃない」と(一部の)高年者に代表されるCLASSIC・JAZZ専門のオーディオユーザーに言われているようですが...。


では、本当にピュアオーディオを所有されている方は全くJ-POP・ROCKを聴いていないのでしょうか?今度はそんな疑問が生まれてきます(よね)。
答えは簡単です、今時CLASSICオンリーのピュアオーディオユーザーはごく少数で、もちろんJ-POP・ROCKをピュアオーディオで聴いているユーザーは(相当数)存在します。

確かに、同じJ-POPでも比較的落ち着いた曲調を中心にされている方が多いようですが、今をときめくアイドルを数百万円のオーディオで聴いているユーザーもそう珍しくはありません。
むしろ「何でも聴く」と言われるユーザーが一番多く、良いと思った曲であればジャンルに執着しないのがスタンダードのようです。
つまり、もちろんCLASSIC・JAZZも良い音楽でピュアオーディオで聴くべきジャンルですが、J-POPもこだわった録音が増えてきており充分にピュアオーディオで楽しめる音楽と言って当然なのではないでしょうか。

それでも、単品コンポは難しい(イメージ)、機器同士の相性が気になる、高い、かっこ悪い、その他...よくこんな言葉を耳にしていますが、設置や配線はミニコンポと何ら変わりませんし、各メーカーによる相性なんてまったくありませんし、\39,800って訳にはいきませんが買えない額でもありませんし、ちょっとおしゃれな国外ブランド品は置いとくだけでヘタなミニコンポよりは、ずっとさまになると思うし...そんなに気を使うものではありません。

そんなわけで、音楽好きのみなさん、単品コンポで"良い音"と"オリジナルな組み合わせ"に是非チャレンジして下さい。

P.S.
ビギナー向けにJ-POPやROCKをキーワードにさせて頂いており、尚且つ、比較的ピュアオーディオで聴くJ-POP・ROCKを推進しているお店はありますが、CLASSIC・JAZZ専門の方への他意はございません。
16/12/2002