デジタルでも音が変わる訳。3
今回は「デジタルでも音が変わる訳。」の(一応の)完結編という事ですが、先に1回目・2回目の簡単なおさらいをしておきたいと思います。

何と言っても強く印象付けておきたいのは「デジタルは(も)完璧ではない!」という一言に尽きます。
1個でもデータが違ってたら音程が変わる、明らかに音がおかしくなる、音飛びする、再生が止まる何て事は一切ありません。
むしろ、デジタル再生はとてもアバウトで収録された音を再現するだけならば思いの外にたやすい事なのです。
正直なところ僕自身もデジタルは常に100%で...と思っていたので不完全と分かれば音が違う事がすんなり受け入れられるものです。
(本当は理屈から理解しない方が良いのかもしれませんけどね。^−^;)

前回までは主に「クロック」というキーワードでデジタルのデータ転送の部分だけをクローズアップしていたので基本的な機構については始めて触れる事になりますが、まず、CDが再生されるまでの大きなプロセスは...
1.ピックアップというレンズからレーザーを発してCDの溝に当て、反射してくる状態から"0"か"1"を判別する。
2.データを一定のリズムでDAコンバーターという音に変換するコンピューター部分に送る。
3.DAコンバーターがデータを次々に音に変換して送り出す。
...と極めてシンプルです。
もちろんそれぞれの間にも色々なプロセスがあって、その全てがミス・ロスをして悪影響を及ぼす可能性を持っています。

今回はクロックの一つ前の工程であり、CDの一番最初のプロセスである読み込み部分のピックアップについてです。
あまり神経質な詳細は(出来るだけ誰にでも理解できるように書きたいので)当店らしくもありませんので、大きなトコロだけでまとめてしまいます。
また、他のレポートで書く予定の内容とも重複しますが、デジタルフォーマットが主流である現在、そしてこれからのオーディオでは重要な部分なのでご容赦ください。


CDは高速に回転している所にレーザーを当ててるのですからレーザーが外れたら当然その分はデータが得られません。
(ここで言う「外れる」は音飛びする時の状態とは異なります。)
しかもCDの溝はかなり細いので普通に考えたら、ちょくちょく外れていても何ら不思議ではありませんし、実際にも当然の事のように読み込みは失敗しています。

正確にはレーザーが外れていると言うよりは取りこぼしているという感じに近く、例えば
"0110010101100101"というデータを
"01X00101X110XX01"("X"がミス)という感じに取りこぼしています。

こうしてデータが欠損すると音が悪くなる、というより1秒間の音を作る部品が足りなくなり結果、高音・低音がカットされたり、細かい音が無かったり、音の輪郭や広がり・奥行きなどが「収録されている本来の状態で再生できない」という状況になります。
つまり、音質の悪いプレーヤーでの再生が主の音ばかり聴こえて漠然としか鳴ってないのはこういった理由が多くあるのです。

また、取りこぼした分が連続的に多い場合は直前のデータから常識的なデータを推測して補完したり、予めバッファと呼ばれる一時的なタンクにデータを入れて置いて、読み込みが足りない時はタンクに溜まったデータを使って続きを読む時間を稼いであげたりもしています。
それでも間に合わずぽっかりと大きな穴が出来てしまったら、もちろんエラーで止まってしまうしかありません。

この様なジッターと呼ばれるデータの欠損はピックアップで"0"・"1"を拾い出す時に限らず、データの転送時も当然ミス・ロスがあるのですから結局は終始目減りしていくデータで音を作っている訳です。
またまた、更に言えばサーボというディスクの回転速度やCDの盤そのものの精度(DISCの外周や内周がバリバリしてる・歪んでる・プラスチック素材がチープで透明度が低い)もあって知れば知るほどCDから100%完璧にデータを取り出す事は至難の業だと気付くものです。

...やっぱり長くなりますね、続きは次回で。

2004/11/30  18:38

待望のCHT-8後継機種の型番について。
当初は「DLS-3500」と表記していましたが、正確には「DLS-3500R」でした。
(「R」はおそらくリモコンの有無の様ですね。)
前2回の修正とLINK先のURLを変更しています。
(確かに本国に「DLS-3500」というPRODUCTがあり、つい先日はLINK出来ていたのですが数日にして無くなっています。)

また、117V仕様のままでの出荷となりますが、輸入元にて85〜90V程度での正常動作も確認されており(デジタルアンプの特性上、音に影響が少ない)、日本国内100Vでの正常動作を保証しております。

またまた、今回のモデルは納入原価が5〜10%上がっている関係で定価は据え置きながらも(全国すべての取り扱い店舗で)、お値引きはCHT-8より小さくなる事を付け加えさせて頂きます。
(決してお店の値上げではございません。^−^;)

2004/11/26  10:44

↓Velodyne DLS-3500Rの追伸です。

1点目は写真を忘れてしまっていたので掲載いたします。
ついでに外観の補足を少々...業務用的だったCHT-8ですが、驚くほどにデザインは向上してると言える程に良いルックスとなっています。

写真の通りで前面フェイス部分はピアノフィニシュ、サイドはブラックアッシュ(BlackAsh)の木目です。
(明るい店内での撮影の為、少々色が{飛んでおり}薄く写っています。)
5万円とは思えない仕上げ(素材感も作りの丁寧さも)で非常に高級感があります。
前面下部には向かって左にパワーランプ(リモコン受動時点滅・点灯オフも可能)、向かって右がリモコン受光部となっており、クロスオーバー可変つまみ・メインスイッチ・RCA入力端子・SPEAKER入力端子などが背面に並んでいます。

また、1点残念なのは電源ケーブルがインレット着脱型ではなく直接取り付けとなっている点でしょうか。
前述の通りモコモコ・ボワボワの低域ではなく見通しの良い低域なので間違い無くケーブル交換にも高レスポンスで、ケーブルの特色や質感など(芯がよりハッキリとか、やや肉付きが良いとか)も楽しめるはずです。

そこで!(価格もそこまで高額ではありませんので)インレット化(着脱用のソケットを取り付けちゃうのです。)してしまうなんていうのも有りではないかと思います。
(改造はあくまで自己責任で。)

...と、個人的な感想まで書いてしまう程(1台欲しくなるような)、名機CHT-8の名を汚す事の無い後継です。
本質であるシアター用途のみならず、ロックオーディオのベースフォローにも、はたまたミニコンポへのアドオンにも、置き易いハイスピード小型ウーハーだからこそDLS-3500Rが活躍できるシチュエーションは多くあると思います。

P.S.
当店の在庫限りで年内入手困難になる可能性も高いそうです。
お早めにお問い合わせください。

2004/11/22  15:24

待望のCHT-8後継機種入荷しました。
サブウーファーの専門ブランドVelodyne社のエントリーモデル[CHT-8]
切れ・抜けが良く、量感よりも瞬発力の高い傾向として発売当初より雑誌等の広告は皆無だったにも拘らず好評を頂いておりました。
当店は輸入元エレクトリも公認のCHT-8の火付け店となり、この度最終輸入在庫を全数確保しております。

以上、当Blog(04/09/01)より抜粋のお馴染みのCHT-8の後継機種が日本発上陸いたしました。

Velodyne [DLS-3500R] 定価\52,500-
Connect URL

当Blogにて次期後継は音色傾向が一変する可能性も...と示唆していましたが、今回もまたCHT-8の最大の特色であり魅力だった切れとスピードは更なる向上をして継承されており、むしろ、どの価格帯と比較しても突出して抜群の抜けを誇っているのではないでしょうか。

