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電源アクセ自作のススメ。
コンセプトオーディオ(1st.Concept)の後半にも述べた通り、すべてのオーディオ機器は電源廻りの改善・調整による音質の向上が目覚しく、業界内においても今では殆どすべて(の人)がその事実を認めています。
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まず、主な電源廻りのポイントは... |
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OAタップや延長(口分け)コードから市販・自作品の電源ボックス(タップ)に交換する。 |
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付属の電源ケーブル(ACケーブル)に替えて市販・自作品の電源ケーブルに交換する。 |
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壁のコンセントを通常の2Pものからホスピタルグレードやオーディオグレードの3P壁コンセントに交換する。 |
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アースをとる。(大地アースまたはアース機器にて。) |
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電源コンディショナー機器(アイソレーション・レギュレーター・スタビライザー・トランスなど呼称は幅広い)を使用する。 |
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ブレーカーを交換する。 |
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商用電源を引く。 |
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その他。 |
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と、一口に「電源廻り」といっても多岐に渡り存在しますので、今回は比較的とっつきやすいモノ(簡単且つ安価)な上から3項目に重点をおいた導入手順と音質・音色の解説をさせて頂きます。
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尚、上の一覧は導入の簡単な順に並べており、価格の安い順では... |
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壁コンセントの交換。(売価\900前後〜\25,000前後) 平均\4,000- |
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電源ボックス(タップ)の交換。(売価\5,000前後〜\100,000前後) 平均\25,000- |
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電源ケーブル(1.5m)の交換。(売価\6,000前後〜\100,000前後) 平均\25,000- |
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となりますが、壁コンセントの交換は(簡単なんですが)免許が必要になるため導入順序を3番目にさせて頂きました。 |
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価格の上限・下限は比較的販売の多い価格帯になります。
取り扱い品の上下限価格ではありません。 |
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電源ボックス・ケーブルの下限は当店において、コストに見合った効果があり、推奨出来る自作品(キット)の価格となります。 |
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本来はブレーカーの交換がもっとも平均的に安価ですが、コンセント同様に免許が必要になり、且つアパート・マンションなどでは交換不能な事が多いため割愛させて頂いております。 |
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Step1 |
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OAタップや延長(口分け)コードから市販・自作品の電源ボックス(タップ)に交換する。
まず、実際に非常に多くの方が延長コードやOAタップを使用してオーディオ機器の電源を取っているという現実が大前提で、これらのOAタップ等では電源ケーブルの交換をしようとしてもオーディオ用に市販されている3Pコンセントプラグはそのまま挿せず、結局2P-3P変換プラグをあてがわなくてはなりません。
更に電源ケーブル自体も(売価1,2万を超えるようなモノであれば)ケーブルの太さやプラグの重さがあり、2P-3P変換プラグを入れるとグラグラしたり、コンセント口が緩いと抜けてしまったり、タップもゴロンと倒れること請け合いで、これではせっかくの電源ケーブルも台無しで効果は半減してしまいます。
また、危険性がほとんど無く、交換の難易度も非常に低く誰にでもチャレンジ出来る。
...といった理由からも、まずはタップの交換から始めたいと思います。
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ポイントとなるのは、3Pの電源プラグが挿せる事は勿論のこと、重さや挿し込み口数、棒状(一般的にタップと呼ばれがち)や箱型(一般的にボックスと呼ばれがち)などの形状です。
また、既製品を購入する場合はさらにUL規格・JIS規格の確認とコンセントの入れ替えが可能かといった点にも注目すると良いと思います。
なぜ、入れ替えが可能かを知っておく必要があるのかと申しますと...とりあえずは入れ替えたくなる方が多くいらっしゃるからとだけ。
お奨めの既製品・キットは...