更なるスピードを極めた秘訣は、9月のショウにも出品されていた同社ハイエンドモデルであるDD(DigitalDrive)シリーズにも採用されているデジタルアンプを搭載している事に加え、CHT-8では(底面に)下方に向かって配置されたパッシブウーハー(スピーカーユニットと同様の風貌だが、ボイスコイルが省かれている物)方式が採用されていましたが、これを排除。
フロント(にバスレフは搭載)からのみの出力となり、更に鋭敏な立ち上がりとなっています。

また、ハイエンドのDDシリーズと同様にデジタルアンプならではの機能を簡素ながら搭載。
リモコンも付属しており、ヴォリューム・位相・電源・ミュートに加えて、フィルター・イコライザー・EQレベル等をプリセットされたモードに瞬時に切り替える事が出来ます。

各モード毎には、Subsonic Filter Frequency(以降:SFF)・EQ Frequency(以降:EQF)・EQ Level(以降:EQL)・Volume Differential(以降:VD)と4項目が設定されており、
●MOVIES SFF:24Hz EQF:37Hz EQL:+4dB VD:+8dB
●R&B-ROCK SFF:27Hz EQF:52Hz EQL:+3dB VD:+5dB
●JAZZ-CLASSICAL(Reference) SFF:24Hz EQF:N/A EQL:N/A VD:N/A
●GAME SFF:34Hz EQF:62Hz EQL:+4dB VD:+4dB
となっています。

実際に聴いてみたトコロかなり洗練された4モードとなっており、それぞれが明らかに傾向の異なる音調を表現しています。
個人的にはやっぱりROCKモードが良かったという事は言うまでもありません。^−^;
当店では初回入荷分、全数在庫しています。
(CHT-8も売り切れてからのお問い合わせ多くございましたので)お早めにお問い合わせ下さい。

2004/11/19  20:25

デジタルでも音が変わる訳。2
前回は"0"か"1"しか送らないから一見完璧に思えるデジタル転送も実際はロスやミスが発生しているという事をお話しました。

つまり、CDプレーヤーなどのデジタル機器は「デジタルデータが完璧で正確でなければ音が鳴らない」という事ではなく、完全なデータが(例えば1秒間の音楽再生で)10,000個のデータで成り立っているとしたら、その内の数1,000個(半数で十分な)程度あれば音が途切れる事なく再生できるのです。
(最低限のデータがあれば音が鳴らせるからこそ、データを圧縮・小さくしてMP3等に変換できるのです。)

そして、巷にあふれる「デジタル機器は高価でも安価でも同じ音(性能)」という(まったくもって間違った)意見を唱える方々はこの事をよく理解されていないために「デジタルは常に一定で完全」と思い込んでいる事が多い為ですが、実際は驚くほどに違いがハッキリと分かり(個人的には)安価なコンポやポータブルではCDに収められたデータの数10%程度でしか再生されていないと考えられます。


そこで、今回はようやくクロックという役割について、そしてESOTERIC [G-25U]のようなクロックジェネレーターの存在価値や高価なデジタル再生機器の条件・特徴についてまとめてみたいと思います。
(...とはいっても、前回のフリでほぼオチが見えていますね。^−^;)

デジタルがスイッチをすごい速さでオン・オフして相手にデータ渡しているイメージは理解出来たと思います。
そして、送る側・受ける側の双方にミスやロスが有り得ると解説していますが、特に「ロス」については言うなれば「息が合っていない」状態に発生する状況です。
(ここでは正確な表現はしませんが)クロックは送る側・受ける側の「息を合わせる」役目で合図を送ってお互いのタイミングを揃えてあげているのです。
または、受ける側が受け取り易いようにより安定し、より正確な状態にしてあげています。

クロックは「水晶振動子」と呼ばれる小さな部品で、文字通り水晶に電気を流す事で得られる振動を基にして作ります。
腕時計等に使用されるクオーツも同じ意味合いの言葉なのでグッと身近に感じられると思いますが、腕時計などが僅かにずれてくる事と同じようにクロックには「ずれ(誤差・正確性)」があり、[ppm]という単位で表され数値が小さい程正確(ずれが少ない)となります。

こうしてCDから取り出したデジタルデータをクロックジェネレーターを経由して正確なリズムで渡す事によりデータロスが少なくなり、より正確な音を再現出来るのです。
要は簡潔に言えば高価なクロックには高価な水晶振動子(水晶発振器とも呼ばれます。)が搭載されているという事ですね。


と、ここまででデジタル再生の原理は大体ご理解頂けたと思いますので、これらをふまえた上で次回の完結編にてタイトルの通り「デジタルでも音が変わる訳」までもう少し迫ってみたいと思います。

2004/11/19  13:22

デジタルでも音が変わる訳。
先日のESOTERIC [G-25U]展示デモ開始のニュースに併せて、せっかくなので少々クロック(総じてデジタルのお話)について解説したいと思います。
(「オーディオ的2つの上流。」は小休止させて頂きます。)

クロックジェネレーターとは...の前に「CDトランスポート→DAコンバーター」や「DVDプレーヤー→AVアンプ(こっちはポピュラーですね。)」の様なデジタル接続の構造を簡単におさらいしておきましょう。

既にデジタル信号は"0"か"1"だけを表現して送っている事は十分に浸透していると思いますが、簡単な例えで具体的にどういった流れで成り立っているかをお話ししておきたいと思います。
まず、データの転送ですが例えば送り側(CDP・DVDP)が電灯のスイッチをパチパチとすごい早さでオンオフしてたり(光デジタル:OPTICAL{オプティカル})、スタンガン(痴漢撃退とかに使うヤツです。)のスイッチを入れたり切ったり(同軸デジタル:COAXIAL{コアキシャル})して点灯時・電流負荷時を"1"と認識して、消灯時・無負荷時を"0"と認識してデータを送ってるイメージです。

送り出す側が電気のスイッチをパチパチ、スタンガンをバリバリしているのを受け取り側が(目や刺激で)感知して"0"と"1"を認識し、その先のデジタルを変換するDAC(Digital to Analog Converter:デジタル・アナログ・コンバーター:略称はダック)というコンピュータチップ等でデータを音にしています。

このような表現でも一見するとデジタルは完璧に感じるかもしれませんが、ご自身が電灯やスタンガンのスイッチを入り切りしている姿を想像してみてください。
(デジタルの転送速度は1秒間に何万何億もの"0"と"1"を送るので)ものすごい早さでスイッチを操作するとなると、指がつったり、リズムが乱れたり、途中電池切れなんて事もあるかもしれませんよね。
受け取り側から考えても同様で、チカチカと光を確認してる最中に目をつぶってしまったり、電気が流れてくる電線を思わず離したり(あくまで例えですから...。^−^;)、してお互いのミスやタイミングのずれが起きてしまうケースがあるのです。

ということで、デジタル信号のメリットはアナログ信号に比べて劣化や減衰が少なく(デジタル転送の方式等にもよりますが)たくさんの情報を送れるので、最終的な音を作り出すまでに正確なデータを保持できるという概念ではありますがデジタルだから100%正確というのは間違いで実際はたくさんのロスやミスが発生しているのです。

そして、この基本的なイメージを理解して頂いた上で次回はいよいよデジタルにおけるクロックの役割と効果をお話ししたいと思います。

2004/11/15  18:52

ESOTERIC G-25U

奇しくも「オーディオ的2つの上流」にてデジタル機器の再生プロセスについて触れているところですが、ESOTERICの最高級機G-0をベースにCP化を図ったクロックジェネレーターの新製品ESOTERIC [G-25U]が入荷いたしました。
更に在庫確保分の限定少数のみ、モニター超特価として販売させて頂きます。
ESOTERIC [G-25U]製品案内 Connect URL
お見積もりはこちら! Connect URL

只今、当店ではモニターイベント開催中でG-25Uを介したサウンドとスルー(介さない)したサウンドを直接比較できるブースを設けています。
同系列の製品と同じく3Dに広がる音場が魅力的ですが、クロック倍数の変更を全面のボタンで簡単に変更できるDDコンバーター用途だけでも立ち上がりや余韻などが様々にニュアンスを変え意外に面白くて実用的です。
好みや音楽ジャンル、ソース毎によってフィットするセッティングを探し出すだけでも十分なCPを発揮するのではないかと思いますが、効果の程は是非ご自身のその耳でご確認ください。

事前の予約などは一切必要ありません。
よく聴かれるソースを2,3枚ご持参の上、気軽にご来店ください。
(当店は襟を立てずに入れますので、くれぐれも気取って普段聴かないソースのお持ち込みの無いように。^−^;)
(ご来店前に一度ご連絡いただければ比較的スムーズにご試聴いただけます。)

2004/11/12  17:47

オーディオ的2つの上流。2
今日は予定通り上流のお話の続きです。
前回の最後でご案内した通り、2つ目の上流はCDプレーヤーやアナログプレーヤーから出力される音の源「(音声)信号」となります。
大きな流れは電気と似たようなモノですが、信号という特徴を加味してオーディオシステムを購入する時のプランニングについても触れてみたいと思います。

まずは、今回「上流」と銘打ってまで伝えたかったのは(もはや言うまでもないかもしれませんが)、この2つの上流が大切だというただ一点です。
くだらない結論で拍子抜けかもしれませんが、今の(新しいスタイルの)オーディオには本当にすごく大切な事なんです。

電気と似てしまいますが、各種プレーヤー(再生機)がもう1つの上流という点に関しては、オーディオシステムにおいてプレーヤーは音が出始める所だという点からも簡単に理解できると思います。
今回は現在、最も主流な再生機であるCDプレーヤーを題材に(質の高い音に不可欠な)上流の大切さを解説いたします。

今となっては可笑しい事ですがCDが出始めた頃は「デジタルだからどうやっても音は同じ」と本気で言われていたものです。
(そのため、高級なCDプレーヤーなどは「存在の意味が無い」とさえ斬り捨てるマニアや評論家がいたそうです。)

確かにデジタルプレーヤーから音が作り出される工程は、0か1のデジタル信号を読み出す→デジタル信号をアナログ信号に変換すると実にシンプルです。
(ここからが大切です。)しかし、完璧なデータが取り出せるまで何度も読み直し等が出来るパソコン等(のデータ)と違い、音は途中で演奏を途切れさせる事が出来ないため、読み直しをせずにリアルタイムで音を作って出し続けなければいけません。
(パソコン用のドライブにしかXX倍速というモノがないのもこの為です。)

そして、リアルタイムでCDなどからデータを取り出す作業では実にたくさんのロスやミスがあって、全体(1秒間の音を出す為に必要な記録量)の数10%程度だけ取り出したデータから音を作って出しています。
(例えば、CDウォークマン等でもちょっとした衝撃{ロスやミス}で音が途切れたりしますよね。)

全体の数10%程度しか読み取れない理由は様々あって...
1.CDという円盤自体がまっすぐ回転してないためレーザーが少しずれてしまう。
2.傷やほこり等で妨害されてしまう。
3.回転速度が不安定になったり、レーザーの読み取りエラーが発生する。
4.光の反射を利用している為、外から漏れ入ってくるの光などが影響する。
5.その他、電磁波や物質的な振動による影響もあります。

ここではデジタルデータを読み込むピックアップ部分だけをクローズアップしていますが、上記以外にも物理的・論理的には様々な影響が考えられます。(あると言われています。)
そして、苦労してかき集めたデータを元に出来るだけ元の状態に復元してあげるのがプレーヤーの仕事なのです。

ここで、ちょっと前回の話しに戻りますが機器は電気で動いていますよね。
電池が切れかけた懐中電灯が暗いように、電池が切れかけた髭剃りは元気が無いように、電池が切れかけたリモコンは電波の飛びが悪いように、CDPも電気が弱かったり汚れたりしているとモーター(回転)が不安定になったり、ピックアップ(レーザー)の精度が落ちたり、DAC(デジタル信号を変換する)の補正回路がパフォーマンスを落としたりしてしまいます。
CDPの価格に関わらず、電源効果が高いのはこれらが改善できるからなのです。


つまり、高級なCDPには幾つかのポイントがあります。
1.CDを回転させるモーター・機構・機能が高品質で綺麗に正確に回転させている。
2.各種の悪影響を受けにくいor事前にブロックしている。
3.電源・筐体といった最低限でも動作可能な部分等もより良質なパーツを用いる。
4.高性能なDACやクロックを搭載している。
これらが高品質になればなるほどロスやミスが減少し、より新鮮な音を再現する事が出来ます。

...と、データを取り出すピックアップ部分はここまでです。
ここからは、いよいよデジタルデータをアナログ(音声)信号に変換し送り出す作業になりますが、長くなりましたので続きはまた明日以降に書きたいと思います。

2004/11/10  20:34

オーディオ的2つの上流。
少々間が空いてしまいましたが、久しぶりの更新です。

今日は上流のお話です。
上流といっても階級ではなく、川の上流・下流などに用いられる上流です。

オーディオには2つの上流があって、1つ目の上流はみなさんご存知の「電気」です。
機器・機械はすべて電気で動いていますので人間でいう栄養、車でいうガソリンという事でいわゆる「動力源」です。
(電気は流す・流れると形容するので以降は水を例にしています。)

価格とは関係無くオーディオというモノは文字通り、上から流れてくる電気(水)が各装置を動かし音声信号という更なる電気を生成し、音が出てくる装置なのですから電気は本当にとてもとても大切な役割を持っています。
しかし、(音楽云々ではなく機器から生成される音を評論するのですから)聴覚に敏感でなければならない評論家でさえ、未だに多くがこの基本的なチューニングを実践しておらず、この様な評論家が活躍する著名なオーディオ誌に登場するハイエンドなユーザー宅も殆んどのユーザーが対策されていない現状ですが「機器(部屋・ソース)さえ良ければ良質な音楽が楽しめる」という考えはいかにも古く、ナンセンスです。
濁った(汚れた)水では濁った(汚れた)お茶しか沸かせないように、汚れた電気からは汚れた音しか作る事が出来ないのです。

とは言うものの、未だに電気と音の関係は科学的に証明されてはいません。^−^;
よく「電力会社や送電線から家に来るまでの距離の方が長いのだから意味が無い」と考えている方がいるようですが、確かにそう言われれば不思議です。
雨ざらしにあったり、風に吹かれたり、電波等の電気的な影響を受けたりしながら、しかも通り道でたくさんの家にお裾分けして(しかも汚されて)何kmも適当に(?)動いて来た先のほんの数mで何が出来るのかと...。
でも、実際は部屋から先の壁コンセント〜機器までだけでも絶大な効果があって本当に驚きです。