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松下電工[WN1318キット]・・・定価合計(使用線材によるので約)\7,000の組み立てキット。 |
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WN1318(コンセント)\1300×2 |
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DM38414(ボックス)\500 |
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WN7606(プレート)\550 |
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内部配線材1m(1.6mm単線)\OPEN |
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アコリバことACOUSTIC REVIVE(アコースティックリバイブ)で採用されているモノとほとんど同じ単線です。 |
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WF5018(コンセントプラグ)\1250 |
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(WF5018はアースピンが外せる為、2P壁コンセントでの使用が可能です。) |
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ボックスプラグ間用ケーブル(2m)\OPEN |
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(残念な事にずっとお奨めだった古河電工の2T35・2T20は生産完了した為、CPの良いスピーカーケーブルなどを積極利用したいと思います。) |
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WN1318は主に病院などの治療器具用として売られているもので、医療器具への悪影響を防ぐため一般品に比べノイズ(電気にもノイズは発生しています)に強く、耐熱だったりします。
これらのような一定の基準を満たしている医療用機器全般をホスピタルグレードと呼び、コンセント以外にも多数のアイテムが存在します。
(また、オーディオ用として更に厳しい基準を満たしているものをオーディオグレードと呼びます。)
4色のカラーバリエーションがありますが本来は、
白・・・一般用
赤・・・非常用
緑・・・医用UPS用(無停電電源)
茶・・・その他
と使用器具や取り付け場所を区別する為です。
音色はWN1318自体が癖を持っていないためクリアで、S/Nや解像度といった基本音質は格段に向上します。
(もちろん色による違いはありません。)
ボックスプラグ間用ケーブルの音色影響も受けるので好み次第で選択・交換可能です。 |
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audio-technica[AT-PT1000]・・・個人的に待望していたコンセント交換可能なUL規格モノで、しかも安価なアルミボックスタップです。 |
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明光社のホスピタルグレードを更に(コンセントの歯をくわえる部分に)ロジウムメッキ処理したコンセントを使用しています。
音色はやや滑らかで質感があり、線が太めの豊かな印象です。
最近はオーディオ機器とヴィジュアル機器を併せてお持ちの方も多くおられると思いますが、AV機器やセパレート機器などを繋ぐ上で(コンセント3個)合計6口という点も魅力です。
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ACOUSTIC REVIVE[YTP-6]・・・RTP-6をヒットさせたアコリバのエントリーモデル。 |
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コンセントにはWN1318を3個使用しています。
音色は清涼感があり、ややシャープで中高域が明るくキリッとした印象です。
箱の作りも良く、内部にグリーンカーボンランダム(電磁波を吸収する石の粒)を配置しており、ハイコストパフォーマンス。
こちらも合計6口でJIS規格派な方には特にお奨めです。 |
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とりあえず、ローコストでハイコストパフォーマンスな3品を挙げましたが、共通して言えることは(OAタップ等に比べ)高S/N・高解像度・クリアという事です。
簡単な言葉にすると「交換前の音がモヤモヤ・モワモワして聴こえる。」といったところです。
(他の項目でも同じ事を書きます。)
また、購入のポイントとして先に「コンセントを入れ替えたくなる方が多くいらっしゃる」と書いてある通りで、当店では(特にリーズナブルなモノを買った場合は)コンセントの入れ替えが高い確率で発生しています。
(さらに顕著な例として、まずはタップ中1個だけを入れ替え、タップから取り外したコンセントを壁コンセントとして有効利用するといった方が多くおられます。)
当然、入れ替えるついでなどで内部配線材も交換は可能で、少しずつ投資を重ねる事によってリーズナブルモデルでもハイコストパフォーマンスな好みの音色を持つへオリジナルモデルと進化させる楽しみがあります。
つまり最終的には筐体(外箱)だけが初期のまま残り、以外はすべて入れ替わってしまう事も大いに考えられるのです。
(箱だけは個人レベルではなかなか作れませんし...。)
という事からも既製品のタップを購入する場合は「入れ替え」を前提に筐体の材質や形状をよく考慮された上でお求めになる事をお奨めしています。
Step2に続く。 |
以下は原型しかとどめていない例です。
コンセント・・・Fim [Model880]に総入れ替え。
インレット・・・FURUTECH [INLET-10R]に変更。
ボトム・・・シャーシに穴を開けTAOC [TITE-27R]を増設。
内部配線材・・・\8,000/mPCOCCケーブル&高純度単線に変更。
2003/04/18一部更新 |
 
 
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