ちょっと難しい事を書きます。(ビギナーの方は読み飛ばして下さい。^−^;)
電気環境が与える理屈に関しては当然に自論となりますが、接点や強力な保持力により各電源まわりの抵抗値が低くなり電気量が多く・安定している(通常は電気が少々足りない状態で動作している?)という比較的広く考えられている点に加えて、交流ならではですが導体・メッキ・被覆・材質・構造により発生する周波数特性的なモノもあるのではないかと考えています。

上手い表現ではないかもしれませんが、良質な接点や導体に依存して電気が早く動き不要な成分を振るい落としているようなイメージです。
更に材質の固有周波数が付帯したり、インピーダンス・インダクタンスによってピークやディップが沈静したり、逆に発生したりという発想です。
以上!...プロにしては稚拙なちょっと難しい事でした。


まあ、理屈はさておき(本当に効果あるのですから仕方ないですよね)←HPのAnalytic note他でも電源について色々と書いているくらい電源好きな当店では殆んど100%のお客様が電源系の強化をされ、すでにオーディオの基本中の基本となっています。

という事で、とりあえず1個目の上流は「電気」でした。
そして、もう1つの上流とは...って分かりますよね。
2つ目の上流はCDプレーヤーやアナログプレーヤーから出力される音の源「(音声)信号」です。
続きは明日以降に掲載します。

2004/11/08  18:15

以外と有名人なんです。4-3
しつこくなりますが、 10月21日の補足をもう1個だけ手短に...。
特集の後書きとして設計会社であるESTの角田さん(お知り合いです。^−^)のコメント「今回の間取りについて」が掲載されています。
ここでは僕の担当したTYPE-1が「子供がいる夫婦が居住している」となっていますが、文中から想像される通りで僕のプランは若者の一人暮らしor新婚(恋人との同棲)の方を想定しています。

これは、あえて与えられたスペースがリビング(生活・居住空間)だった為、間取り図上部の室1・室2が無いものと考えればワンルーム・1K・2K(ケースによっては室3やキッチン前のダイニングスペースもカット)と同じ構造に見立てられると考えたからです。
正直なところ今回のような配置ではワンルーム・1Kでは少々無理があると思いますが、新婚・同棲という前提であれば寝室は別であると思いますので十分に展開が可能になっているはずです。
ワンルーム・1Kではベッドの置き方と窓の位置がポイントになりますが、逆にその点を抑えられれば決してオーディオと生活の共存は無理な事ではありません。

前述(10月25日)の通りオーディオはスペース的な制約で後付けが難しいものですが、僕達のようなプロならばアイデア・工夫で必ず上手くインストールする方法を考案出来るはずです。
詳しくはまた書かせて頂きますが、確かに部屋はオーディオにとって重要です。
しかし、これもまた「○○畳以上でないと」「○○○○○○ではなくてならない」等のナンセンスな既成概念・固定概念が氾濫し過ぎていているだけで、これに限った事ではありません。
どんな狭い部屋でも、どんな悪条件下にも出来るだけのアドバイスを用意しておりますので、いつでも気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

2004/11/01  19:57

アンプジラ親子対決!

今日は以前よりやってみたかった「ROCKで使えるミドル〜ハイエンドオーディオ」(機器の紹介)です。

第1回目は「アンプジラ親子対決!」見た目はそっくり(同じ)でも微妙に性格(回路)の違う親子ですが、それぞれがどんな音を聴かせてくれるのでしょうか。

改めて、S.S.T.[AMPZILLA 2000] vs S.S.T.[SON OF AMPZILLA 2000]です。

第一印象は「威厳のあるガテン系親父と線が細い現代っ子」って感じでしょうか、双方(親父は昔)やんちゃな感じは共通です。
息子(SON)は線が細いといっても無駄な肉が無い感じでスマート、テキパキとして元気なんだけど切れ者的な印象。
親父は息子に比べるとガタイが大きく腕っ節も強く安定しているが手先が器用な職人肌的な印象。
...イメージ的な表現は良いとして、具体的な音色に関してROCK(親子なのであえて)対決方式で表現してみましょう。

バスドラ・・・僅差で親父の勝ちかな?やはりインパクトの重さと深さが違い、奥から迫ってくる感じも懐の深さを感じて魅力です。
息子は切れが良くスピード感は良好でタイトな方が好きな人はこちらに軍配だと思います。

ヴォーカル・・・これも僅差で親父の勝ち。
息子(も十分なパワーを持っていると思いますが)より、よりパワフルで力強さとコシ、張りといったエネルギー表現と喉の潤い加減からくる艶やかさに魅力を感じます。

ギター・・・これは引き分けとさせて頂きました。
芯の太さがあるのでレスポールやマーシャル系のギターなら親父。
ストラトやその他ハイスピード系のギターはエッジの立っている息子です。

ベース・・・これも僅差で親父の勝利にいたしました。
親父の魅力は単純に濃厚で存在感のあるという理由です。
ベースというポジションを裏方的(出過ぎず、屋台骨のようにしっかり)に捕らえていれば息子が優位だと思います。
また、疾走感の有るランベース系やチョッパーは息子の方が格好良く鳴っています。

シンバル・・・これは息子の勝ちです。
とは言えROCKというジャンルならではですが、アタック音とはじけ飛ぶ音の輝度、切れが鮮烈です。
親父はカップ打ちの密度や大き目な余韻の感じがリアルです。


まとめるまでも無いかもしれませんが、とにかく破壊力の有る親子でスピーカーを撫でて鳴らすクラシカルなアンプに対し、ぶっ叩いたり激しく揺さ振ったりといった表現が似合うドライビング(家訓)の家系のようです。
親子らしく血は争えないのですが、親父は情報量・密度・レンジ(特に低域)・奥行きに富んでいて、息子は若い者らしく瞬発力を活かしたスピード系の鳴らし方です。
意外にも丁寧さ繊細さがあるので決してぶっきらぼうでは無く、その点の評価もあって数少ないROCKが鳴らせる高級品としてエントリーさせる事に致しました。

...いまさらで申し訳ないのですが、対決方式なんて言ってみましたが好き好きで選ぶしかなさそうな感じです。
個人的には息子の方が断然好きです。
分厚いゴリゴリのロックなら親父、DEATH・CORE等ハイスピード派は息子という選択になると思います。
もちろん、価格的にも十分な基本性能を持っていますので上記印象に合いそうであればロックジャンル以外のユーザーさんにも重宝される筈です。

また、ひねりが無さ過ぎですが息子の2台使いなんて方法も良さそうです。
ひねったトコロでは時間の関係で未遂に終わりましたがバイアンプ&モノラルの親子共演をしてみたいとも考えていました。
(本気でこれは当たりだと思います。)

お約束ですが詳細・試聴・価格等、気軽にお問い合わせください。


P.S.
写真左端が息子のSON OF AMPZILLA 2000です。
何やら文字がムニャムニャと書かれていますが、
SPREaD
SPECTRUM
TECHNOLOGIES
とメーカー名の正式名称(S.S.T.は↑の頭文字)が書かれているだけです。
(SON OFを表す事が書かれていると思ってたんですが違うんですね。)
J.ボンジョルノ氏がAMPZILLA 2000(通称:パパジラ)と見分けるために後付けした感じでしょうか。^−^;

2004/10/28  20:16

超特価品のご案内。
雑誌で提案しているプランとは程遠い5.1chパッケージスピーカーですが、^−^;
シンプルで可愛らしいルックスとクリアな音質が魅力的なお買い得品です。
限定数にて終了ですのでお早めにお問い合わせください。

JM lab SPEAKER(5.1chSYSTEM)Sib&Cub \189,000 → \11X,000(税込)
Connect URL

2004/10/25  21:23

以外と有名人なんです。4-2
予告通りに更新出来ませんでしたが...前回の続きです。

遅ればせながら、今回のプランにはコンセプトとなるキーワードがあります。
「サウンドスクリーン」「ピュアオーディオ」「アップグレード」の3つです。
前回はサウンドスクリーンの解説で終わりましたので今回は「ピュアオーディオ」「アップグレード」について補足のお話をしたいと思います。

が、最後にサウンドスクリーンのポイントをもうひとつ。
前回のレクチャーでは触れていませんが、何と言ってもサウンドスクリーンの最大のメリットは画と音のシンクロ性です。
前回の作り付けラックの箇所に「更にセンター...セリフの定位や...アドバンテージを持っています。」と書いたように、サウンドスクリーンの場合はスクリーンの中から音が出てくるのですから画面左端に映っているドアが開く音もスクリーンの外側から聴こえてくる事がありません。
同様に(縦横共にスクリーン中央付近の)センタースピーカーの位置もすべてのシーンにおいて高い確率で役者の口元に近い位置となる為にセリフが下から迫り上る事も、上から降って来る事もありません。
更にスクリーンをスピーカー面ギリギリにすれば画と音は自然に一体となり、まるで映画の1シーンに溶け込むようにより深く堪能させてくれる筈です。
そして、このサウンドスクリーンこそが大昔から映画の専門店である映画館のスタンダードスタイルである事は言うまでもありません。


次に今回のメインテーマのピュアオーディオというキーワードをアップグレードと交えて紐解いてみましょう。
記事にも書いている通りで日頃からユーザーの声を聞いているとサラウンドからオーディオシステムへの移行は専用部屋ではない限り難しいようです。
(今回はリビングという設定です。)
これは、
1.最初にフロントスピーカーの場所を確保していない(させてもらえない)為、スリム型or天吊りしか選択肢が無い。
2.フロントだけは良い物にしたかったが、予算的に厳しかった。
3.後からフロントの強化をしたかった(するつもり)が、やっぱり既にスペースが無かった。
4.安いトールボーイでもそこそこの音が出ると思ってた(聞かされていた)ので。
5.フロントを入れ替えたとしても、今度はサラウンドとの繋がりが悪いのではないかと不安。
6.オーディオの大切さを分かってもらえず反対された。^−^;
等々(他にも色々ありますが)、比較的変な(?)理由が目立ちます。

そこで、今回のようなプランです。
僕の構成なら数年後にでも、またはもう少し予算があればプロジェクター・サラウンドスピーカー等はすぐにアップグレード出来るようになっています。
一見大変そうに思えるのですが、サラウンドは天吊りの穴を流用してブラケットを取り付けてPMCの製品へ、プロジェクターは投射距離の関係もあって同社EPSON上位製品に。
上記のような理由からするとこちらのアップグレードの方が理解も得られてスムーズです。
(特にプロジェクターは数年後には更に進化して且つ、価格は同程度という流れになりそうです。)

映画って結局は内容を楽しんでいるのであって同じ内容でもより映像が良ければ尚良かったと思う事はありますが、映像を基準に面白かった・面白くなかったとは決めませんよね?
もちろん音楽だって好きな曲は「悪い音」で聴いてもつい一緒に歌ったり、耳を傾けたりして楽しめます。
でも、音楽は音だけが情報のすべてなので少しでも気になり始めれば「少しでも良い音」で聴きたくなるものです。

例えば、ちょっと懐かしい好きな曲がテレビやラジオで流れててそのCDを持っていて「少しでも良い音」が約束されているシステムがあればそっちでじっくり聴き始めると思うのです。
更にアクセサリーの心得がある人は時間があればその曲に合った電源ケーブルを聴き比べて選択するなんてくらいは「ちょいちょい」っとこなしてしまうかもしれません。

レンタルが主流なので映画には試聴という概念がなく、その人にとって面白くない映画はどれだけ大画面で高画質でも面白くありません。
逆に面白い映画は14インチのTVで見ても面白いと感じるでしょう。
音楽は何度も同じCDを聴き返すものです。
音に敏感になると、一音の深さに気付いてよりリアルを求めるでしょう。

つまり、映画は1回だけ見て内容を楽しむ「娯楽」ですが、音楽は純粋に音楽を楽しむという「娯楽」と自分とアーティストの感性が交差する音を探す・作る・描く・弾くという試行錯誤的な「趣味」を両立するモノなのです。
そして、好きな音楽を余すところなく聴く為には良質のフロントスピーカーは外せません。
だからこそオーディオ(音)をメインとしたシアターという提案にしてみたのです。
(反対されている方も聴いてもらえれば分かって頂けます。)

ちなみに、最初はCD専用プレーヤーとプリメインアンプ×2台に安価なDVDオーディオという変則システムも考えていました。
これは、DVDオーディオで4.0ch(センター・ウーハーレス)の設定にするとDVDのアナログ出力から4.0ch(この場合はセンター成分は左右フロント、ウーハー成分は各ch)に振り分けられて出力された音を2台のアンプで前後それぞれを駆動しようという方式です。
アンプやDVDオーディオ機も安価なモノは2,3万円で入手できるのですから、フロント用のアンプとCDPには予算を割いて殆んどピュアオーディオなシステムの出来上がりです。

思えばプロジェクターもDVDPも数年前の5分の1で同程度の機器が手に入るほど安くなりました。
だからこそ、上手く構成すれば必要十分の映像レベルのシアターとオーディオを重視した兼務のシアターリビングが出来るのです。
オーディオから優先に組み立てるシアターどうでしょうか。
詳細・プラン等、気軽にお問い合わせ下さい。

2004/10/25  21:02

意外と有名人なんです。4

少々間が空きましたが、今日はまたもや雑誌掲載のニュース(自慢)です。
(こんなネタばかりですみません。)
今回もやはり音元出版さんから発行されている11月20日発売の「ホームシアターファイル vol.26(2004 11・12月号)」に登場させて頂きました。
(音元出版さん以外はショップやインストーラーを全面的にPRする記事を持った雑誌が皆無に近いためご容赦ください。)

コーナーは「マンションでホームシアターを楽しむ」という事で、与えられた予算と部屋へのプランニングです。
今回も当方の記事のみを画像として掲載させていただきますのでまずは読んでみて頂きたいのですが、やはり字数や校正の関係上、記事の内容は当方の入稿した原稿をベースに調整されており、限られた文字数という事もあって十分な説明が出来ておりません。
また、今回私に許された予算がコーナー中でもっとも低予算だったこと、他のインストーラーさんが採用されていた作り付けのラックは予算外で許可されていた事を知らない等もあって「本当はもうちょっとこうしたかった」なんて部分が少々ありますのでこの場を使って簡単な補足もさせて頂きます。

まず、作り付けのラックを導入するならばスクリーン背面にセンタースピーカーとサブウーハースペースを持ったラックを取り付けます。
(誌面上は予算の関係でセンタースピーカーレスとしています。)
これには音のこもりを避けるために(ADK・ハヤミ・若月に代表されるような)ボックス系の棚型ラックではなく、ポール系の吹き抜け型ラックを採用し出来る限り音の抜けを良くしてあげる設計をプランしています。
当然、各スピーカースペースはスクリーンのセンターライン上に位置し、サブウーハーの頭上にセンタースピーカーが配置されるようになっています。
更にセンタースピーカースペースはスクリーン高さ方向の真ん中付近に位置し、セリフの定位や位置関係において絶大なアドバンテージを持っています。
いずれもサウンドスクリーン(映画館で使用している音を透過する生地を使用したスクリーン)ならではのメリットであり、音の重要性を理解している当店ならではの提案である事は言うまでもありません。

...サウンドスクリーンのワンポイントレクチャー
通常のスクリーンに比べると浸透していないサウンドスクリーンですが、幾つかの理由をよく耳にします。

1.壁から離して取り付ける分、スクリーンサイズが小さくなりそう。・・・音の重要性の低い天井埋め込みやコーナーに追い込まれたスピーカー設置方式では的を射ている意見ですが、音もしっかりと構成し左右のスピーカーを離す距離や位置を適度な範囲に収めている場合は左右のスピーカーに挟まれたスペースにしか映像を映し出せない為、結果的にサイズの制限を生み出します。
サウンドスクリーンならしっかりとした音(音場・音像)が出せる位置にスピーカーを置き、その前(ギリギリ)にスクリーンを落とす事でワイドは壁の両端まで目一杯に使用できます。
よって、奥行きが短いスタイルの部屋以外ではスクリーンサイズが小さくなる事はありません。

2.スクリーンの素材が悪く映像が悪いのではないか。・・・確かにサウンドスクリーンは無数の穴が空いている生地を利用して音を透過させていますので光も一緒に抜けてしまっていますが、プロジェクターの成長は著しく輝度やコントラスト、解像度の向上で十分な画質が得られます。
同時比較すれば少々画質の劣化が認められると思いますが、それをもって有り余るほどのメリットがあります。

3.サウンドスクリーンって高いのでは。・・・今までは通常スクリーンの3〜10倍近くもしていました。
前述の通りサウンドスクリーンが浸透していない一番の理由はここにあったのだと思われます。
が、NAVIOという国内新鋭ブランドの登場で通常スクリーンとほぼ同等な安価で購入する事が出来るようになりました。
しかし、やはりというか古い頭のショップが多いのか、こんなに利用しない手は無いようなアイテムも使い方が分からずに利用されていない現状です。
(もちろん当店は導入実績多数あります。)
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という事もあって、今回多くのユーザーさんに理解を広めたいという気持ちもあってサウンドスクリーンを採用しました。
詳細・プラン等、気軽にお問い合わせ下さい。

予定より長くなりましたので、続きはまた明日にでも。


P.S.
音元さん繋がりですが、Phile webのオーディオニュース[2004/10/19]にこのBlogの紹介が掲載されています。
(このページを紹介しているのですから)あまり意味はありませんが、記念に見に行ってみて下さい。^−^;
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2004/10/21  19:54

超特価品のご案内。
各製品1〜5セット・台の限定数にて終了です。
お早めにお申し込みください。

Sonus faber SPEAKER Concertino Home
ウォールナットのみ
\146,000 → \96,000(税込)
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Sonus faber SPEAKER Concert Grand Piano Home
ピアノブラックのみ
\440,000 → \290,000(税込)
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CSE AC TAP ICG60A \79,000 → \46,000(税込)
ホスピタルグレードコンセント
CSE AC TAP IC60A \49,000 → \29,000(税込)
ノーマルグレードコンセント
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Sonus faberは弦楽器・女性ヴォーカルの艶やかさに富んでいて、穏やかな音調を好まれる方には秀逸なスピーカーであると思います。
デザインや仕上げも良く、高級感のある工芸品の様なルックスも定評があります。

CSEは各コンセントの干渉を防ぐアイソレーション機能を搭載しており、デジタル機器とアナログ機器などを共存させても各コンポーネントから発生する固有のノイズ源を渡し合う事が少なく、S/Nやセパレーションの向上に貢献します。
お勧めは断然ホスピタルグレード仕様のICG60Aで、音質の基本性能が高くノーマルグレードと比較すると透明感などで明らかに上回ります。

各製品、今回は非常にお買い得な価格という事もありますので、ぜひお早めにお申し込み下さい。

2004/10/14  11:25

「良い音」とは?2
9月16日の続編です。
前回は「良い音なんて無い!」いや、正確に言えば「良い音」を定義することは出来ても実現はできないという事で締めくくっていますが、今回はこの「良い音の定義」をしてみたいと思います。

何はともあれ、まずは「良い」という概念が問題になると思うのですが、みなさんは日頃、物や人、映画や音楽、しいては文化や芸術の良し悪しをどんな風に判断していますか?
雰囲気(しぐさ)、ルックス(デザイン)、声(メロディ・歌詞)に見る第一印象ですか?価格や収入や学歴、知名度や動員数やヒットチャートなどの人気(ステータス性)ですか?
その時の気分ですか?自分と同じセンスを感じたときですか?逆に自分には無いものを感じたときですか?
(もちろん、どんな基準でも構いません「匂いで」なんて答える人もいますし...。)

既に察しの良い方には今回のオチが見えていると思うのですが、もう少し色々な例えをしてみようと思います。
よく分かりやすいのは絵画ですよね。
ピカソとゴッホとミレー(その他、水彩画も現代アートもまだまだ沢山ありますが詳しくもありませんし割愛させて頂きますが)では全く画風が異なるのに何れも「良い・素晴らしい・美しい」と賞賛されるように、音にもあらゆるスタイルがあって一概に「良い」なんてものはありません。

しかし、逆に「悪い」という評価は意外にも簡単に出来るものです。
画が下手ならば、どう考えても高い評価は出来ません。
特に「良ければ購入して」と金銭が絡めばお世辞にも褒める事はないでしょう。
更にその画が自分の感性にフィットしなければ「幾らでも良いから購入してください」と言われても購入しないでしょう。
(お金が有り余っていて、そのくらい寄付だと思って買ってあげますよという方は除きます。)


まず、「悪い音」はノイジーだとか、歪んでるとか、こもってるとか、ちゃんとした音が出ていないという事に繋がる基本性能面です。
加えて、オーディオには絵画と同じく「抽象的」=「再生芸術」や「写実的」=「原音再生(当店ではソースに収録されている音を忠実に再生する意)」と大きく2つの再生に対する考え方があって機器によって向き不向きがあります。
つまり、「好みの音に不向きな機器で構成された状態」これが「感性にフィットしない音」で、どんなに良質な音でも感性にあっていない音はある程度の範囲であれば前者より質の悪い「感性にフィットしている音」の方がその人にとっての「良い音」になります。

ここまで感性と表現している部分は音楽でいうとジャンルという事になりますが、よく「○○○○向き」などと断言しているレビューを見かけます。
これも評論家やメディア、(自宅ではオーディオなど使っていないようなサラリーマン的な)他店の店員が安直すぎていて、パワフルに鳴るから、高域が激しく鳴るから、低域の量感があるから、メリハリがあるから「ロック向き」と言ったり、軟らかくて聴き疲れないから、ウォームで質感高いから(...この表現自体が間違ってますが)、広大な音場が広がるから「クラシック向き」などと言っているだけで本質的には「軟らかくてウォームなロック」も「パワフルでメリハリのあるクラシック」も聴き手の好みやコンセプトと音の傾向が合致していれば良いので、こういった型にはめ込むような事自体がナンセンスです。

しかも、オーディオはスピーカー・アンプ・プレーヤーが揃って始めて音を出すわけですから、異質・異色な機器同士を繋げてミックスというかアンサンブルというかハーモニーというか、全ての機器の音が混ざり合った音を楽しむモノです。
だからこそ、たくさんの機器を聴き比べたりして一つのシステムを作る意味が、それこそオーディオの楽しみがあるのではないでしょうか。
つまりは、オーディオの良し悪しはスペックでも理論でもステータス性でもなくて、自分の好きな音(を出す為の役割の一端を担えるか)が「良い」という基準になるのです。


では、もしどうしても「良い音の定義」をするのであれば、それはどんな音でしょうか。
今度は女性(女性の視点では男性に置き換えて)が分かり易そうですが、女性のルックスをよく「かわいい系」と「きれい系」に分けますよね。
どれだけ美人・美少女で人気のアイドルでも女優でも日本全国の男性がタイプだという事はあり得ません。
(しかも、日本ではあまり「良い顔立ち」とは思われない方でも海外ではすごくモテたりしますしね。)
ただ、本当にかわいい・きれいな女性に向かって顔の悪口を言う事は無いでしょう。
(料理も今日食べたかった物でも好物でもなくても美味しいものには不味いとは言いませんよね。)


...長くなりましたが「良い音の定義」を敢えてするのなら、唯一言える事は、誰に聴いてもらっても「悪い」とは言われない音でしょうか。
(音源・部屋・電気・周囲のS/N・音量とか、ここでは細かい事は抜きです。)

今日はここまでです。
次回は「悪いと言われない音の定義」&「もうひとつの良い音の定義」となる予定です。
またしばらくお時間を下さい。^−^;

2004/10/13  21:40

exposure 2010 CD Player
昨日紹介しましたexposureの2010 Compact Disc Playerを早速聴きましたのでプチレビューいたします。

結論からいうとROCK・POPS・CLUB系ユーザーは買い!or必聴です。
とにかくハイスピード・ダイナミック・ストレート・エネルギッシュ・フレッシュといった言葉がよく似合う音作り。
(いや、ほとんど音を作ってないからこういう音なのかも。)

高域はアタック感のある早い立ち上がりで細かな余韻や微弱音も必要十分にしっかりと出ています。
中域は厚くハイコントラストでボーカルやギターを前に押し出し輪郭の明確な音像と良好な定位を持ち、低域も芯と肉付きのバランスが良く深さもあり引き締まってハイスピードです。
全体的に良い意味で抑えの無い鮮烈な音で、音の輪郭や締まりと抜けと切れの良好なスタイルが持ち味です。

重ね重ねになりますが、ことオーディオ機器は「複雑な味付け」をしている分、「新鮮さ」や「素材感」が失われているモノが多い(ほとんど)のでこのプレーヤーがROCK・POPS・CLUB系にとって希有な存在であるという事だけは強調したいと思います。

...と、誉めてばかりでは、どこぞやの評論家(おだて屋)と同じなのでウィークポイントも少々。
まず、同価格帯で見渡しても少々荒っぽく聴こえる感があります。
最初はS/Nが悪いのかとも思っていたのですが、どちらかと言えば「歪み感」の方が強いようです。
ただし、この点は上記の高評価にも関連している事なので一概に責めたててよいポイントではなさそうです。

次に、低域(全体的にも)の解像度が少し悪い感じです。
高域も少々散らかってしまう感もあり、全体的に硬質なので荒っぽいといった印象をもつ事もあります。

あとは見た目がちょっと安っぽいと言うか、作りも国産の同価格帯に比べると貧相だし、デザインも(個人的には)もう一歩で及第点といったトコロかと。

しかしながら、それらはさて置きで本当に久しぶりに「ロック・ポップス最強のプレーヤー!」と断言できる一品です。
この価格帯ではARCAMのdCS[Ring DAC]搭載機種なども超える個人的なヒットで思わず喜んでいます。
詳細、お問い合わせ等ガンガンお待ちしております。

本国のHPも参考にご覧ください。 Connect URL

P.S.
このexposure[2010 Compact Disc Player]はピックアップにはSONY[KSS-213C]を使用しているのですが、当店では最近SONYメカのCDPが連続でヒット中で火付け役は今井商事扱いのDensenというブランドのBEAT B-400XSというプレーヤーでした。
BEAT B-400XSもクリアで高S/Nをベースに、ものすごいハイスピード性と抜群の抜けのあっさりとした音作りです。
何よりこっちは(個人的には)ルックスもすごく良くて何とも言えません。
Connect URL
価格はちょっと高くて30万円になりますが、ぜひ覚えておいて欲しい一機です。
たまたまだとは思うのですが、SONYメカのCDPは今後とも要CHECKしたいと思います。
こちらのDensen[BEAT B-400XS]に関してもお問い合わせ等、気軽にお願いします。

少々、気持ちが入ってしまって話し言葉的ですがご容赦ください。^−^;

アンプもレビュー予定です。

2004/10/08  21:06

ハイエンドショウに行ってきました。 2
10月1日付「ハイエンドショウに行ってきました。 」の続きです。

3.exposure・・・HiFiジャパンブース横にひっそりと設けられた特設ブース(?...と思ったらHiFiジャパン扱いだそう)のような場所に鎮座していたCDPとAMPですが、エクスプロージャ(さらす事・暴露・露出)とういうブランド名からしてもストレートな音色らしくロックに合うとの事。
見た目もシンプルで癖がなく悪くありませんし、価格も定価10万円半ば〜30万円以下(2010or3010シリーズ)という事なので初〜中級者と幅広いユーザーに受け容れてもらえそうです。
こちらも近日中に試聴レビューを予定しています。
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4.ATOLL・・・ガラスのエンクロージャを採用して一際目立っていたWATERFALLというブランドを展示していた輸入元ブルーレイパートナーズのブースでこのWATERFALLの入り口(各種プレーヤーの事です)とドライブを担当していたのがATOLL(アトール)です。
双方共に初見、もとい初聴きでしたのでそれぞれの特徴は明確ではありませんが、WATERFALLはその名の通りか艶やかで色気のある音色と丸みを帯びて少々ねっとりとしたトコロがあるような印象のスピーカーでした。

一方、このATOLLは響きっぽさや低域の間延びが出やすそうなWATERFALLをアンプが伸び伸びとドライブさせている印象で、押し出す力と広がりがあって比較的あっさりとドライブ出来ていた感があり、淡々としながらもスピーディなのではないかと思わせてくれました。
CDPはS/Nの良好な感じで比較的おとなしめの真面目な音作りではないかと...。
もちろん前述の通り比較試聴はしていませんので、あくまで予想なんですがちょっと癖っぽいWATERFALLと堅実で普通で素直なATOLLかと想像しています。
(半分はそんな感じがいいなあと。)
予想がある程度あたっていれば、当店お得意の電源やケーブルやアクセサリーでビシッとした音作りに対応させられそうな感じです。
市場への展開方法がまだ固まっていないようですが、機会があればじっくりと鳴らしこんでみたいと思います。
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5.その他・番外・・・CECのアナログプレーヤーがデザインも価格も手堅くてCPが良さそうですね。
クボテックのHANIWAが想像以上に大きくてビックリしました。
アバンギャルドを想像したのは僕だけでしょうか。
audio proの新作や旧作郡、バリバリのロック的な鳴りではないのですが、すごく良質な音を出していると思います。
ジャンルも選ばずに鳴ってくれるし、全シリーズが5.1システムに対応、仕上げもきれいで当店でもシアター用途に定番で売れている良いブランドです。

P.S.
まだ「ハイエンドショウ トウキョウ2004」のパンフレットをお手持ちの方、ブースの一覧見取り図の完実電気のトコロをご覧になってみて下さい。
誤字が面白いんです。(部長退治しちゃったよ。^−^;)
もちろん正しくは「ECHO BUSTER」ですよ。

2004/10/06  20:49

意外と有名人なんです。3

こちらへはケーブル大全2005 プロが選ぶマイベストケーブル」の記事を掲載しています。
路線を明確にしてクラフト&次世代オーディオをコンセプトに書かせて頂きました。
が、基本はオールジャンル・オールジェネレーションですので「若者のみの」お店とは解釈されないようにお願い致します。
(現状は若者と中高年が半々くらいで良いバランスです。)
周囲の評判では(あまりにも?)写真映りが悪いとのことなので顔写真の部分はカットさせて頂きました。^−^;

2004/10/04  20:00

意外と有名人なんです。2

こちらへはケーブル大全2003 プロが選ぶマイベストケーブル」の記事を掲載しています。
銀線に関してはこの頃からortofon等の製品も数多く登場しており、浸透すると思うといったコメントを書いています。
(銀線は思った通りに浸透しましたね。)
WIRE WORLDはシリーズ5へ以降後も高い評価をしています。
Harmonix HS-101は完成品ではなく切り売りのタイプを指定しており、RCAやその他、様々なケーブルに加工して使用しています。

2004/10/04  19:56

意外と有名人なんです。

ショウのレポートの続きを予定していましたが、校正が出来ておりませんのでちょっと違うネタを...
ネタと言っても「自慢話」兼「改めての自己紹介」みたいなものですが、音元出版というオーディオ誌などを手掛けている出版社から出ている(出ていた)雑誌に僕が度々出ている(知っている人も多いかもしれませんが)という事の告知です。

音元出版さんは「オーディオアクセサリー」「AVレビュー」「ホームシアターファイル」「ケーブル大全」「電源&アクセサリー大全」「アナログ」など、実用的で個性的な紙面が特徴の雑誌が多く、ビギナーから我々プロまで読み応えのある(本当に読める)雑誌を出版しています。

僕はオーディオアクセサリーとケーブル大全に計3回ほど出させて頂いており(その他の雑誌にも数回)、「ケーブル大全2003・2005 プロが選ぶマイベストケーブル」「AudioAccessory106号 プロが選ぶマイベストアクセサリー」というコーナーへ製品のチョイスと原稿を提出させて頂いております。

当方の記事のみを画像として掲載させていただきますので読んでみて下さい。
(記事には完了製品が含まれており、すべての製品を継続的に販売してはおりませんのでお気をつけ下さい。)
また、字数や校正の関係上、記事の内容は当方の入稿した原稿をベースに調整されており、限られた字数もあって十分な説明が出来ておりませんので予めご了承ください。
(詳細はお問い合わせ下さい。)

こちらへは「AudioAccessory106号」の記事を掲載しています。
Fim Model880はPSE取得中、ALS-777は未定、CSE CON-1は初心者向きコンセントとして継続的に活躍中、FURUTECH FI-20(M)RはFI-25(M)Rへ後継後たくさんの愛用者が増えています。

P.S.
音元さんは雑誌以外にも「Phile web」というAV関連専門のニュースサイトが大好評中で、ニュースの見出しなどがメールマガジンにて配布されるサービスや各種機器・アクセサリー・ケーブルの紹介・レビューなど、オーディオ系ポータルサイトとして充実しています。
まだ見た事のない方は、ぜひ一度ご覧になってみて下さい。
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2004/10/04  19:48

ハイエンドショウに行ってきました。
本日は2004東京インターナショナルオーディオショウと同日に行った9月25日(土)「ハイエンドショウ トウキョウ2004」のレポートです。
前回同様にロック・ポップスが聴けそうな製品を中心にピックアップしてご紹介させて頂きます。

1.PMC[DB1+]・・・正にロックを聴いてくれ!というコンパクトモニターではないでしょうか、大型ならではの低域の量感や音圧ならばJBL 4312D、小型のレスポンス性やスピードならこのDB1+というくらいに基本的な性能は持っていると思います。

PMC=ProfessionalMonitorCompanyの頭文字というシンプルなブランド名は度々当HPにも登場し、個人的にもLB1 Signatureを愛用しているためサラウンド用にと(あえて前作とは言わず)メタルツイーターモデルのDB1も所有していますが、以前よりLB1とツイーターの鳴り方が異なる点が気になっており、輸入元の担当者には事あるごとに「ツイーター変えて欲しい」と話していたものです。
満を持してという事か多く要望が寄せられたのか、やはりといったトコロですがメタルツイーターではちょっとギラつき過ぎていたシンバルが奥で細かい分解に改善される事は言うまでもありません。

更に超コンパクトサイズながらも長い音道の「トランスミッションライン」を搭載し、サイズからは想像できない低域の深さを誇ります。
(さすがに量感はそこまでありませんが...。)
何より、中低域〜中域〜高域と素直な繋がりで小型モニターならではの定位感とスピードでロックなニアフィールドタイプ(個人的には左右のスピーカーまで1.5m以内{2.0mでもギリギリ}と定義していますが)としては傑作の部類と言えると思います。
比較的(音量ではなくスケール的に)大きく鳴らす4312Dと近接型のDB1+(orTB2+)、面白い選択肢です。

また、兄機のTB2ですが前作は上下(高低域)が強く、中域の薄い中抜け型的で個人的にはDB1の方をを高く評価していましたが、高域の暴れが抑えられて繋がりが良くなった分かこちらも大分改善されているように感じます。

また、DB1・TB2・FB1をご愛顧いただいているお客様に対しアップグレードサービスの実施を予定しており、アップグレードの価格・開始時期などは後日あらためてHPで案内されるとの事。
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価格にも寄りますが、まったくの同等品(ウーファーとのエージング差はありますが)になりますので既存ユーザーは新作を試聴された上で検討してはいかがでしょうか。


2.Assistance Design[AIT-50T]・・・ロック向きとは言いませんが、小型トランスのちょっとした使用方法を...それは、PC周辺機器に使用するという考案です。
みなさん、もちろんパソコンを使用されていると思いますし、CDのダビング(違法コピーではない範疇で)やDVD作成、最近ではPCに接続するミニシアターやUSB音源、更にテレビ番組のキャプチャーなどを多用されている方も多くいらっしゃると思いますが、このちょっとしたデバイスの電源供給にこのミニトランスを介してあげるだけです。

CD-RやDVD-RならS/Nが向上してモヤつきがとれ、細かな音もきれいにコピーされます。
また、高い確率でライティングエラーしていたブランクディスクでも、ちゃんと記録できるようにもなるかもしれません。
ミニ5.1chシステムやUSB音源もCD-Rと同様ですが、言うまでもなくS/Nが改善し明瞭で聴き疲れのないサウンドにアップグレードされ、テレビやビデオのキャプチャーも映像のにじみが取れて見通しの良い映像になるのではないでしょうか。
ただし、定格容量50WのためデスクトップのPC本体には使用できず、いずれも「外付け」のデバイスで使用する前提ですので十分に気を付けて下さい。

他にもミニコンポからヘッドフォンアンプやフォノイコライザーなどにも効果的ですので気軽に試してみてはいかがでしょうか。

明日もハイエンドショウの続きを書く予定です。

2004/10/01  20:22